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13個目の鐘の音が消えた後、アナタの許に現れるのは人形の如きメイド。
「……主人がご挨拶を、と申しております。大広間にて、お待ちください」
言葉に従い、訪れた者たちが大広間へ集まった後、現れるのはアナタを最初に出迎えた黒衣の娘。
彼女は集まる者たちを見回し、そして。
「ようこそいらっしゃいました──『宴』の場へ。
私はドロテア──此度の場にて、『始まりに供されるもの』」
淡々と響く声は、森の中で響いた声と良く似ていて。
それが織り成す言葉は、酷く唐突なもの。
「紅き月の煌めく夜に、始まりを告げる13番目の鐘が鳴り響きました。
だから、『ゲーム』を始めます。
……それが、遠いとおい昔からの、取り決め」
突然な上に、意の知れぬ言葉。
それへの反発や反論を、娘は表情のない貌で受け止めるのみで言葉は尽くさない。
代わるように、意識に響くのは。
意識と現実。
二つに響く、コエと声。
それが何かを呼び起こすか否かは──各自各様。
ただ、一つだけ。
『他者を殺さなければ、生き延びられぬ』。
その事実《ルール》だけは、全員に確りと刻み込まれた。
──空にはいつか、紅い月。
──けれど、雨は降り止む事無く屋敷を閉ざす。
──月の光を受けて、降り注ぐのは紅い雨。
──紅は緋に落ち、緋は冴え冴えと咲き誇る。**
ー 少し前 ー
根も葉もないような市井の噂話はともかく。
これだけのものを作っておいて、知られていないとは不思議なものです。
[>>0:40呆れも混ざるアルマウェルの言葉に、世馴れている風情を感じながら相槌を打った]
先ほどまたお一方、案内されておりましたが。
これだけの客人を招けるような規模ですのに、人気も多くはないようで。
本当に不思議です。
[メイド達の気配が薄いせいもあるだろうが、落ち着かない要因の一つだと思いながら繰り返して。硝子の向こうに顔を向け直す]
私は今しばらくここに。
[>>0:41立ち去る気配には一言だけ伝え、見えない先を窺うような視線を投げ続けていた*]
[こてり。
そんな感じで、からくりが首を傾ぐ。
硝子珠の瞳が、無機質な光を宿して扉の方へと向いた]
くぅーぅ……。
[小さく漏れる鳴き声は生物めいているのに、所々に除く歯車がこれがからくりである事を淡々と物語る。
そんなからくりについては、メイドに問えばある程度の事は知れる。
曰く、
『ずっと逗留していらっしゃるお客様の作られたお使いです』
との事。
もっとも、当の『長逗留の客』が何者かの答えは得られないのだけれど。**]
[カウコと別れて踏み込んだ先は、聞いた通りの緑の空間]
……これどーやって管理してんだ?
[鮮やかな空間に思わず口を突くのはこんな声]
……いやほんと、なんでこれ知られてないんだ?
[過るのは、先にイェンニと交わした言葉。>>1
ここまでのものであれば、大なり小なりどこかで話を聞きそうなものなのだが少なくとも自分の記憶にはなく。
雨音とは違う水音を聞きつつ立ち尽くす時間は、ほどなく響いた鐘の音>>#1に破られる事となる。**]
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