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[飲んだくれの男から受け取った小瓶。小さく礼を言った。
男は何かを土に埋め、そして――消えている]
……?
[現実か?訝しげに自分の掌の中のものを見る。
酒精に満ちた小瓶が確かにあった。夢と現実の境目が判らなくなるほど飲んだくれているのは*あるいは自分なのか*]
なんでもよかったんだ。
[それは、寝言かもしれないし、独り言、あるいは話し聞かせる声なのかもしれない]
「明日」になんの望みもない自分から変わりたかった。
笑えるよな。
こんな年になっても、何したらいいのかわからねぇなんて。
よっ、と。
[男は勢いづけて起き上がる]
でもオヤジは年の功で知ってんだ。
何かすれば、風向きは多少は変わる。
[小瓶を一つ飲み干して、中に土を詰め込む。
男は、ニヤニヤと笑い、その重さを確認する]
監禁される趣味はねぇんだよ、っと。
[緩んでいた顔が一瞬引き締まり、男は小瓶を全力で投げ付けた。
四角く区切られたガラスに向かって]
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