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/*
……デフォのままでも、ランダムにすらなんなかったね!(泣)
……大丈夫だとは思ったんだけど、さ!
……さあて、頑張っていきましょかorz
ボタンさんとボタン雪をかけて話しようってわけじゃないですよ?
[村内放送の始まったスピーカーを見上げる]
暢気だなー。
こんなときに、いつも通り放送流すもんかね。
なんて曲でしたっけ?
[振り向くそこに、ボタンの姿はなく]
またかよ。
[驚いた素振りも見せずに呟いて、タカハルの方を見る]
一緒に駐在さんとこ行くか?
……あれ?
[唐突に零れる、声。一つ、二つ。瞬きを重ねる。
仕種はどこか、放心したような]
……や。
オレは、いかない。
[一緒に、という言葉。ふる、と首を横に振った]
/*
どきっ! 男だらけの4日目!
じゃじゃまるもいるよ。
花が消えてしまった。
と思うのならボタンさん投票すんな俺。
どういう動きするか選択肢すら浮かばない…!
キクコちゃんはバファ喰いというやつだったのかな。
……なんで?
[急に聞こえなくなった、声]
なんで、いないんだよ?
[問いかけ。
答えは。
ない]
……まだ、雨。
全然、足りてないよ……?
[これじゃ、『堰』は越えられない]
[村内放送。流れる曲は――Over the rainbow。虹の彼方に。虹の彼方の、]
[半ば無意識に、放送に重ねるようにその曲をリコーダーで吹いた。澄んだ高い音色は朝の通りに響き渡る。
だが、それはすぐに途切れた。リコーダーを握り締め、歯を食い縛って、蹲る]
っ、……う……
[三度目の、声が聞こえた。
消えた、と。気を付けろ、と。そして、もう一つ]
[セイジの言葉>3:62に、黙って考え込んでいたが]
おお。
[セイジを追うと言うアン>>3+52に、短く答えて手を挙げた]
見守るしかできんかも知れんが、
そんなら見守るのが一番ええんじゃろ。
[遠ざかる後ろ姿を見送りながら、独り言]
[夜更けの廃屋でギンスイに別れを告げて、ついてきたセイジの家]
…おじゃましまーす。なんて言ってもわからないのかぁ。
[帰ってきたセイジを心配そうに迎えた家族を見やるが、やはり自分の姿なんて見えないようで]
なんか……放っておけなくて勢いでついてきちゃったけど、どうしよう。気付かれないで見てるだけだなんて、これじゃあストーカーさんみたいだ。本当にどうしよう。
うーん……。
[「休みなさい」とのセイジの両親の言葉に、部屋に戻るセイジについていき。
ふと見た部屋の机に置いてあるのはリコーダーと…]
…あれ。あのてるてる坊主の模様って。私が貸してもらったハンカチとおんなじ…?
[不思議に思いながらも、苦しそうなセイジに寄り添い。できることは見守るだけ]
―― 朝 船頭の家 見習いの間借り部屋 ――
…
[さやさや、さやさや。
眠っている間は、たましいたちの交わす声を漣の如く聴く。
長年、眠りの浅い男はいつもどこか眠たげな眼をしている。]
あの声、―― やっぱり アン じゃった か。…
[昨夜掠め聴いた声と照らして思い当たると、薄い布団の上、
男は身を起こしてこぶしを握る。――――身支度をする。]
そいから、別の 悲鳴も… ?
[疑え、と。
ボタンの時と同じように。
今度、頭に浮かんだ姿は]
……タカハル、君……?
[痛みに耐えながら、呻くように、その名前を呟いた]
―人形店→駐在所―
[クラクションを短く鳴らし、車は走り出す]
何してんだあいつ。
[サイドミラーに写るタカハルは、何かを上空へ投げたようだった]
[空へ消えたてるてる坊主。
いつの間にか逆さてるてるとなったそれが落ちるのは、花を気遣う少女の部屋。
部屋に主の姿はなく。
移民の青年のサマーセーターが、丁寧に畳んで置かれていた]
あ。
ヌイ、行ってしもうたか。
[気づいたときには、自転車は既に遠ざかっていて]
アンがおって……セイジのところへ行ったて、伝えようと思うたが。
それとも、全部聞こえとったんじゃろうか。
……ワシも、姉ちゃんたちの様子、見て来ねば。
……たんない。
[ぽつり、零れる呟きは雨音に飲まれる]
これじゃ、まだ。
『堰』の先に、いけない……。
……ここから、でらんない……。
―― 村の通り ――
[ キコ… ]
[錆の浮いた自転車を漕ぐ。
衣服はまだ着古していないシャツ。幾分首元が、ごわつく。]
… ほ 親方。
こんちは 昨夜は すみませ――
[通りで行き会うのは、キクコの父親。
船頭見習いの男にとっては、花作りの余暇に櫂捌きを教えてくれる
もうひとりの師匠といった人物だった。その彼に聞かされるのは、]
キク嬢ちゃんが 消えた ちな… ?!
[――――朝食後の僅かな時間に、キクコが消えた、と。]
……雨。
[降り出した雨に空を仰いだ。晴れた空。強めの雨足は髪を、服を、濡らしていく。ふらりと、立ち上がり]
……行か、なくちゃ。
誰かに、伝えないと……
タカハル君が、誰かを消そうとしてるなら……
止めないと、……
[よろめくように、一歩一歩、通りを進んでいく。遠目にタカハルの姿が見えたなら]
……、……
[反射的に、立ち止まって]
―ギンスイの自宅―
[取り乱しているのは母親の方で、姉のホズミはそれを宥めていた。その姉も、目は泣き腫らしたように赤い]
母ちゃん、姉ちゃん……。
匿われとるだけじゃて、ヌイが言うてくれたんじゃろ?
そんな、泣くなや。
[夜勤の職場から、知らせを受けて帰ってきたらしい父親は、あちこちに電話をかけている]
父ちゃん、すまん。
ワシ、タカハルの家にも、分校にもおらんし、バスにも乗っとらんよ。
公園にも牛小屋にも花畑にもおらん。姉ちゃんじゃあるまいし。
……てるてるぼーず、てるぼーず。
[小さく紡ぐ、歌]
あーした天気にしておくれ……っと。
[ふと、止まる歩み。
目に入るのは、立ち尽くすようにも見える、セイジの姿]
―駐在所―
うっわー……
[降り出した雨。露骨に顔を顰めた。
座る椅子がギッと音を立てる]
勘弁してくれよ、ほんと。
明日から仕事あんのに帰れんのかな俺。
[雨音の合間に鳴り出した黒電話を、どうしたものかという顔で見ている]
…っ
[「着替えたらこれをお前に返しに行くと言っていた」――
渡されるのは、丁寧に畳まれた見覚えあるサマーセーター。
探すのを手伝ってくれと男へ声をかけ、キクコの父親は去る。
移民の男は、ふる、と一度身を戦慄かせて…ひとりつぶやく。]
きこえん 、 っ…
まだ 、 聴こえん …
[キクコの「声」は。然し、目覚める直前に聞いた気がした
件の悲鳴は、彼女のものではなかったか。男は耳を澄ませる。]
――… ( さやさや )( さやさや )
[祈りのように、何度も何度もホズミの口から繰り返されるのは、ヌイの言葉]
ワシが帰れるようにする、て……
言うてくれたんか。
ええ人じゃの。
のう、ワシは大丈夫じゃ。ここにおる。
痛くも苦しくもありゃせんから。
そんなに、泣くなや……。
[一睡もせずに自分を気遣う家族を、ただ「見守り」ながら、朝を*迎えた*]
[タカハルが、此方を向いた。そして――笑う。くすりと。楽しい、とでも、言いそうに]
……タカハル君、……
[一瞬、凍るような寒気に襲われた。治まりかけた頭痛が蘇る。疑え。疑え。疑え。頭の中に声が響く。疑え]
……ね、え。
タカハル君……だよ、ね? ……
[此方から近付く事はできずに。掠れた声で問う]
[話し声。生きている村人の其れ、そうでない村人の其れ。
足元へ跳ねる勢いの雨音。村内放送のOver the rainbow…
降りしきる雨に、傘を持たぬ男はたちまちずぶ濡れになる。
握り締めたサマーセーターからも、すぐに雫が滴り落ちる。
雨宿りをする村人たちが、移民の男を訝しげに見ている。
…やがて、男の耳へ異変がきこえるのは]
…、? っ…
[ ぶぶ ぶ ]
[積んだトランク――巣箱で白い熊ン蜂が騒ぎ出すのと同時。]
ボタンの 婆っばん…っ
[店の掃除を始めた嫁へと近寄り、
ありがちな番組よろしく、棚の端を、つーっと、人差し指の先で撫でて。]
ダメじゃ。まんだ、埃が残っちょる…
っても聞こえんかぁ、いびりがいも無いわなぁ。
[走り出したタカハルを視界の端で捉え、
その背中を、頼りなげな足取りで追い始めた。]
[手にしたままの、えび茶色の傘の広がりを、通りすぎる雫。
そこに雨音はたたない。]
[セイジの問いかけに、一つ、瞬く]
……そーだよ?
[問いの肯定は、呆気ない]
オレがオレじゃなかったら、何だっての、セイちゃん?
[声に乗る響きは、たのしげなもの]
タカハル……?なんだろ。この嫌な感じ……セイジくん……
[「誰かに、伝えないと……」とのセイジの先ほどの言葉が頭をよぎり]
伝える?……そうだ、伝えなくちゃ!
でも、伝えるってどうやって……どうしよう……
[必死で思考を回転させるがうまく頭が回らない。
必死で考えた末、突然頭に浮かぶ人物は]
……そうだ!ヌイさん……!
セイジくん、待ってて!無事でいて……!
[くるりと踵を返して駆け出した]
あー、おはようございます。
お巡りさんは留守ですよー?
ピーという発信音の後に――
[止まない呼び出し音に観念して受話器を上げた]
え、キクコちゃんが?
[聞こえるのは声だけというギンスイの説明を思い出し]
ヌイさん…!ヌイさん!
どこにいるの!声が聞こえたらあのね、セイジくんが危ない!タカハルは「疑え」とおんなじで、だから……ヌイさん!セイジくんを助けて……!
[大声でヌイの名を叫びながら村の通りを駆ける。
何度も何度も自分の知る事を繰り返し叫ぶ。例えそれが徒労に終わるかもしれなくても、叫びながら*走り続けるだろう*]
……だって……変、だよ。
なんで、そんなに楽しそう、なの?
皆、まだ見つかってないんだよね……?
[リコーダーを握り締める手も、雨で、滲む汗で、濡れていた。雨が体温を奪っていく。ただ、頭と胸の辺りだけが熱く感じられ]
……ねえ。タカハル君は……知ってる、の?
皆が、どこに行ったか……
何が、起こってるのか……
知ってる、んでしょう……?
[問い掛けの最後は、確認に近い調子だった]
[確かめるような、言葉。
『ああ、バレたか』
始まりからずっと、心の奥で笑っていたナニかが呟く。
もっとも、それと少年の境界線は、とっくに曖昧になっているのだけれど]
……知ってる、って言ったら?
ガム兄みたいに、駐在所にいけっていうん?
[くすり、笑う。回る、傘。ゆれる、てるてる]
[問いに否定は返らない。回る傘が、揺れるてるてる坊主が、雨の中で舞う蜻蛉のように見えた。
にじり寄るようにゆっくりと、タカハルの方に近付いていく。距離が縮む程に頭痛も声も酷くなるようだった。それでもなんとか、気を失わないようにして]
……駐在所に、行けなんて……言わない。
きっと、行っても、意味がないから。
タカハル君が知ってるなら……
……、皆を消した、犯人なら。
[少しの躊躇いの後にそう言い直し]
……皆を、消さないでって……
戻せるものなら、戻してって……
そう、頼むよ。
僕なら、消していいから……って。
他の国はどうだかしらねーが、日本では雨降ったら傘さすの!
[車を止めて雨の中出て行く。
荷台から取り出したコウモリ傘をヌイへと投げつけた]
……みえねーの?
[車に戻ろうとしたが、振り向いてヌイに聞いた]
[ゆっくりと近づきながら言い募るセイジの言葉に、掠めるのは苦笑い。
それは、『少年』の浮かべていたもの]
……セイちゃんはお人よしだよなぁ、ほんと。
けど。
[言葉が途切れるのと同時、表情は失せる]
……まだ、『還せ』ない。
足りないんだよ。
もっと、もっと、雨が降らなきゃ……『堰』はこえらんない。
……だから……セイちゃん。
ジャマ、すんな?
[そして声は一つとなり、笑みはたのしげなものへと変わり。
くるり、踵を返すや否や。
雨の奥へと*走り出す*]
/*
行き当たりばったりが組み合わさってるもんだから、わけわかりませんね!
……さて、頑張っていこう……。
にしても、なんでオレって、こう。
ランダ以外ではLWになるんでしょーか……(すっごいとおいめ。
堰……?
もっと、雨が降らなきゃって……
[どういう事なのか。
聞き返そうとしたところで、タカハルのものではない声が響いた。重なる二つの声。それらは頭の中でする声と入り混じり、しかし、酷くはっきりと聞こえて]
……あ、……待って……!
[一つに戻るタカハルの声にはっとし、走っていく姿を追おうとした。すぐには走り出せず、再びその場に蹲り]
アン …
[荷台のトランクでは、巣箱の蜂が最早わんわんと唸るほど。
「仏さん」の声を聞かぬふりの出来ない男は、悲痛に呼ぶ
声のほうへと呟く。そして軽トラから降りてきたンガムラから
投げつけられた傘を一旦胸板でトラップしてから受け取り]
…みえん の かもしれん。
[物体をすり抜ける存在となろうとも、
老婆の能力そのままに、遅れがちな歩みになる。
通りの看板の一つへ片足が触れても、
何の感触も返らない。
不意に、周波数の合わないラジオじみた感覚、
それから、少女の叫び。]
――わ ぷ !
[アンとぶつかった。]
……タカハル君は……
ボタンさんは……
あの声、は……一体、何なの……?
[タカハルが去ると程無くして頭痛が治まったが、立ち上がりはしないままに、呟いた]
ねえ。貴方は……
教えては、くれないんですか? ……
[問い掛けは自分に言葉を託す「声」に向け。それに返事はなく、ただ、雨の音が*続いていた*]
…
[答えを必要とせぬ態で首を振るンガムラに、男は沈黙を渡す。
『魂とか幽霊とかオバケとか』――繰り返される言葉にも。
軽トラへ走り戻る背をじっと見詰める。無論、「みえない」。]
―― 良かとですか ?
[移民の男のつぶやきは、ンガムラに向けられてはいなかった。
彼が乗る運転席の隣…空の助手席に在る気配へ。]
こりゃぁ!
しっかり前向いて歩かんかい!
[自分の不注意を棚に上げ、相手を責めた。
直後、]
おんやぁ、アン、
なるほど、そこの薬局の前の人形は撫でられないが、
おまえさんには触れるんじゃのう。
[一人頷くと、
掌をあててみようとした先は、アンの頭。*]
[くす、と手を焼く態で聴こえる笑みは、しらない女のもの。
ンガムラにはきこえない声―― 移民の男は、ペダルを踏む。
キコ… 走り出す自転車。……遅れ、ばさりと傘が開いた。]
/*
助手席誰がいるんだー!?
あわわわわ。居酒屋ユーレイ?
俺はこのまま半端な男でいいんだろうか。
霊とか信じてないせいかンガムラが動いてくれん。
とは言え開眼イベントうかばねーし。
放っておいたらホズミ姉さんセクハラしに行きそう。
化粧師 ンガムラは、ここまで読んだつもりになった。[栞]
セイジ !!
[雨の中、蹲っているセイジを見つけると急ぎ向かう。
あんころ餅屋の脇へ自転車を凭れさせると、駆け寄って]
ボタンの婆っばんのことは、俺にも…「わかった」。
ちっと 休め、お前――
アンの「声」が、 お前ンこつ 心配しぃちょっで。
[ばしゃ、と片膝をつくと、男は傘を持たぬほうの腕で
セイジの腕を取って己の首へと回させる。]
すンません、大将…! 軒先、お借りさせっ貰ろで!!
…
キク嬢ちゃんも 消えた て。
ボタンの婆っばん だけじゃ 無かとやな?
[アンに聞いた名は出さず、セイジが落ち着いてきた頃に聴く。
交わす会話の中では、
アンとギンスイが酷く彼を案じていることも伝え]
…俺も、婆っばんに 訊いてみっで。
何ごて こげなこつに なったか――
/*
墓下元気〜?イエーイ。
もしかしてギンスイのハーレムなのか!(餅は?)
トランクスなんかならんかなぁ。
ひらめけ俺!
なーむー。
化粧師 ンガムラは、ここまで読んだつもりになった。[栞]
[現れ、駆け寄ってきた姿に]
……ヌイさん。僕は……
[大丈夫だと言おうとしたが、自分の顔色を、説得力のなさを思ってか、ただ頷くのみに留めた。ボタンの事がわかったと言ったのには、少しばかり表情を緩めたが]
……アンちゃんが……
[耳に届く名前にリコーダーをぐっと握った。あんころ餅屋の縁台に座らされて]
……キクコ、ちゃんも?
アンちゃんと、ギンスイ君……
皆は、今どうして……?
[暫くしてからヌイが出した幾つかの名前に、そう尋ねる。彼が彼女らの行く末を知っているらしいと、改めて察せられて。
ただ、返事を聞く前に]
……ヌイさんの、言った通り。
ボタンさんだけじゃ、なかったみたいです。
[ぽつりと、先の確認に答えた]
もう一人……
[少しく、逡巡の間があり]
……タカハル君、が。
[その名を告げる]
それがわかって、誰かに言わなくちゃと思って……
外に出たら、丁度、タカハル君に会ったんです。
……いつものタカハル君とは、違いました。
もっと雨を降らさなきゃ、堰はこえられない……そんな事を、言ってて。
タカハル君じゃない声が……一緒に、聞こえました。
その声は……縛から、開放されたい、と。
[呟くように、先程見聞きした事を伝え]
それで、どこかに走っていって……
追おうとしたけど、追えなくて……
[悔やむよう、眉を下げて俯き]
川の方に……向かったんだと、思います。
……。タカハル君……
[その方向を一瞥する。髪から滴った雨の雫が、ぽたりと膝の上に*落ちた*]
化粧師 ンガムラは、ここまで読んだつもりになった。[栞]
『それでもまだ昼間はつらくって、夜の方が調子が良いけれど。』
[鮮やかな花柄のてるてる坊主が、くるり回る。]
『うふふ うふふ 晴天の続いたこの村は
わたしのことなんて すっかり忘れてしまったみたい
くやしいから 雨をプレゼント 』
『そして あのひとが 遠くへゆけるように 』
『セイジ?』
[ヌイの肩を借り、座ったセイジを認めれば、]
『だいじょうぶ?』
[その様を、まるで気遣う響きの声となる。]
『アンもセイジを心配してるみたい。
またセイジとアンとが一緒になって、安心できるといいね ふふふ』
[それが不可能である事を忘れたように、
老婆は、てるてる坊主の、裾の端で咲き零れる花びらを近寄せて、濡れたセイジの髪を拭おうとした。]
[ヌイがちゃんと傘をさしたのかも見ず、グッとアクセルを踏み込む。
『五人』の家族たちが、そして村の人々が、雨の中を捜索する横をすり抜けた]
じゃあ何なら信じるんだよ。
[自嘲のち、舌を打った。
視界不良の雨の中、軽トラは裏山へと*進んでいく*]
[朝になり、父はギンスイを探しに出た。母は床に座ったまま、電話機を食い入るように見つめている。姉はその母を気遣いながら、食事の支度をしている]
[玄関の扉を通り抜け、外へ出た。近所の人々が話す内容を、耳に留める]
……アンは、どっかで聞いてしもうたじゃろか。
ネギヤさんの「体」が見つかって、消えてしもうたこと。
ワシ、言えんかった。
ネギヤさんは、ワシらとは違うことになっとるて、ヌイが言うたこと。
……すまん。
……!?
今の、アンの声か?
[遠く聞こえる、悲痛な叫び>>+13]
やっぱり、ネギヤさんのこと聞いて……いや。
セイジを助けろて、いったい、何が……!
[アンの言葉を聞き取ると、村の通りへ飛び出した]
アン、セイジ、どこじゃ!?
ええい、セイジには聞こえんか。アン、どこじゃ!セイジがどうした!?
[その叫びは、村の人々がアンを、自分を呼ぶ声と重なって]
え……
今、キクコが呼ばれとったか?
ボタン婆ちゃんも?
ふたりも、おらんようになったんか!?
いったい、何がどうなっとるんじゃ!
キクコ、ボタン婆ちゃん!ワシの声、聞こえるか?
アン、どこにおるんじゃ!
[いくつもの名を呼びながら、駆ける]
[昨日の夜にあったことが
何もなかったかのように目を覚まし、畑に向かう。
そこに咲いているのは、相も変わらず褪せた色の花]
……昨日も寒かったしね。
これ以上はどうにもならないのかな……。
早く暖かくなればいいのに。
[案じたあんころ餅屋の主が、ぬるめに淹れた茶を持ってくる。
手短に礼を添え受け取ると、ぽつぽつと話し出すセイジに渡し]
―― タカハル が したと か。
ん。堰を、越える。 …そんで 川か。
[普通ではない死なせかた。普通ではない「仏さん」。
不可解には不可解なりの繋がり――戸惑うまま男は受け取る。
ゆらりと動く視線は、とらえられないものを探すよう動く。]
… ほ 婆っばん。
きこえる と わかる は ちっと違ごおぞ。
[えび茶いろの傘はみえないが雨が傘を叩く音はきこえる。]
…
お前ンさあ、 何ぃか。
[「お前さまは、何か」
――老婆のものでない声へ男は低く言う。]
おはんな、誰ぃさあな。
[「お前は、何さまだ」
――老婆のものでない声へ男は低く言う。]
『わたしのことなんて
すっかり忘れてしまったみたい』?
『 くやしいから ―― 』 ?
[ずっと胸にあった静かな憤りは声を掬う調子に滲む。]
…そン気持ちで、婆っばんに つけこんだ とか。
お参りが減ってお社の力が弱まったから て 何ンか。
…『あのひと』は タカハルんこつ か?
ひとの願い 破るなら その望み 潰えろ。
―――― 叶える気の 無か 手で
セイジに 触ンな !!
…よウ。
蜂でん、刺すときァ 命懸け じゃっど。
[声は押し殺すとも、移民の男は人目を憚らず在る。
その視線は確かに老婆の目の高さへ宛てたものと思しく]
お前が 懸けたは、自分の命ですら 無か。
婆っばん、 握り飯が いつもうまかったのは
俺の腹が 減っちょった だけじゃ 無か。
婆っばん、「そいつ」は 婆っばんに 似とらん。
[さわれない手が、宙をみえないままに摩る。
虚空へ描き出すのは、ボタンの頬のかたち。]
婆っばん、「そいつ」は ――叱って やらんとか?
てるてるぼーず、てるぼーず……。
[川原に生える木の枝の上。
川面に張り出すそこに腰掛け、ぼんやりと歌いながら、傘を回す]
もーちょっと、かな。
……あと、少し。
[呟く目が見つめるのは、増水して色の沈んだ水の流れ]
『堰』を越えられれば。
[それは、遠い昔の戒め]
ここから、出られる。
[封じられたナニかの渇望は、現状を忌避する少年のこころと結びついて]
……なんにもない、ここから。
[歪んだ共生は、互いを浸食しかけていて]
……だから……。
[空間を共有する声が届かない今、存在は願いにのみ傾倒してゆく]
/*
なんとなく、書いておいてみる(なんとなくって。
しかし、上手くまとまるんだろうか、コレ(とおいめ。
赤でのお互いの設定とか、全然あわせてないもんなー。
オレは思いついたらぽんぽん放り投げてたけど。
ばーちゃんの設定は、結局よくわかってないオレorz
[渡されたぬるめの茶を一口二口飲みながら。婆っばん、と誰かに話しかけるようなヌイの声を聞く。頭を過ぎったのはボタンの姿。それにも表情へ驚きを滲ませたが、続く「やりとり」には一層困惑と――少しの緊張を浮かべてヌイの様子を見届けた]
……
お社の……、!?
[突然強い口調と共に引き寄せられれば、刹那、目を見開き]
……ヌイさん。……そこに、ボタンさんがいるんですが?
何かが……いるんですが?
[呟くように。持たされた傘を握り締め]
あ……僕は、大丈夫です。歩けます。……
[背負われれば慌てたようにそう言った。無理に降りようともしなかったが]
…うん。
歩く じゃ 急がれん、セイジ。 川、連れてく。
[だ、とそのまま河原のほうへ――
下り船の船着き場を目指し、男は駆け出す。]
タカハルを取られっとじゃ 無かぞ。 …ぜったい
[後に残るは、置き去りにされた自転車。
緩んでいた荷台の紐がほどけて――トランクふたつが、落ちる。
弾みで開いた蓋から、わんわんと雨空へ飛び立つ熊ン蜂。
あかい蜂たちはアンに、
しろい蜂たちはネギヤに、
みどりの蜂たちはキクコに、
きいろい蜂たちはボタンに、
むらさきの蜂たちはギンスイに――――
あおい蜂たちはンガムラと共にある存在へ、柔く懐いて。
涙雨の空に、縒りあわせるには、たりない虹を*かける*]
[走って、叫んで、辺りを見回して。あんころ餅屋の手前で、足を止める]
ヌイ……と、セイジ!?
[憔悴した様子のセイジ。珍しく襟の付いたシャツ姿のヌイ、二人の傍らに立つ人影]
……ボタン、婆ちゃん?
婆ちゃん、じゃよなあ……?
[川面から、右手に下げたてるてるに、視線を移す。
半泣き顔のてるてる坊主]
やっぱ、あと、一人、誰か。
送んないと、『堰』を越える水は、でねーかぁ。
[呟いて、表情のない目で周囲を見回す]
……さって、どーしよっか、な?
[呟きに返る声はない。
だから、ナニかは笑わない]
……別に、静かでいっけど。
[呟くのは、少年なのか、ナニかなのか]
いつもと……かわんねぇし。
有難う、御座います。
[礼を言い、ヌイの肩を左手でしっかりと掴む。傘を持った右手は添えるように。揺れ流れていく景色。タカハルの名前に、頷き]
……絶対に。
[強く、そう言った]
――わあ……。
[指さされた虹色の蜂を見て、感嘆の声をこぼす。それらが...の目には映らない存在を示す様子を眺め]
……はい。……わかります。
[眉を下げてから、微かに、笑んだ]
[店先からは少し離れて、「3人」を見ながら、両手で耳をおさえ]
ああ、またじゃ。また、合うとらんラジオの音……。
ボタン婆ちゃんの、声が、聞こえん。
この……キンキンする音、何じゃ!
……ジャマすんな、って言ってんのに。
[呟きの直後に一瞬浮かぶのは、苦笑い。
けれど、それはすぐに消えうせる]
『解放を阻む者には、容赦はしない』。
[零れる声は、少年のそれとは異なるもの]
/*
や ば い 。
見事にポイント抑えられてるー!
うわあああああ、どーしよ、どーしよ。
[くろねこ、鍋のなかでごろごろちう]
『もうひとつ』 『いるわ』
『お社の力が』
『うふふ』 『くやしいから』
『どうするつもりかしら』 『うふふ』
『あのひとが』
『アンも』 『だいじょうぶ?』
『ふふふ』 『セイジを』 『プレゼント』
[耳を苛む、何かの声]
[家に戻ると、父親がヌイにサマーセーターを渡していた。
そこで初めて、自分の身に起きている異常に気がついた。
誰もキクコがいないかのように振舞っている]
あれ、どうして?
私、ここにいるのに。
[そこで気がつく。
自分の体が透けていることに]
――え?
私……どうなっちゃったの?
―裏山―
ホズミちゃん帰ってきて残念でしたね。
[社の前の人影に声をかける。
冗談に怪訝な顔をした月下は、ボタンのことをぽつりと零した]
煮物が固い?
俺も思いましたよ。
[賽銭箱へ105円を投げ入れて、手を合わせる。
願い事は口には出さない]
[川原の手間で降ろされれば、きっと前を睨むようにして歩き出した。探すタカハルの姿は、すぐに認められ]
……タカハル君。
タカハル君と一緒にいる、誰か……
もう、誰も消さないで。
[身構えながらも、ぶれない調子で言う]
……“好きには、させん”
[解放を望む者に応えるような。
ふと、低く漏れた声は、...とは違ったものだったか]
……やーだなぁ、ヌイっち。
そんなん持って、どーすんのさぁ?
[櫂を拾い上げるヌイの様子に、軽い声を上げる。
いつもと変わらぬ、少年の声]
……ジャマ。しないでほしーんだけど。
[続く言葉は、少し冷えた響きを帯びていた]
[耳を抑えたまま、小さく叫ぶ]
やかまし……!
……あ。
[雑音混じりの声をかき消すのは、ヌイの静かな、低い、問い>>44]
そうか。
そこにおるのは、ボタン婆ちゃんで、そんで、別の何か、じゃな。
タカハルも、その何ぞわけわからんもんに……。
ネギヤさんを消してしもうたのも、そいつらか。
セイジが聞いた声は、それを教えてくれよったもんか。
五穀豊穣を担う神様は多そうですけど、その一歩前として、『いい天気』だけ担当の神様って珍しいんじゃないですかねー。
[軽トラへと戻る途中、枯れた花が視界に入ると、酸性雨という言葉が脳裏に浮かんだ。
家まで送ると月下に声をかけてみたが、やんわり断られ一人、村の道を走りだす]
そー言われても、さ。
ここまで来て、「んじゃやめるー」ってのは、言えねーよ?
[セイジに返す言葉は淡々と。
続いた低い声。
ふ、と表情が失せる]
『『堰』は間もなく飲まれる。
……邪魔は、させぬ』。
[応ずる声は、氷の冷たさを帯びていた]
『堰』の先へ。
……縛から、自由に。
[零れるのは、ナニかがずっと願っていたこと]
……ここから、外へ。
[続くのは、少年の抱く幼い願い]
[車から川へ移動する途中、羽音に振り向いたが、すぐにまた川辺へと視線を戻した]
よう。
何してんだ?
[ぴりぴりした空気に気付いていないような口調]
上るか、下るか 知らんどん。
[連日の雨で増水した、川。
櫂を拾った移民の男は、師匠さえも舟を出さないその川へ
――がこん、引っくり返していた高瀬舟の舳先を向けた。]
堰、 越える みちが ひとつだけ ち
思い違いしとる 阿呆は 見ちゃおられんが。
ヌイ、頼む。
ワシ何もせんで、頼み事ばっかり、勝手じゃけど。
頼まれんでも、そうするんじゃろうけど。
[セイジを担ぎ上げ、足を速めるヌイ>>51を、遥か遅れて追いかけながら呟く]
セイジを、タカハルを……みなを、助けてくれ。
[天を仰ぐ]
なあ。
ワシらを、ほんまに匿ってくれとるんなら。
神さま。
こんなときばっかり祈って、勝手じゃけど。
ワシより、みなのこと、護ってくれや……!
[まるで、応えるかのように。トランクから飛び立った紫色の蜂たちが、ギンスイの周りを包む。それから、空へと舞い上がった]
[自分の口から出た声に、戸惑ったような表情をしたが、すぐにはっとして]
……それでも、駄目だよ。
たとえ、どんな理由があるにしても……
人を消すなんて、駄目だ。
人を、悲しませるなんて……
[きり、と鋭く目を開く。強い光の宿った双眸]
“「空」を侵す者を――
主らを、見逃してはおけん。
誤りし者め――”
……なんだよ、それ。
[零れる呟きは、戸惑いまじり]
縛を超える術は、他にない。
[続くのは、戸惑いを打ち消そうとする言葉]
……『堰』の、先……。
そこに、行くには……。
[ぐらり。
不安定な相互侵蝕が、安定を欠く]
川くだりの前に、自分とこの蜂はちゃんと手懐けとけよ。
[蜂を見ないまま軽く指差してヌイへと向ける]
タカハルは、こういうの好きか?
[取り出したのは、てるてる坊主ひとつ]
“ネギヤ 廃屋”って書いてあるんだけど、何これこの村独自の流行?
……なこと、言ったって。
[悲しませる、という言葉。
ぎ、と唇を噛んだ]
オレ、そんなん、わかんねぇもん。
[正確には『忘れたつもり』。
そうしないと──耐えられなかったから。
誰もいない家とか、話もろくにしない父親とか、そういう冷たさに]
『何をして正と、何をして誤と成すか。
我は、我の在り方のままにゆくのみ……!』
……綺麗、じゃのう。
[天に舞う、色とりどりの蜂たちに、地上からしばし見とれる]
ほんまに、神さまが、力貸してくれとるんんじゃろか。
[ひとつ、息をついて。ヌイとセイジの後を追い、河原へ]
タカハル君……
[名前を呼び、悲しそうな、苦しそうな表情をする。その声と表情は...のもので]
“愚かな。
暗夜に落ち、道理も見失ったか。
その錯誤、正してくれようぞ”
[強い声と表情は...に降りる「何か」のもの。入り混じり、混ざり合い、ただ、どちらも終わりを求む]
流行に敏感じゃねーと、この仕事やってけないんだぞ、っと。
[羽織のポケットからペン状のものを取り出して、逆さてるてる坊主に点を二つを描く。右目と左目]
キティーちゃんに口がない理由しってっか?
[一拍置いてから「教えてやんない」と笑い、てるてる坊主を投げた。タカハルへと弧を描く、それ]
トレードしようぜ。もう一回。
……ジャマ、すんな、セイちゃん。
オレは……オレは、ただ。
[低い声で、ぽつりという。
傘を握る左手に、力がこもった]
『望みのままに在るを愚かと言うか。
そは、生命の所以。
我は、ただ、『我ら』が望むままに……!』
[それよりも、更に低い声は少年の心の奥に棲みついたナニかのもの。
歪んだ共生の果て、互いに互いを侵蝕したそれらが望むのは、現状からの解放のみ]
何べんも来たことある河原に、よう知っとるみなの顔。
何で、知らん奴みたいに見えるのがおるんじゃろ。
タカハルの声にも、雑音が入りよる。
さっきのボタン婆ちゃんと、やっぱりおんなじじゃのう。
セイジの、声は、
何でじゃろ。セイジの声とは違うとるのに、よう聞こえる。
ンガムラさんは……
いつもの、ンガムラさんじゃ。
[小さく、笑みを浮かべる]
……タカハル君の邪魔、なんて。
本当は、したくないよ。
でも……
“望むは、自由なれど――
理を侵すは許されざる事”
[男のようでも女のようでも、老人のようでも子供のようでもある声。一歩、タカハルの方に踏み出す。も、ンガムラの言葉に其方を見やり、様子を窺った]
…はあ、はあっ……セイジくんを……助け……
あ……ヌイさん、セイジくん、あっちに……
[視界にヌイを捕らえて。>>31ヌイが「アン」と呟いたあとに向かうその方向、セイジのいるほうへ。息を切らしてふらふらになりながら、自転車について走る。]
セイジくんのとこ…いかなきゃ…はあっ………もうっ……透けたり眠くならなかったりするのに走ると疲れるなんてどーゆー仕組みなのよこの体ああっ!
[自分に渇を入れるように叫んだその時。]
きゃっ!?
[>>+15どんっ!と誰かにぶつかり派手に転んだ。]
いったあ……何よなんでぶつかるのよぉ…!
……ボタンお婆ちゃん?
『……けど、完全に忘れ去られるよりは、
遠足や運動会の前日だけでも光をあててもらえるほうがまだいいわね。
このところ、あんまり雨降らなくって……
わたしへの祈りも、格段に少なくなってしまって……』
……気持ち?
[きょとん。そのナニカは、移民の男の憤りは解さず]
[それでも声のトーンが落ちた時、手元からセイジが引き抜かれる。]
『ぷーぷー 触れちゃいけないのかしら。』
[頬を膨らませた気配で、
構ってほしそうにセイジを見やる。]
『……そりゃあ、命がけなんて、馬鹿馬鹿しいわ。』
[手に取った逆さてるてるを一度、見て]
……なに、ガム兄が勝ったら、みんなを『還せ』とか、そーゆーの?
……その手には、のんないよ……!
[ヌイの手が、ボタンの頬をなぞると、]
ヌイ坊…?
[初めてヌイの声を認識したように目を瞬く。]
いや、トランクスで作られるのには同情するがなぁ。
ええか? おまえさん、
物を最後まで、だいじにすんのがな、何よりじゃてな。
そこがわからんうちは、まだまだじゃ。
[移民の男の願いとは大幅にずれているだろうが、とりあえず声を叱りつけた。]
『わたしは ただ くやしくて かなしかった だけよ 』
[ふと声がくぐもる。]
『相容れないなら、別にいいわ、
ただ、ここにいては、わたしは なにも できないから…
ねえ、あのひとを 笑わせてあげて?』
[ナニカはヌイだけではなく、通りを、村中を見回す。]
『それなら、引き受けてくれる? 』
……まだ、足りてない、けれど。
いざとなったら……!
[多少、強引にでも。
『堰』を越える。
解放への渇望は、ただ、それにのみ向かい始めて]
……っ。なんですり抜けな…っ…耳、変……?
[ボタンが口を動かす度に、耳にざわざわとした不快感。セイジの言っていた「疑え」が蘇り。>>+16その手が自分の頭に一瞬触れた時]
……あなた、だれ?
[ノイズが消えた瞬間聞こえた言葉は>>+17>>+18ボタンの声ではないもの。突然音がクリアに聞こえるようになり、思わず辺りを見回すと、セイジとヌイがいるあんころ餅屋の前。自分に触れた何かをキッ!と睨んで]
あなた、ボタン婆ちゃんじゃないでしょ…!なんか変な感じがするもの。セイジが言ってた「疑え」ってあなたのことよね?何がどーなってるのか知らないけ
ど……
セイジくんにさわんないで!
[>>+19セイジに手を伸ばそうとするボタンの前に立ちふさがりとおせんぼ]
/*
「理」が「狸」に見えて、どうしたらいいのか考え込んでいた。
すみません疲れているようです。脳みそが。
使ってないのに。
還せなんて言わねーよ。
俺、エスパーとか超常現象とかオバケとか信じてないし。
でもまぁ、タカハルがやったというのなら、良識ある大人としては放っておくわけにはいかないわけで。
[雨に流されて目にかかった前髪をかきあげてから、俯く]
雨も滴るいい男ってのは、いい女いるとこじゃないと意味ないよな。
濡れ損だ。全く。
……りょーしきあるオトナって、どこにいんだよ。
[ぼそり、零れるのは憎まれ口]
……損だと思うんなら、関わんなきゃいいんだ。
[言いながら。
枝の先へと。
立ち位置をずらしていく]
とは言っても、若人がどうして欲しいのかなんて、俺にはわかんないわけ。
[枝の上に立つタカハルを見上げた]
降りれなくなった猫を見つけたときの気持ちに似てる。
……言ったって。
誰が、どーにか、できんだよ……!
[零れた声は、震えていた。
傘が下がって、顔を隠す]
誰も、誰にも。
どーにも、できねぇんだよっ……!
だから……だからっ!
小学校で習わなかったか?
困ったときはおとなのひとに相談しましょーって。
別にそれは俺じゃなくていいし。
[ヌイとセイジを一瞥してから、声を荒げたタカハルの足元を再び見る]
大人相手じゃなくてもいいし。
なぁ、降りてこいよ。遊ぼうぜ。
[何も分からないまま家を出る。
村をさまよううちに見知った顔――
消えたと聞いた人物も含む――に出会う]
え、っと……
一体、どうなってるんですか?
[遠慮がちな声で尋ねる]
―回想・あんころ餅屋の前―
[アンの声>>+42に]
アンも、そう思うじゃろ?
ボタン婆ちゃんで、別の何かじゃ。
何かは、わからんがの。
[見据えた「ボタン」がこちらに気づく様に、一瞬身構えるが。無邪気に響く声>>+41に、毒気を抜かれたように目を丸くする]
……たっ!
[頭を叩く掌と、一緒に飛んできた言葉は、紛れもなく]
……ボタン、婆ちゃん。
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