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[台所は至って普通で。見つけた材料を使ってポトフを作る。作ってる間、背後で何かが動いたりしたかもしれないが、年老いた老婆の耳では気付けなかっただろう]
食べるものがあって良かったの。
少しは腹の足しになるじゃろて。
[声に振り返り笑みを向けて]
もう少しで出来るからの。
[ぐつぐつ。鍋の様子を見ながら煮込んでいる。しばらくすれば出来上がったポトフを皿に盛り、テーブルへと運ぶ]
[ふと、傍らのソファーに違和感を覚えて、しばらく凝視したが、その正体にはたどり着けなかった]
食べよう?
[自分の後ろをついてきた少年に声をかけて、着席を促す]
[皿を並べてふと気付く]
おや……?
[──1つ、多い──]
[4人分。最初はそう作ったはずだ。しかしここに居るのは、3人]
……?
[何故1つ多いのか。何故自分は4人分作ったのか。何故]
[先程光を見たのは誰だったか。暗闇の中、一つの光を見たはずだ。誰だ、誰だ、誰だ──]
……お主じゃったかの?
[テーブルに座る少年を見て呟いた]
[皿の数を確認する老婆の横で、少女は自分の並べたスプーンを見つめる。
4つ。皿の数に合わせたのだったろうか]
……食べても、いい?
[老婆に尋ね、椅子を引く。
鈍い音が響いた]
[少女の声にハッと意識を戻し]
ああ、たんと食べとくれ。
[頷いて自分も椅子へと座る。1つ多い皿とスプーン。小首を傾げつつポトフに手を*出し始めた*]
<中>
……ん?
占ってないのがシャロとモガ。
ネリーとリックは占って向こう行ってないから非コウモリ。
で、黒は出てない。
シャロかモガが狼かコウモリ。
ランダ神てめぇwwwwwwwwwwww
一回くらいどっちかに当てろよwwwwwwwwwwww
[スプーンを手にしてポトフをすくう。
身体に染み入る温かさに、はぁ、と息を吐いた]
おいしい。
[ジャガイモを半分に割って口に運ぶ。染み込んだスープの香りが口の中に広がった]
[窓の外では魚がふわふわと泳いでいて、不安定な色を見せるシャボン玉が、風に乗って上空へと*舞い上がっていた*]
『……この感触……やはり狼……か?』
……… ……… …
『わかっておる、森は移動を開始させた。もうこちらではどうにも埒が明かん』
……
『街まるまるひとつだぞ? よくもそんなことが言えたものじゃ……言われんでもそっちに着くまでに何とかするわぃ』
…… …… … ……
『あれからすぐに森は閉じとる。しばらくは狼といえど外には逃げられん。子供2人と婆さん1人を見つけた。そうじゃ、今から接触する』
[ぎちぎち、と音を立てて扉が開く。肩に落ちる菓子屑を払いもせず家に入ってきたのは黒衣をまとった老人。値踏みするように3人を眺め回すと懐から黒い石を取り出した]
……… …… … ……
[老人の口が薄く開き鋭い音が発せられる。と、同時に老人の姿は消えうせ、床には鈍く光る黒い石だけが残された]
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