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[程ほどに。
そう呈する者に、一つ頷くことで返答とし、
返答に重ねるのはまた問い。]
そうねえ。恨みか、はたまた別の理由か。
どれにせよ何かしら理由はあるとして。
――其処に狼を使う理由はなんだと、
ビャネルはお思いになって?
[出されたもてなしに小さく礼を述べ、
湯気上がるカップを顔に寄せた。]
[暖炉の前、熊の毛皮を敷いた場所。
足の短いテーブルの上においたコップを前にして座るヘイノの向かいに腰を下ろし。
胡坐をかいて暖炉の炎を見やる。]
自分の手を汚したくなかったか――
それとも、狼におびえて皆が逃げることを期待したか……
そんなところじゃないのかのぅ。
[ずず、と熱い茶をすすりながらちらりとヘイノへと視線を向け。]
そういうお主はどう思ってるんじゃ?
そうですか…
ありがとうございます。
…………
あの方宛に言伝を届けて頂くのも面白いですかね。
いえ、折には自分で出向きます。
[少なくとも自分がテントを出てからのアルマウェルの所在を知り、思案するらしきは声音にも滲んだか。マティアスがこれから向かう先もわからぬし行く先を問う事はせず、冗談めかぬ口調で嘯いた]
マティアスが少しでも和らいで下されば幸いです。
[名に対する彼の言葉に対する応えを遅ればせながら添える態で、あまり呼ばわらぬ他者の名を紡ぐ。膝掛けを渡した彼を見送る折に向けた眼鏡の奥の眼差しは、謝罪を容れられなかった時と同じように細まり、似た穏やかさを浮かべた]
…………
[キィキィキィ…―――マティアスの去ってから、アルマウェルの報せを受けた後と同じように、暫くの間は焔を見ていた。静かなはずの小屋にも狼の遠吠えは届き、時の流れと共にじりじりと募る焦燥感を冷え切った茶で飲み下した]
………信じられるのは…―――
[キィ…キィキィキィ―――呟きは掠れ、車椅子に座す求道者は来訪者を待つ時を休み扉を開ける。膝掛けの無い分だけ余計に冷気が刺さるけれど、曇る眼鏡をはずさず袖口で拭い、再び不吉な紅いオーロラの靡く夜に出た]
[向かい合わせの男に探るような視線は投げかけず。
律儀に返答する姿に礼を述べながらも、
問いを返されると素直に応じ、]
私もビャルネと同意見よ。
手を汚したくないってのは同感ね。
それと狼を操れる位だから、
呪いにも長けていそうよね。
だけど呪いだけじゃ大量殺略には向かないからってのも、有りそうだし…。
――あとは…力の誇示、かしら?*
[男に、相手の笑みは見えぬが
見えぬゆえにその空気を感じ取り、
僅かに口の端を歪めた]
…だが、俺には、その「弱い言葉」しか、
――信じるも信じてもらうも、
[言い掛けて、口を噤む。
ふたつほど息を飲み込んでから]
…――目を見れば判る、とでも…
言う…――か?
[ちらちらと炎がゆれる。
会話の合間に薪が爆ぜる音が響く。
素直に同意を返すヘイノへと向けた視線は、探る色を持たず。]
ふぅむ。
まあそうじゃのぅ……
狼達にいうことを聞かせられるだけの腕がある、ということじゃからの……
[ずず、と茶をすすっては、ほう、と息をこぼし。]
力の誇示……
ふぅむ。そうとも言えるかもしれぬなぁ……
なんにせよ、力があるということをしらしめたいと思う欲は誰しも持っているものじゃしのぅ。
[ゆるりと瞳を閉じて静かに考える。]
力の誇示……だとしても姿を見せぬのはまた誇示だけが目的ではなかろうて……
誇示したがるのは認めてほしいという意思があってこそじゃからの……
姿を見せずして認めてもらうのは無理というものじゃろう。
そうだ。
結局、我々人間には言葉を使うくらいの力しかない。
――まじないの心得があれば、また違う思索に耽ることもできるのだろうが……
[マティアスの言葉に、静かに同意する。
目を見ればわかる。
彼の眼帯に、半ば反射的に目を向けてしまう。目そのものが、見えない]
どうだかな。
だが、見えてしまう者も居るのかもしれない。
[自宅に戻るとまず“患者”たちの様子を伺う。
病や怪我を抱えたトナカイたちは
相変わらず落ち着いた様子で]
やっぱり、か。あり得ない話だよ。
外にはあんなに狼がいるってのに。
[あの、疑惑のきっかけとなった夜も。
吠えている間さえこんな調子だった]
……全く、どうしたモンかねえ。
愉しい?
……さあ、それは……それはどうだろうか。
[曖昧に笑う。
否定も肯定も、なく]
もしも私が巻き込まれず、ただの傍観者であったのなら。
ひょっとしたら、愉しんでいたかもしれない。…傍観者で、あったなら、な。
[ 『 そりゃ"どっち"の前提だ? 』…
別れ際、カウコの応じめく問いに、蛇遣いは
「あとで鏡を見るとわかるんじゃないか?」と
悪人顔で損をする性質の相手へ添えておいた。
ぐず、と歩むまま鼻先に音を立てて眼差しを上げる。
――双列を為した灯りが、ゆっくりと動いていく。
凍る湖上、冬だけの雪原を目指して…ゆらゆらと。]
祭壇を、つくる…のか。
[或いはあの列の中へ、既にドロテアが居るのか。
蛇遣いはじわり、嘆きを押し殺し双眸を細める。]
[開かれた幕から入り込む冷気。テントを訪れた男達の姿に、ほんの僅か、目を細めた。外の闇に揺らぐ炎は、男のコートにも、どこかオーロラにも似ていたか。小さく、口を開き]
……刻限か。
しからば……
[ドロテアに一瞥だけを向け、暝目した。
首飾りの中央に触れる仕草は、祈りのようでもあったか]
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