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[死人のように会場を歩いていると、台車と一緒にせっせと動き回る姿が見える。>>8]
イルマは元気でいいわね……。
[酔いとは無縁の様子に思わず感想がこぼれてしまう。
…が飲んだ故の瀕死状態だと見れば分かるだろう。
イルマの言葉には、う…と声を詰まらせる。
何も間違っていない言葉にはぐうの音も出ない。]
それでも毎年なんとかなってるから、ね?
[あはは、と引きつりながら乾いた笑い。
あ、だめ、笑うと頭に響くみたい。]
はぁ……。
[直ぐに笑い声は引っ込んだ]
それにしても今年も立派な櫓が出来そうだわ。
[イルマの引く台車には大量の木材が積まれて
いるだろうか。
酔いの所為で1本の木材が3本に見えていたら
どうしよう。]
コッコを見ながら飲むお酒は格別よね……。
[…は今まさにその酒で死にそうなのに、
うっとりとは程遠いぐったりした顔で
もう次に飲む酒の事を考えていた。]
[会話を交わしたなら、…も受け答えをしただろう。]
日が暮れるまでには私も屋台を何とかしないと…。
[やるべき事を思い出して深い溜息。
せめて商品を並べられる程度には屋台を完成させたい。
その為には早くこの気分の悪さを薬で吹き飛ばしてしまおう。]
それじゃ、私はそろそろ行くわね。
お仕事の邪魔をしてたらごめんなさい。
[軽く謝罪を告げて、気が抜けた手を振りながら
またゾンビの様に…は歩き出した]
─少し前─
酒屋の子なのにお酒飲めないなんて可哀相……。
[>>53酒屋と言えばお酒がある。
お酒があるとなれば飲むことが出来る。
気づいたら商品がなくなる事を考えれば、
逆に飲めないほうが良いのかもしれない。
少なくとも…に酒屋は向いていない]
だって、出されたら飲みたくなっちゃうし、
美味しいんですもの……。
[窘められて、ぷく、と不貞腐れてみる]
[>>54しかし健康の事まで指摘されればおしまいだ]
うう…気をつけます……。
[自制が足りないので素直にイルマの言葉に頷くが、
いつまで覚えていられるかは定かではない。
それにしても自分の店の売り上げより、
…の心配をしてくれるとはなんて良い子なのだろう。
彼女の店の売り上げに貢献したくなる程だ。]
あら、お手伝いしてくれるの?
ありがとう、すごく嬉しい。
[1人だとサボってしまうし、何よりも人手があるなら早く済んでこの申し出は有難い。]
あなたがいれば、今年はギリギリの完成も免れそうね。
[時間が出来たら是非にも手伝って欲しいものだ。]
きっとこの村は元気に動くイルマだけが頼りよ…。
[今、真面目に働いているのは全体の(02)割程だろうか。
酒盛りに勤しむ人、死屍累々となってる人を見れば、
イルマの働きは100人分に相当しただろう。*]
─ 湖畔→自宅 ─
[ふらふら、ふらふら。
障害物の無い道を蛇行しながら進む。
あまり早く動くと胃が悲鳴をあげるので
時には立ち止まったり中々距離は稼げない。
>>42地面に生える草を数えるかの如く俯いていたら
突然降って掛かる声に、緩慢に顔をあげる。]
……うぇ?
ユノラフさん、どうも……。
またこれから冒険ですか?
[大仰な機材を背負う姿にいつも思う。
これはカメラマンの装いよりも、冒険者のようだ。
カメラというのは嘘で、組み方を変えれば
武器にだってなるのだろう。]
[ぼんやりと考えていると、…の状態を当てられる。
何故分かったのかしら……、そうだユノラフの正体は
冒険者ではなくエスパーだった。
レンズを通して見られたら考えていることなんて
全部お見通し、嘘はつけない。じゃあしょうがないわね。
酔っ払いの脳内は脚色に忙しい。
下手したら口に出ていたかもしれない]
ええ…その通り、お恥ずかしい話です。
お薬を飲もうと思いまして………
あ、あの、決してサボりじゃないですわ…。
[言ってから、しまった、体調不良を理由にサボれた。
と閃いたがもう遅いだろうか。]
[体調不良と言っても、ただの酒酔いだからそれを理由にするにも厚かましい。]
私1人でも大丈夫です……よ…?
[どうせ付き添ってくれるならテレポーテーションを
披露してくれると有難いのだけれども。
足を踏み出せばふらりとよろけ、ユノラフに支えられる。]
あら、あら。
ユノラフさんは紳士ですね…。
エスパーは仮の姿かしら?
[酔っ払いの戯言、冗談だと受け取られただろう。
…は大人しく、ユノラフの付き添いを受けた]
ユハンヌス
北欧の夏至祭り。
夏至の前夜が一番盛り上がる日。
コッコはこの前の日の晩に燃やされる。
とかなんとか。
白夜といっても昼のような明るさではないっぽ?
[ふらりふわふわと道を歩く。
時にはあらぬところへ向かおうとした…の腕を引いて
ユノラフは道を正してくれただろうか。
その都度、あらごめんなさいと言うも、改善は見られない]
そういえば今年も晴れるみたいですね。
良いお写真は撮れそうかしら?
[ユノラフの写真を何度か見たことあるが、
芸術に疎い…にもそれは繊細に移り目を引いた。
ただの風景なのに、発色や構図が良いのかユノラフの
手に掛かれば不思議と異世界の写真に見えなくも無い。]
今年のコッコは昨年よりも立派なんですって。
イルマが言ってたわ。
[昨年のコッコを撮ったユノラフの写真は、
炎の細部までが映し出されて生きているかの様に
見えたのを覚えている。
今年は更にすごいものが取れるのでは、
と密かに期待していた]
それにしても…あれだけのお写真を撮るには
きっと血を吐くような修行が必要なんでしょうね……。
[カメラなんか飾りで実は念写しているのだと、
酔っ払いの脳内妄想は行き着いた。
無論、正常時であればちゃんと彼の腕が良いと
褒めている。はず。]
一応頭痛はC狂になるための布石。
なれなかったら薬飲んですっきりします。
こいつ…直接脳内に……!?
とかやってみたいね。
ユノラフは霊能希望かなとなんとなく。
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