情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 エピローグ 終了
[1] [2] [メモ/メモ履歴] / 絞り込み / 発言欄へ
─ 海辺の道 ─
あらら、大分乱れちゃったかな。風めー。
日向子さんに整えて貰ったばかりなんだぞ。
……個展前に、またお願いしないと。
きちんとしてない、ってまた注意されちゃうものね。
[風で広がった収まりの悪い髪を指先に巻きつけ直しながら、緩やかな足取りで向かうのは、海の方角。
潮の香りに誘われるよう、気の向くまま足の向くまま。]
いーい被写体に会えるといいんだけど。
[歩きがてらキクコとの出会いを思い出せば、ついほわほわと微笑浮べてしまう。
田舎の空気残した長閑な街並み、気の良い人々。
この街が好きだ。此処に住む人が好きだ。]
[そして]
って、あれ?
[いちど、にど、と瞬く。
街の施設で何処が好きかと問われれば、一、二に挙げるのは海辺に慎ましく建つ白亜の灯台であるのだが。
その灯台が、薄ぼんやりと揺蕩って見えた。
輝く白でなく、まるで建て直される前の色。薄灰色に揺らいでいる。]
なんだろ。
目ー悪くなっちゃった? もしかして老眼? な、訳 ない――
[自分で自分に突っ込みを入れ。
こすこすと目を擦って、恐々目を開ける。]
………え
[目の錯覚だったのだろうか。
白亜の灯台は見慣れた姿でそこに在った。]
― 海辺の道 ―
[暫しその場所に立ち惚けたまま、不可思議な現象に首を傾けていたが。]
…ま、いっか。
もしかしたら、温かくなってきたからかも知れない し。
[細かいことは気にしないことにする。
変わり者が世を渡ってゆくにはその位が丁度良いのだ。]
チカノちゃん。
今日は、海で遊ぶには良い日――?
[聞き慣れた声に顔綻ばせ、同じように片手を振る。
やや間延びしたのんびりとした声は、彼女にもまた馴染みがあるものだろう。]
ふふ、実はね。少し見蕩れてた。
[砂に足を取られぬよう近付きながら、チカノに言う。]
それは僥倖。
木の方は、風に邪魔されちゃったのよ。
[神妙な表情を作って頷くが、直ぐに表情は解ける。自分の言葉を海に向けたものと解釈したチカノに、首を緩く振る。]
…見蕩れたのは、チカノちゃんにだってば。
何て言うのかなー、こう、絵になる感じ。
波間に遊ぶ姿に…華があるなあって ね。
[ぴ、と両手で長方形を作る仕草。絶好の被写体が此処に居るとでも言う風に。そして少し残念そうに。
カメラを人に向けなくなったのは、何時からだっただろう。]
休憩時間だったのかな。
午後は、これからオープンなんでしょう? 今夜も開けるのよね?
[話題切り替えて問うのは、勿論チカノの定食屋のこと。]
/*
おさなな じ み …!!
(*ノノ)
いや幼馴染じゃあないのかな。
そう呼んでいいのかな。どうかな。
子供の頃の知り合い縁故って、頂く度に嬉しくて仕方が無くなってしまう危険!
[1] [2] [メモ/メモ履歴] / 絞り込み / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 エピローグ 終了