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そりゃあ、どっちかってーと、女子供向けだからなあ。
俺は甘いのも好きだけど。
[ペッカの言葉にけらけらと笑いながら、
そんなにのんびりしてないという反論は、むなしく響くのだった。
しばらく二人と言葉をかわした後、ゆっくりと立ち上がり。]
ま、とりあえず、ちょっとドロテアに声を掛けてみるよ。
[そう断って、宿の外へと出て行くの*だった*]
―― 宿の外 ――
[どこにいくとも決めずに外に出て、ぐるりと周囲を見やる。
ドロテアは見える範囲には居なくて、軽く肩をすくめて歩き出した。]
んー、でもなあ、話を聞くとしても……
どこまで信じるかだよなあ。
[やっぱり人狼がいるとは思えないベルンハードにとっては、ああいってでてきたものの、ドロテアに声を掛けるのは面倒だなとも思い。
なかばふらふらと散歩するような態度で道を歩く。]
[宿に残るペッカは、扉を出る幼馴染みを見送る。
エールを飲み干して既に空の杯は手にしたまま。]
呑気もンの癖に、気ィ回しやがる。
[同席するウルスラへ憚らずも、
半ば独り言めいてぽつと呟いた。
林檎酒を愉しむ彼女と目が合うと、
何でもないとばかりに僅か口を尖らせる。]
しかし人狼つーのが居たとして、
居たとして…どうすンだ?
[話題を戻す態で、ペッカは空の杯の縁を舐める。
行儀の悪さを咎める者は、この場にはなく――]
他所の土地へ追い遣っちまうか。
昔話みたく、叩き殺しちまうか。
捕まえて見世もンにでもするか。
―― 町外れの花壇 ――
いろんな人に声を掛けていたドロテアは、いつのまにやら町外れへとやってきていました。
中には話を聞いてくれた人もいたけれど、ほかの人にも、と思ううちに歩きすぎていたようです。
しばし花壇の近くにあるベンチに座って休憩をしていました。
「こんなに信じてくれないなんて……
どうしてなのかしら」
不思議そうに呟いた少女は、深いため息を落とします。
それからゆっくりと周囲を見渡して、誰か居ないかと探すのでした。
ああ、そうだね。
誰か、聞いてやれば落ち着くかもしれないしさ。
[林檎酒を味わいながら、頼んだよ、とベルンハードを送り出し。
ペッカの呟きには、僅か、笑むような仕種。それは、グラスの陰に隠れてしまうけれど]
……実際にいたとして、かぁ……。
どうなるんだろうねぇ。
[人狼がいる、という事に対する現実味を持たない女は、どこか他人事のように言って、琥珀色をゆらす]
ま、持て余すのは確か……なんだろうけど。
[そんな事を呟きながら、ゆっくりグラスを*傾けた*]
―― 町外れの花壇 ――
人影を探してみたけれど見当たりません。
ドロテアは、僅かに息をついて立ち上がりました。
「あと一人か二人に声を掛けたら帰ろうかしら」
それでもあきらめては居ない呟きをこぼしながら、人が居るだろう町の中心部へと*もどってくるのでした*
―― 町の広場 ――
[のんびりと歩いていれば、道なりに広場に到着するのは当たり前だった。
どうしたものかなあとぼんやりと周囲を眺め。
そのままドロテアの姿が見えるか、はたまた他の人に声を掛けられるかするまでぼんやりとしている**]
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