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しっかし…俺あっちに戻ってちゃんと仕事出来るんだろーか。
[普通の味がするおにぎりを安堵したように食べつつ、
既に高く上った日を見て、苦笑した。]
……さて、と。
今日は俺たち、演技しなきゃいけねぇようなもんだし。
気合いれないとなー。
[気合いれる程でもないのかもしれない。]
[確かな足取りで、昔と同じ道を辿り、家の前に着く。
卒業したと言っても、その後一度も学校にこなかったわけではない。もとより小さい村だ道は覚えていた。
家には入らず、畑に回る。自分が見たいものは家には無い。
ビニールハウス、納屋、各畑と見てまわり、畑の中央に立つ木の根元に腰を下ろす。
黙って植えられたばかりの苗を見つめた]
やっぱり、アンタは偉大だなぁ。
[延々と続く、畝を見て呟く]
大学辞めてまで農業やるなんてアホだって、アンタ言ったけどさ、この畑は大学よりも価値があるって思うぞ。
畑、残してくれてありがとな。
[大切にするから、と呟いて、立ち上がると、思い出したように]
っても、じーちゃんの畑だっけな。
[また、死んでないって怒られちまうと頭を掻いた]
じーちゃんもばーちゃんも元気だぞ。
残念ながら、あと何十年もそっちにはいかないだろうな。
かーちゃんも、リズも元気だ。リズは最近生意気だけどな。
[最後にもう一度畑を端から端まで見渡し、笑う。
何も見えはしなかったけれど、そこには確かに彼がいるのだと*感じられた*]
[ガバッと慌てて身を起こし]
…やられたっ!負けた!
グレンが既に起きて何処かに行ってしまっていることに悔しそうに叫ぶと寝巻にしていたジャージを脱ぎ]
…洗濯すっか。
[一つため息をついて諦めると代わりになりそうな服を探し]
…これしかね〜な。
[小やぎの着ぐるみを着込むと洗濯片手に用務員室へ]
[用務員室で洗濯機の回る音を聞きながら部屋の中を物色奥の方から箱を引っ張りだし]
お、いいもんあるじゃん!
[箱の中に詰められた花火に目を輝かせ、合宿所へのいい土産ができたことに上機嫌に鼻歌を歌っていたが何時しか洗濯機の音に引き込まれるようにこたつで*うとうとと*]
じゃあ話せばいいじゃん?
[憮然としながら呟いて]
……今更さー、ギルがかっこ悪くったって。
別に私は気にしないし。
私はギルにかっこよさを求めてないから別に良い。
ギルが捨てるんなら私が拾っておくよ。
捨ててもそれがギルバートを作り出しているものだしね。
……って今日は気合いれて演技しなきゃいけないのか……
私演技力には自信ないんだよなー。
[結局追いかけはしたものの、捕まらなかったのか。
2階で目を覚ますと眉間に皺を寄せて]
……。
………。
何だか非常に顔をあわせづらいじゃないかっ!!
[枕に八つ当たりした。]
/*
面白かったよ「バブルへGO!」
洗濯機でタイムトラベル。(笑)
プリプリってこの頃だったんだな。
冷たい泉に素足を浸して〜♪
*/
[本を読み終えての感想]
そうか、ラベンダー!
[しかし来る時にそんな物が入っていた気配はなかったはずで]
[差し込む西日に目を細め]
日が暮れるの早い。
[薄暗くなった体育館の中。目の前で舞台稽古の様子がダイジェストのように映っては消える。昨日はなしていたシェークスピアをアレンジしたものだ。
4人の女子高生が妖精パックのいたずらで、妖精のいる森に迷い込む。妖精王オーベロンによって媚薬を塗られた女王タイターニアはその女子高生の一人に惚れてしまって。
目の前で仲直りしたオーベロンがタイターニアを抱き起した]
…目が、好きだったんだよね。
[オーベロンを演じる姿を見ながら呟くと、その姿は見えなくなった]
[銭湯の暖簾を上気した顔でくぐる]
はぁ、気持ちよかった。
もっと早くにくれば良かったな。
あっちに戻っても営業してるのかしら。
[夕空に敷かれた藤色と茜色のグラデーションを楽しみながら学校へと戻っていった]
[最初に見た人を好きになってしまう媚薬。
ころりとステージ中央で、手を広げて仰向けに寝転がると、ミラーボールが顔を覗かせる。目を瞑って、やがて迷い込んだ女子高生の歌を歌い始める]
♪
そんな薬が 手に入ったら 片思いなんて
もうしなくていい つらい思いも さよーなら
町の中歩いていても あの人の姿探してる
心のどこかでいつでも 会いたくて
この気持ちわかってほしくて
あの人につかいたいな この恋の魔法のくすり
[歌声は体育館に響いては*消えて*]
[体育館の方から歌声が漏れ聞こえてくる]
合唱部かな?
[つられるように歌い出し]
♪
つきがとっても あおいからぁ
とおまわりして かえろう
もう きょうかぎり あえぬとも
おもいでは すてずに
きみとちかった なみきみち
ふたりきりで さーかえろう
[抜け道を潜ると手提げ鞄をくるくる回しながら合宿所に向かった]
/*
やばい、ものっそ眠い。
どれくらい眠いかと言うと、体育座りのまま寝てしまいそうな位だ。
仮眠行こう。どこにハヴェ放置すっかな。
*/
ええっ、ラベンダー?
そういうものなの?
[モーガンやデボラの趣味だったかな?と首を傾げて]
一緒に探してもいい?
楽しそう。
[袖をまくってやる気満々]
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