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[おびえる様子もなくヨシアキを見返す]
ええ、脅しですよ。
私は別に高潔でもなんでもありません。
個体識別が必要ならば、石木とでも呼んでください。教師はもっと立派な方々がたくさん居ます。
私はただのデモシカ教師です。
古くからあるからと腐っていたら、人間なんてとっくに滅びてます。歴史を見ていれば。国を滅ぼすのは侵略です。革命という名の下に、国を荒らすもの達が居ればさらに容易い。
そう─…あなたみたいな。
[捕まえた。
伸ばした手のひらに確かな手応えを感じた瞬間、空気が重くなった。
水のなかに潜ろうとする時のような、微かな抵抗感。
それはやがて、自分の背を押すような流れに変わる。
捕まえたのは自分ではなくて、ずっと自分を読んでいた声の方であることに、依真里は気づいた。]
恫喝に嫌悪を抱く発言をし、自らはそれを行う。立派な教師様ですな。頭に二文字付け加えて。
[ザクロの腕を取ったまま引き寄せ、挑発的な瞳で見つめます。口元に笑みを浮かべて]
今度は歴史の講義か?くくっ。よく知ってるじゃないか。
……今から400年程昔。この村は争いの渦中にあった。そして、鬼がいたそうだ。
聞いたことはないか?
昔話をしてやろう。
[それは遠い記憶。まだ幼き頃、森に住む隠居老が、戯れに話してくれた物語]
今からおよそ400年程昔。未だこの国が一つの国家でなく、各地で群雄が覇権を目指して争いを起こしていた頃のことじゃ。
東の国の領主が、国境を越え、村へと軍を進めているという噂が流れたのじゃ。
村は二つに分裂した。
一つは速やかに投降し、そのまま村を差し出すという穏健派。
一つは村で自衛団を作り、軍と戦って村を護るという交戦派。
連日連夜会議は続いたが、結論は出なかったそうじゃ。
そうして、二つの勢力はそれぞれ、人ならざる者へと助けを乞い、命運を委ねたのじゃ。
穏健派は、古くから村を護る狐神に。交戦派は、近隣に巣食い悪さをする鬼に。
そうして村は、人を超えた者らの争いの場へと発展したのじゃった。
その村がどうなったかじゃと?
さて、のお。わしはその頃から生きておったわけじゃないからのお。
[ふぉふぉふぉ。老人は笑うのみ。
そんな信憑性の欠片も見えない話]
学生 イマリは、流れに押され、掴んでいた手を思わず放す。[栞]
[手首の違和感が不意に強くなる]
誰?
[強く掴まれた気がして。そして]
君は……。
[見知った顔が目の前を掠めた……と思った]
私が言っているのは、子供や老人を巻き込んで、むやみやたらと脅かすなということです。
脅したり暴力を振るうなら、必要な人間相手にするといい。痛い目を見るのは自分かもしれないけれどね。
鬼…?
[予想外の言葉に眉を顰める]
ウミ先生がそんなことを言っていたような気がするけれど、400年前は戦国時代じゃない。
あなたは、神隠しが鬼の仕業だと思うの?
ところでこの手はなに?
[ヨシアキの手の上に手のひらをのせて、今更のように尋ねた]
[あっ、と思った時にはもう、手のひらは空だった。
抵抗感を感じた時に瞑ってしまった目を恐る恐る見開く。
掴んでいた筈の手も、その先にあった確かに生きている体も、今はどこにも見当たらない。
見えるのは、一見いつもと同じ、でも確かに違う花壇。
永嶋の手を掴もうとした時、踏んで汚した筈の土は綺麗に整えられたまま。
ここは、自分のよく知っている村だけど、まるで違う場所だ。]
永嶋さん、戻れたかなぁ。
そういえば、ヨシアキ怪我してるんなら、ユウキ先生のところに連れて行かなきゃと思ってたような気がするけど、きっと……キノセイデスヨネ。アハハ。
痣に指立てようとしてた女ザクロです。
……ん。
[少し、まどろんでいた。机の上に組んだ腕から顔を上げ、ぼんやりと辺りを見て]
……ああ。
そろそろ、行ってくるか。
外の様子も見てこねばな。
[壁時計で時刻を確認すると、鞄を準備して診療所を後にした。ゆっくりと道を歩き始め]
まったく、お優しいこって。
[首を横に振り、肩をすくめます。他愛ない話に興味を示したことに、意外そうな表情]
鬼の仕業だとは一言も言ってないが……いや、ある意味そうとも言えるか。
……それはこっちの台詞だ。最初に手を出して来たくせに。恐ろしい女。
[石木の手を放しました]
[呟いて、空の手のひらに視線を落とした。
手のひらには何故か金平糖の痣がついていて、それは、こちら側に来てしまったことを示すようにも、あの手を掴んだことを示すようにも思われた。
天気のよくわからない空を見上げ、呟いた。]
ごめん、ね。
[自分がいなくなったら心配するだろう家族、友人を思い、眉間にしわ寄せ目を閉じる。
一呼吸して目を開くと、視線を自分が居る場所に据え、歩き始めた。]
[程なく歩いていれば、医者の先生の姿]
こんにちは、結城先生。
往診の途中ですかな。
[軽く手を振って挨拶をする]
それ、本当なんですか!?
――イマリが消えたって。
[同級生の少女が消えたことを知ったのは翌日の朝。
しかしその時の状況までは詳しく聞くことはできず。
それでも、恐らくは編集者や写真屋の女主人と
同じような消え方をしたのだろうのだろうという妙な確信はあった]
[いても立ってもいられず、どこかへと駈け出す]
―写真屋、暗室―
あーあ。
[あの日は、県展に応募する写真をプリントしていたのだった。
とてもそんな気にはなれなかったのだが、何故か]
溶けちゃった。
[バットの中で揺らめく印画紙の表面は、ほとんど黒が抜けている。
触れぬ指先を伸ばすと、黒の欠片が散って、新たに顔が浮かび上がった]
…私みたい。
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