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──…あのっ。
すいませんけど、ここどこだか分かります?
それか、泉みたいな場所、知りませんか?
[幻ならば単なる間抜けた独り言になってしまうが、背に腹は代えられないと、意を決して声をかけた**]
そう、時計の鍵と螺子を―――…
[耳の奥。
微かに響く鐘の音を聞きながら。
いつのまに現れたのだろうか。
眼前の兎の言葉に調子を合わせるように頷く。
頷いてはいた、が。]
(柔らかそうな耳…)
[完全に上の空。
一方的ではあるが、その、あっけらかんとした物言いが。
その可愛らしい出で立ちが、戀から深刻さを遠ざけていた。
それだけではないかもしれないが。
夢現。]
[じーっと、時折動くふわふわのそれを見つめて。
触ったら怒るだろうか、などと考えていると、一通り話終えた兎が何やら頼んだよと言う。]
え?
あ、ごめ…、聞いてなかった。
[告げるも、返事はなく。
言うだけ言って、走っていく後姿を見送った。*]
/*
あわわ、お仕事で遅くなってしまいました。
まずは状況把握…
◇結城さん
→お亡くなりになられたおばあ様の好きなお色が藤の色。
お着物を仕立てていらっしゃったのが、和泉様のご実家。ふたりは顔見知りのご様子。
◇鞠子さん
→銀さんからにゃんこ師匠をいただいたご様子。頭をぶつけていらっしゃるようですが、大丈夫でしょうか。
流れてきた曲に何やら思い入れがあるようで、鞠子さんと香月さんは昔馴染みのようです。藤の花の簪…。気になります。
◇和泉さん
→親戚と確執がおありのご様子。うまく躱せなかった挨拶のお陰で深い溝とお心に傷を負われているのでしょうか。
繊細な方です。
香月さんともお知り合いのご様子。
/*
◇銀さん
→学生の頃はかなりゲームセンターに通っていたご様子。
面倒見も良くて素敵なお兄さんです。
不思議世界でも鞠子さんとご一緒の様子です。
鞠子さん、進矢さんのお声が聞こえたっぽいご様子なので、もしかすると三人は近くにいらっしゃるのかもしれません。
◇香月さん
→白無垢のまま不思議世界へ。
掬子さんとは共有の想い出があるみたいです。
花かんざし、差し出したのは香月さんでは…ない? ご様子。
高校生の香月さん、さぞかしお綺麗だったのでしょうね…。
いまはもっとお綺麗ですから。
子役の子へ向ける眼差しも優しくて、健気でいじらしい方です。
白無垢のまま移動なさっているとの事で、ぜひお会いしてみたいです。
/*
◇進矢さん
→ご実家の裏山に藤の花があるらしいです。
そしてなにやらご病気を患っているようで。
心配です。無理してはいけません。
養護教諭ということで、結城さんとなにやらお話をなさっていらっしゃっるのですね。
しかしみなさん華麗な縁故結びなのです。
素敵…。
/*
◇友幸さん・杏奈ちゃん
→わたしの実家に八重藤はあったそうです。
多分何らかの理由で忘れているのでしょう。そういう理由にします。
友幸さんは、八重藤の下で何か再会のお約束を交わしていたみたいで、弱っている八重藤の様子がとても気になっているご様子です。
い、一体誰とお約束されたのでしょう。
家主の娘としてはとても気になります。
現在、杏奈ちゃんは泉のあるところに。友幸さんは香月さんを見つけたご様子。
香月さん、美しいですよね…。
[ほわほわ]
さて、この流れでわたしは杏奈ちゃんに突撃してもいいでしょうか…。
ほ、他の方ともお会いしたいけれど、杏奈ちゃん明日には居なくなっちゃうし…。
[ゆっくり、ゆっくり、歩いて行く。
周囲を包む色は、懐かしいけれど。
それを見ていて、少し辛い部分もあった]
……なーんか、忘れてるんだよ、なぁ。
[藤色匂う空間で、何かあったようななかったような。
ただ、それが何か、が思い出せなくて。
考えながら、大きく息を吐いた]
……はぁーもう何なん今の……
わっけわからん。
[顔を顰めつつ、がしがしと頭を掻いた。
見上げるとそこにある藤の群れは、さっきと違って目を擦っても消えない]
……はぁ、とりあえず探すか。
おーい。
さっきのウサ公ー、じゃなくても誰でもいいけどぉ。
誰かおらんのー?
[深々と吐いた溜息の後。
とりあえずその辺をうろつきながら、張り上げる声は何処まで届くか**]
[公園のベンチから立ち上がった時。
くらりと感じた、めまい。
貧血かな? と呑気な事を思っていたら――]
お家に、帰ってきちゃったんだ…。
[目の前は一面藤色に囲まれていて。
鼻先をくすぐる甘いにおいは、いつもかぎ慣れているものだったから。
つい、そんなことを漏らしていても。]
かぎ? ねじ? さがす?
[てんてんと跳ねるうさぎ。
こんどはたくさん話しかけてきて。
よく解らないけれど。
よく解らないままに。
うなづきを繰り返すと、一方的な話は終わり。]
あ、まってうさぎ――っひゃっ!
[もっと詳しく聞こうと、走り去ろうとするうさぎを追いかけて。
藤の小高い丘を転げ落ちた。]
いたたた…。
[さいわい、硬いものにぶつからなかったらしく。
花まみれになりながらようやく身を起こすと、鞄から転げ落ちたスマートフォン。
画面を見ると、時計の表示も日にちもまるで不思議な模様のようで。
それでも十三回の鐘がなる前。
公園に居た時に届いていたらしい実家からのメールは、普通に表示されている。]
あ、お家にも八重藤ってあったんだ…。
[見落としていた本文と写真には。
花つきが悪くなってしまった八重藤と、綴られた近々樹木医を招くという短い近況がもうひとつ。]
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