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へーぇ、そうなんだ。
バケモノばっかりってこと?
[首を傾げる男に目を細める。
有翼人も、元を辿れば人間から枝分かれした「人間以外」なのだが、地上のそれらと己を同類とは見做していない]
そこの変な格好したあんたもそうなのかしら。
――ま、どっちでもいいわ。
一応感謝しといたげる。
[高度を落とし、それでも煤煙が翼に触れぬ程度の距離を保ったままホバリングし]
どうも、あ・り・が・と。
[目を細め、唇の端を片方釣り上げた、気品の欠片もない表情で言葉ばかり礼を言った]
嫌に決まってるでしょう。
地上人みたいなみすぼらしいカッコなんて。
[ホバリングのまま男を睨み付ける。
そうしているうち、梁を歩く男に接近され、空中で僅かに身構えた]
わざわざ、って――
[苦虫を噛み潰した顔で男の声を聞き、手話の文字を読み取る]
あ、あの、
あたしは、ねぇ――
[男を睨み反論しかけるが、それより男の跳躍が早く。
宙空で擦れ違った長身を、はっと息を呑んで振り返る]
[互いに芽生えぬ殺気の故か、
読ませる態な指動きの故か。
銜噛む男は、其の人の留まる高みへ僅かに至る。
振り返る動作は男も同じこと――視線は交錯し]
…
[有翼人を観る目元は、眩しげに細められる。]
― 壊れかけたビル街 中心地 ―
[ゴム製の厚底が、ざりり、と踏みしめるのは、砂であり細かく砕けたガラス片であり。
自然に発生したものでは無い香りと上から眺めてくる視線には、薄ら気付いても気付かぬ振り。
漸く、とそちらに視線を向けたのは予測する場所から気配が消え、遥か遠くなった後だった。]
……狙われてンのかね。俺は。
[誰に向けるでもない問いと目付きの悪い睨みを残し、再び目的地へと足を向ける。
不意な崩壊に巻き込まれるのを避け辿り着く先は、街の中心地。
とはいっても、それは繁栄した頃の話。
今はこの街の中でも、建物の損傷が酷く、普通の人間ならば立ち入ろうともしない場所。]
うん
[跳び移るさきは、向かいのひしゃげた窓。
割れた硝子を儘に掴めば、じわり滲む黒。
険しい視線が刺さるかの如き、益体もない傷]
うん 違うらしいか
[背に叩きつけられた台詞を、暫し咀嚼して]
[曰く、]
違ってもいいから、
汚されてみたくなったら 俺と遊んで
[真白い羽を抜き取り損ねた空き手を、
ふらり揺らして 暗い窓へと姿を消した*]
やア、待たせたカイ――……?
[崩壊を僅か持ちこたえるビルの中。
待ち合わせる場所に居たモノに、特徴的な訛りを含む声で問いかける。
その表情は、歪な微笑み。
こちらに向けられる銃口は、待ち伏せた男の両手に二つ。
『カレワラの秘匿文書を渡してもらおうか』
脅しと言う名の歓迎の言葉に、ハッ、と息吐く嘲笑を返す。]
ンなもんねェよ、タコ。
アッたら俺が旨く利用シテやるっての。
[死を見せ付けられても、若い三白眼が動じる事は無く。]
[振り返った先、硝子を掴んだ手に滲む色が見え]
はっ。
気が向いたら遊んでやったっていいわ。
[揺らされる手に同じ動作を返すことはしない。
男の消えた暗い空間を、空中から睨んだまま]
でも汚されはしない。
――あたしが、浄化してやるのよ。
[呟く声は既に独言。
すう、と冷徹になった声は、恐らく誰にも届かなかっただろう]
[鳥のような何かを探して歩いてみたものの、建物だったようなものが邪魔して途中で見失ったようだ。
血で汚れた外套をずるずる引きずって、あてもなく歩き続ける。]
僕はここで何をしていたんだっけ?
ここはどこ?家に帰りたい。
なぜ、洋服が血で汚れているの?こんな服、格好悪いし、僕の趣味じゃないし…。
[瞳を潤ませて、あたりを見る。人の気配があれば、そこに走って行くだろう。]
[懐から するり と一対のナイフを取り出し、構える。
今度は待ち伏せる男が笑う番だった。]
ナニが可笑しいンだい?
[機械仕掛けの飛び道具と、短い刃物が対する。
二発の銃声は、どこまで響いたか。
その後に、立っていたのは待ち伏せ られた 側だけだった。]
銃……。
[少し距離はあるが、同じ街区内から聞こえてきた音]
その程度の武器はあるってことね、下界にも。
[舌打ち一つし、ビルの陰になるよう飛行高度を下げる]
[手向けの言葉は、静かに響く。
ピクピクと痙攣する普通の人間の頭に、ざっくりと刺さった一つのナイフを引き抜くと、それに付いた粘着質を温もりある相手の服で丁寧に拭い、腰につけたナイフポーチに仕舞いこんだ。
それから、当然のように手際よく、相手の持っていた金目のものを漁り始める。
ずしりと重みのある漆黒の二丁のハンドガン、それからそれの予備弾。綺麗な石が付いた指輪。
それらをポケットから取り出した布袋に突っ込んだ。]
儲けさせて貰ったゼ、アリガトよ。
[感謝の言葉は感謝の意味無く上辺だけ。
にやりと笑んで、赤くもう動かないものに背を向けた。]
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