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[向かい側のベンチでは、少女たちが談笑していた。
眉を寄せぐっと目を凝らすと、片側の少女には見覚えがある。
高校時代の部活の後輩だ。名は、確か──]
トリヤマ……じゃねぇな、小鳥。小鳥川!*
美術部 小鳥川 ミナツは、ここまで読んだつもりになった。[栞]
[店の奥から、不意に怒鳴り声]
こらァ バク !
[厨房から顔を出すのは、この店の雇われ料理人]
勝手に漁ンな っていつも言ってんでしょ! !!
其処らじゅう ベタベタ触ってたら
うちのオーナーが…
[云いながら、小姐は大股で店内へ歩み来る。
眦の切れ上がった双眸は、バクを軽く睨んで。
それから、
オーナーと呼んだ相手――ンガムラを見遣る。
さしたる混雑もなかったランチタイム後の、小休止。
小姐の両手にはひとつずつ、熱々の小さな*蒸籠*]
[>>9青いパステルで描いていた『扉』の絵から顔を上げる]
ライデン先輩どうしてこんなところに。
あはは、さてはもう大学がイヤになっちゃいました?
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まて、この店が一体何屋なのかなやんでいる。
まだコーヒーボールあるかというのだから、古い店である気がしている。
そしてパオリンが出てきて中華になった。
ぶっちゃけコーヒーボールがなにかという話だが、ハイボールとかと同じイメージで居たのだけれど実際どうなのか。
でも「こーひーぼーる」だなんて、アナタ誰から聞いたの?
[グラスを扱う手にはハンカチ。
お供えと聞けば先代から譲り受けたレシピ、ぴらぴら捲る手を止めて]
お供え、もうそんな時期か。
そう言えばおねぎちゃんがトリュフチョコ、美味しそうに食べてたわあ。
ま、あの人が美味しくなさそうに食べてるところなんて見たことないけどね。
[店の奥から響く声にびくりとしたら、注いでいた炭酸がグラスから溢れた。
慌てて布巾をかき集める]
え、あら、だ、大丈夫よ。
慣れたもの、指紋のふたつやひとつや……ええと。
[パオリンと合わせた目は多分動揺ありありとしていて。ただ両手に持っている食べ物を見れば]
アナタも美味しそうに食べるわよねえ。
[感心したように言った]
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