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[ニキがそれを受け取っても受け取らなくても、ドウゼンが来るのを見ると、一礼して]
僕は一旦失礼します。
また。
[その場にいる面々に声をかける。平坦な、いつも通りの口調。炊事場へ向かったり、事実を確認したりする事はなく、管理棟を後にし、外の*闇へ消え*]
[泣いて腫れた瞼にハンカチを当てているとまた不思議な声が私の中に響く]
チェロが........
伯父さんを殺した犯人はこの中にいるって言ってる.......
暗かったけど.....犯人を見たって.......
でもそれが誰なのかいくら聞いても......
答えてくれないの....
どうして......誰がこんなことしたの.....
私のたった一人の親族を奪った借り....
きっと返してやるから.....
[兎を強く抱きしめて俯きながらみんなに話した]
〔何を見ているのだ、と問われれば。
たっぷりと彼を見つめたまま指をぴんと立て。
緩やかに持ち上げて頭の上まで移動させると〕
木。
〔ぼそ、と一言。
指は背後のハナミズキを指し、視線は彼に。
緩やかに続く呼吸が口から白を紡ぎ〕
凄く綺麗、です
良い匂い
〔感想らしきものを続かせた。〕
〔その後も何か言葉を続けようと、
口を開きかけるものの、唐突に移動する白。
それは杏奈の視界の側を通り男の顔へ。〕
―― … あ。
〔ぽか、と口を開けて漏らす音。
何の準備も無く、其れは男に直撃した。
表情にこそ表れぬものの、心配はしているのか。
投げた、と思しき相手と男を交互に見つめ〕
―― … ?
〔知り合いなのだろうか、と首を傾ぐ〕
〔暫く続くやりとりを。
杏奈は二人に興味深い視線を向ける事に、
終始し過ごすが、段々と其れは変質する。
会話の流れを必死で追いながらも、
二人、に向けていたものは風雪へ。
風雪のみを、熱の篭った視線で見つめている。〕
――。
〔彼らの会話の合間、口端が緩く動き。
空いた手が緩やかに握られ、開かれ。
何かを熟成させる様な挙動が見え隠れする。〕
〔"まさか、あの月乃風雪センセイなの?"〕
〔味気なく表現された杏奈を捕らえる言葉〕
〔疑惑の言の葉。
其れは幾枚も降り注ぎ杏奈の深淵に積もる。
行く宛ても、返答も無い葉は積もるばかり。
出してみようかと口から漏れ出そうになるが、
其れが葉書として出される事は無い。〕
――。
〔沈黙のまま、幾枚も、幾枚も。
降り注ぐ葉はやがて彼女の内を満たし、
逃げるように視線を逸らしては、
彼らの言葉を追い、共にハナミズキを仰ぐ。〕
〔彼らの楽しげなやりとりは耳に入って居ない。杏奈の心は降り積もる葉に覆われ、それ所ではなくなってしまっていたから。だから一言も紡ぐ事無く黙り続けては、まるで其れがハナミズキから降り注ぐ葉の様に、何処か切なげな表情で仰いでいる。〕
――。
〔結局、彼女が言の葉を出す事は無かった。
二人が管理棟へ行く、と言い出した後。
風雪が杏奈へ誘いの言葉をかけた時、〕
あ。
〔ようやく一人の世界から此方へ戻った程なのだから〕
〔きっと杏奈が風雪の挙動。
木へと語りかける様子を見ていたのなら。
彼女は降り積もる葉以上に、
こみ上げる想いに耐えられず涙を流した。
けれど、其れを知らぬ杏奈は〕
いえ。あの、私は。
〔誘いの声に、恥ずかしそうに俯き首を左右に振った。〕
独りで、大丈夫、です。
〔何処かズレた返答をする。
シーツに包まる身体は微か、震えていると云うのに〕
〔杏奈は二人を見送り、再び独りを噛み締める。
彼女の頭上を覆うハナミズキ。
其れは背を撫でる様に、優しく揺れた。〕
?
〔どれ程の時が流れたか。
次に彼女が人を認識したのは老齢の男性。
優しそうな顔立ちの挨拶に、〕
おはよう、ございます。
〔杏奈もぼそりと返し、軽い会釈で見送る〕
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