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……なんで。
この木だけ、咲いてないんだ?
[満開の花の囲む小さな広場。
その真ん中に佇む木。
その枝の上には、藤紫も若緑も乗ってはおらず。
どこか寂しげで、力ない佇まいでそこにあった]
仮装じゃないなら、変装?でもそれ余計目立ってるわよ。
[言わない言葉の代わり 遠慮なく 突っ込み]
そりゃ暑いわよー。でもこれ衣装だから脱ぐわけにもいかないし。
[ぼやきながら ぱたぱた 扇子は止まる事無く]
うん、シンちゃんもキクちゃんもね、先に行くって自分で決めたみたいだから。
私は、後からでいいの。
[最後の方は きっと 微妙に意味不明]
[いくらか歩き回ってみたが、自分達兄妹以外に人は居ないらしい]
俺らの体験した状況を考えると、これから増える可能性はありそうだよな。
[「そうだね」と妹からの同意。
不安げに作業着の裾を掴む妹の頭をぽんぽんと撫で笑いかける]
大丈夫だって、何とかなるさ。
[これと言った根拠は無いけれど、悪い方にばかり考えても仕方が無い。
元々ポジティブ思考の傾向があるため、その言葉は自然と出て来ていた]
どのくらいの人がここに居るんだろうな。
さっきの怪しい人と香月さんと進矢君で3人。
俺ら合わせて5人。
……あ、少しは慣れたところにもう一人居たか。
[先程泉に居た者達の姿を思い浮かべ、指折り数えていく]
これで6人、と。
十分多い気がするけど…まだ居たりするかな。
[何気なく歩く先。
未遭遇の者達が居ると知るのはもう少し後の話]
キクちゃん、シンちゃんって子が、そっちに行ったと思うの。
なんだか、身体が辛そうだったから、会ったら気をつけてあげてね。
[心と身体が、連動して、負担になっているとは知らないけど、少し心配になって、伝えた]
[呼ばれていると、感じはする。それに逆らう気もないけれど]
[気遣ってくれた優しい青年が、どこかに消えて、それを確かめずに動けない]
[もしかしたらって、思うから]
もしかして...最初に零れ落ちちゃったのが...
[だとしたら、彼女を案じた青年もそちらに引っ張られたのかもしれない、きっと、それは...]
私のせい...?
[呟きは小さく]
[花のない木に近づいて、軽く、手を触れる。
葉も花もない所から、何となく察してはいたが、触れる感触もどこか乾いた感じで]
……枯れてる……っていうか。
枯れかけてる?
[植物の知識なんて大してないけれど、何となく、それはわかって]
……なあ。
もしかしなくても、俺呼んだの、お前?
[小さな声で問いかけてみる。
木からの答えは、残念ながらないけれど。
ずっと内に抱えている不協和音が、それを肯定するように、ひとつ、響いた]
そ、か。
[肯定してくれたのはいいが、内に響く感触は何気に負担になるらしく。
大きく息を吐いた後、木の前にずるり、と座り込んだ]
/*
あ、しまったアンちゃんのこと自覚してるっぽいロールしてんな、私>一日目
んー、まあ、あの時は藤が乗り移ってたってことで!(ざ、御都合主義)
/*
ところで、今回すでにテーマソングがあるという変わった事態。
あまりにもポピュラーなんですけどね、「ハナミズキ」ですね。
最近すっごく回りで流れてて、イメージ引きずられずにいられなかったww
…うそ。
[友人の容赦ない突っ込み。
なんたることだ。
完璧だと思っていたが、目立っていたらしい。
い、いや、目的は自分だと気付かれなければいいのだから、目立つ目立たない大したことではない。筈。
だよ、ね?]
私も着替え、持ってないし。
[誰がここに居るかもわからないし。というのは心の中。
友人は本当に歩くのも大変そうだと改めて思う。]
…そう。
[シンちゃんは先程の新郎だと解ったがキクちゃんとは一体。知り合いだろうか。
よくわからないが、いいというならいいのだろうと深追いはせず。消えた友幸については。]
妹さんを?
そうなんだ、知らなかった。
[初耳のこと。
会えたかどうかも知らないと伝える。]
たまたま、踊っている所見かけただけだから。
あ、あと、兎と揉めてたような。
[光景を思い出すように付け加え。]
話してる最中にいきなり、ふっと消えるから驚いた。
[事実を淡々と話す。]
/*
状況把握なのです。
◇和泉さん・華子さん
→友幸さんとお話中、突然居なくなられたよう。瞬間移動、素敵な表現です。
その後、ご友人同士再会されておりますが、お二人とも普段の格好とはかけ離れているのにもかかわらず、あまり驚いたご様子が無いのがさすが。
羨ましい関係です。
華子さんは、進矢さんをお水が飲める場所へ案内していたご様子。
立ち去る進矢さんを見送ります。
和泉さんは、変装の事を指摘されると惚けますが、銀さんの姿を見かけて、目を逸らした動きで、帽子に収めていた髪の毛が滑り落ちてしまいます。
長い髪の持ち主なのですね。きっととてもお似合いなのです。
進矢さんに付いて行かなくてもいいの? と問われて華子さん。先に行く子が居るからとまた意味深発言です。
和泉さん、からあげ弁当お好きなんですね。
此処をでる、きっかけ…?
[掬子さんのことばを、くちにして反芻します。
この不思議な世界を出るきっかけ。
それは、あの真昼さん曰く「ウサ公」とお呼びするあのうさぎの言葉とどことなく繋がるような気がして。
――でも、いいのでしょうか。
何に対して、明確な理由は出て来ないけれど。
そんな不安がよぎるけれど。
真昼さんを一度見上げ、何かを確認するようにうなづいてから。
わたしたちは掬子さんの案内について行きます。]
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