移民 ヌイは、スグルさんの姿を今日一日見てません、と呟いた。

家政婦 エビコは、隊商 ロッカとヌイに、雑炊が出来たから食べてねぇ。

家政婦 エビコは、ナオ達の分を器に取り分け奥の部屋へ*歩いて行った*

移民 ヌイは、囲炉裏の傍に座り、片膝を*抱えた*

門番 ノギは、ごそごそと動く気配に気がつき跳ね起きた。

門番 ノギは、窓の外を眺めるフユキに、気がつきましたか。

門番 ノギは、フユキさん次第ですよ。

門番 ノギは、雪の中で眠っていましたからね、身体はおかしくありませんか？

門番 ノギは、礼には及ばない、と言うように鼻の前で右手を小さく振った。

門番 ノギは、大丈夫そうなら、戻ってみましょうか。

門番 ノギは、行きましょう、少しでも無理だと感じたらすぐに言ってくださいね

門番 ノギは、管理棟までは一本道、その道を見失わないことだけに専念して歩く

門番 ノギは、フユキさん、これだけは何度も忠告いたしますけれど

門番 ノギは、あの桜にだけは近寄らないことです。あれは良くありません。

門番 ノギは、作家 フユキに請われるままに肩を貸した。ずしりと重たい。

門番 ノギは、あれは艶やかに咲く為にヒトを喰らい、

門番 ノギは、ヒトを喰らう為に艶やかに咲く、そういうモノです。

門番 ノギは、少なくとも祖母からはそう聞いております。

移民 ヌイは、雑炊を食べ終え、片隅で毛布に包まって*眠った*

門番 ノギは、（残された片靴、湿った土、艶やかな木肌…）記憶に顔を顰めた

門番 ノギは、人狼…ジンロウ、わかっているつもりで居たのですが…。

門番 ノギは、小さく首を振った。