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[さらに15分ほどかけてヨハン・ゼバスティアン・バッハの『シャコンヌ』を力強く弾き終えると、
初音は大きく息を吐いて弓をおろした。
汗は引いたけれども、風が来ないせいか、じっとりした暑さを感じる。
もう1曲だけ弾いたらここを移動しようと初音は思った。
大きなタブノキの枝葉を見上げ、元気の出そうな曲をしばし考える。]
[葉加瀬太郎の『情熱大陸』を選んで、初音は弓を構え直した。
どこかもの悲しい印象のイントロから、
雰囲気の一変する陽気なディスコテイストのサビのメロディへ。
脳裏にピアノの伴奏を思い浮かべながら、初音は片足でリズムを取る。
数分間でくるくると表情を変えるメロディは、
TV番組のタイトル通り、聴く者に強い“情熱”を感じさせるだろう。
今、この近くに、
見知らぬ異世界へ飛ばされて途方に暮れている誰かがいるならば、
この曲で勇気づけられるだろうか。**]
/*
うんだからな。
選択肢残してるようで残してないからね?
いるなら、じゃなくて、それはいる前提で話しかけてるよね?
こっちは離れたいのだよ、とまた埋めておく。
残業こんちくしょー。[今から帰る]
/*
実は自由に動かしても良いとも書いていないのである。
書いたら落ちた時誰も使えなくなるから書いてないんだけども。
でもまだいるからね、っていう。
愚痴ばっかですみません。
でも意図は知っておいて欲しいのであります。
/*
箱前。
常に傍にいる前提で書かれてるのがちょっとなぁ。
その前に居なくなる可能性を残されていないのが。
本人が飼ってる猫ならともかく、他人の、しかも面識の無い人の猫やで?
てことでファンタジー処理はしませんのであしからず(
今回の設定だったら落ちた時に猫残しとくと面白いかなぁと思ったけど、依存されるんだったら残さない方が良いな…。
あくまでオプションなんだってばよ。
[問いに先ず返ったのは惚けた声。
ウミにしてみれば考えていたことの継続であるため、流れとしておかしいことは無いのだが、聞かれた側には唐突に思えたことだろう。
それでもゼンジは問いの答え>>76を返してくれる]
そうかい。
そこらはやはり人それぞれじゃのぅ。
年を経れば辛い過去も笑い話になる時が来る。
そうして話せる相手が居ったり、思い出せるうちはええのかもしれんのぅ。
忘れてしもうたら、それすらも出来ん。
残念なことじゃ。
[ウミが考えるような境地にはまだ遠い、と言うゼンジにしみじみと言った様子で言葉を向けた]
まぁ、わしら程年を食うてしまえば、忘れたことも笑い話になってしまうのだがの。
[次いで、とぼけるように笑いながらそんなことを言う]
引き止めてしまったかの。
探しものが見つかるとええのぅ。
[ゼンジもまた兎に頼まれているのだから探すのだろうと考え、そう言葉を向けて彼を見遣った*]
[──波の音に何かが紛れ込む。
どこかで聴いた覚えのある調べ─実は下宿先の近所のスーパーの閉店前に流れる曲だった─は、少し離れたところに見える大きな木の方から聴こえてきたようだ。]
誰かいるのかな?
[そちらに向けて歩き出す。]
…こんにちは?
[当たり前のように目の前の兎が口を開いて
ふしぎと、理解できることばで
思わず畏まって挨拶を返してみるけれど]
鍵?空間?
[早口に、器用に発せられる声の紡ぐ内容はてんでわからない。
帰れない、だなんて困っちゃうけれど
―帰るって、何処から?
彼もわからないのならあたしはもっとわ
からない。]
…あっ
[そうして首を傾げているうち、あっという間に飛んでって。
なんだったの、と疑問符だらけ。
追いかければどこか、不思議の国へ行けるかも、なんて飛び去る姿を眺めては]
…何処かしら?
[よくよく見たら、やっぱり違うその場所に
とりあえず、ちょっと歩みを進めてみる。]
[進む先。曲がる角のあちらこちらに花が咲いてて。それも、朝顔。
夏を彩るようで、心が踊る心地。
そうして足を進めては、気付いたら大きな道路に。 ]
………、此処…―――
[海だった。
目の前いっぱいに、視界を埋め尽くすコバルトブルー。
吹き付ける潮風、遠く遠く広がる空。
瞬きしたって、確かに其処に。
同時、胸に埋まった記憶が溢れ出すような
とにかくいっぱいで、満たされて、ちょっぴり苦しいくらい。
その懐かしさに、ただ呆然と海を見つめて。]
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