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[しかし彼女は10thを招かなかった。
ちょうど、11thと2ndとが対峙している場面を、見ていたから]
……。
[10th付近の空間に亀裂が入り、
お茶の入った透明なグラスを持った細腕だけがそっ、と差し伸ばされる]
まあ、受け取れ。
[ぱっ、と手を離すがグラスは落ちないし中身もこぼれない。
10thの傍に漂い浮き続ける。
空間の裂け目から完全に腕を抜いて一息。
彼女もまた、乱戦の様相見せる4Fへと注目する]
[果物ナイフを持つ腕を押さえようとする足を、腕で払い、足にナイフを突き立てようとする。]
それは……仕方ないよ。
でも、きっと私が何かやってるんだなー、っていうのは、分かってくれると思う。
チームだし、……親だから。
それに、戻ってももう元の生活には多分、戻れない。
……何なら、みんなから、私の記憶も消しちゃえばいいし、ね。
あと、自棄になんて、なってないよ。私なりに考えた結果、だから。
だから……自棄なんて、言われたくない。
ちなみにさ、なんで――守ってくれたんだと、思う?
[問いかけて、ああいや…と続けて首を振る]
答えは今じゃなくていーんだ。
オレ様さ、マシロのねーちゃんに頼みがあるんだ。
[さっき落とした自分の荷物をひとつひとつ、
ゆっくり拾い上げる。
ほとんどはズボンのポケットに詰め込んだ。
入らないペットボトルとクッキーは、
ぽんぽん、と持て余すように手の中で遊ばせた後、
―――あげる。と、マシロの目の前に置いて、]
…、…ゼンジのおっちゃんに会ってやってよ。
[濃厚な血の匂い、多少灯りはなくても見える目は、暗闇と紛れる血溜まりの手前で足を止める。
視線の先には、11thの姿があった]
……、なんだ、
結局、狩られたの……、
[その様相を認めれば、零れるのはそれだけだ。]
/*
ネギヤさんは走って5番さんの方に言ってたんだから、それでこっちに急ぐっていうのは何かこう、距離感的な違和感が。
1stたちのすぐ近くにいた、つもり、だった。
[すぐ傍まで辿り着けば、ネギヤは横たわり。
即座に激しいクラッカーの音が鳴り響く。
どうやらそのその音はクラッカーのようで。
鳴らした相手はコハルだと知り、彼女がソラを庇うように連れて行くのが目に映る。
追いかける気持ちは毛頭も無く。
ネギヤとソラは無事かと思う反面、後ろから追いかけて来るであろう1stへ顔を向けた。]
オレ様はマシロのねーちゃんのこと、割とさ、
嫌いじゃねーんだ。
生き残ることに貪欲で、
手を汚せるくらいの覚悟があるオトナは、
自分と、似てるから。
だから、ちっと、安心できて。…怖くない。
[年に似合わない薄い笑みと、年相応の弱々しい苦笑。
足して二で割ったような曖昧な表情を浮かべて]
だから…―――
守るとか、ほんのついさっきに、
言ってたのに ね……
[誰が告げた言葉は口にしない、
それは別に誰に聞かせる気も無い独白だ]
/*
あっ、え・・・
どういうことなの・・・
wwwwwwどういうことだ。
取りあえず体当たりはなしか。
でもってランニング経路・・・なぞい。
…食いに、来たか?
[見えた姿に、にやと笑って見せたつもりだが出来たかどうか。
モンスターだと認識していた相手。
なんだ、と言われても腹がたたない自分の弱りっぷりにも、少し愉快になる]
[足がナイフで削れよう、だが、首の押さえがなくなれば]
こういうところが自棄なんだな。
チェックメイト。
[返した刃、包丁の背でクルミの首を殴打す。意識を刈り取るように]
/*
完全モンスター扱いですけど
中身的に腹がたってたら、
ごめんなさい!
と、埋めておきますね…!
設定とはいえ
ト書きにもう少し気を使ったほうが良かったかと 心配を していたり。
[絵日記のカボチャがガタガタ震えるのに気付いて、
マシロの前でそれを開く]
『11thが、近くで死ぬ。』
[ごくシンプルな未来の文章を飲み込んで、
ぱたんと閉じる。表紙でカボチャが嗤っている]
…………、…――そっか。
[ナイフがネギヤさんの足を裏を傷つける感触。
これならば、血で滑るだろう、と更に抵抗を強くしようとした矢先。]
……!
[首に、強い衝撃が走り、ぷつん、と意識が途切れた。
手の平から、ネギヤさんの血のついた果物ナイフが、落ちる。]
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