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[施設の中に侵入。上の階では派手に暴れている誰かの激音が響く。多分、0044だろう。
遅れて、ボスの部下が(04)人0099の脇にやってくる]
『先導します』
[続いて自分も前に進む]
――なんてこった。
敵の襲撃があってもこの百合の間でよろしくやっている奴がいたとは。
仕事柄、情報を得るために女を落とすことはあるが、やっぱり女という生き物がよく分からなかった。
何かしら調達出来ないかと期待していたが、騒ぎ立てる先客のために[Gペン]を失敬するのが関の山だった。
KY男だの罵られて部屋から叩き出された私は、素早く次の隠れ場所[百合の間]を探すしかなかった。
◯:無事に隠れることができた
×:叩き出されたところを見つかった
[×]
決戦の地、幽霊屋敷、裏の畑
[自給自足か誰かの趣味か。幽霊屋敷の裏には畑があった。12農家なみ、34家庭菜園、56荒れ果てている{6}]
おるんやろ。出て来いや。
[中指を立て、呼ばわった。]
[人の気配、殺気。咄嗟に飛んで避け、地面に倒れ込む。
敵の武器は避けたが、怪我した耳を強打した。]
っつ。
[血が出たのがわかる。慌てて体勢を立て直し、チャクラムを投げ・・・声を立てて倒れる気配がひとつ。
敵の気配はざっと<47>人か。]
[ボスの部下達は、建物内の各所に爆破物を設置している。さすがに手慣れている]
『時限装置をセットしてあります。零時ちょうどに爆破されますから、その前には脱出してください』
わかったわ。
――私は、身の危険を感じながら、真相に触れたことに気付いた。
百合の間から逃げて、次に転がり込もうとしたところがまた百合の間な可能性はどれほどあるだろうか。
「サル・カイーダ」はこういう趣味の集まりであるに違いなく、よってJNRの逆スパイが女である可能性はざっと見て<90>%と言ったところだろうか。
とにかく、身を隠すのは諦めた私は戦闘を仕掛けた。
1:ナイフ
2:銃
3:Gペン
4:素手
5:その場にあった[東京タワー]
6:やっぱり逃亡
――私の選択は{4}だった。
戦闘は機先と間合いである。
それさえ誤らなければタイマンではそう不利になることはない。
舐めるな。実力やったら一桁に匹敵する俺を倒せる思たら大間違いや。
[チャクラムを構え、荒れ果てた畑の中、雨みたいな血飛沫を降らせながら、舞うように敵を切り裂き。]
まずは(10)人。次はどいつや。
「お、おい、こんな事態にあいつら何をやってるんだ、何とか言ってやってくれ!」
――現場に落ちているものは全て手がかりであるように、同じく全てのものが武器でもある。
私は黄色い罵声が未だ部屋から漏れているのを利用し、助けを求める言葉を投げかけて注意を逸らしながら接近した。
どうやらこの男も日頃からうんざりしているのだろう、またかという表情を一瞬作った隙を見逃さず、素早く懐に飛び込んだ。
密着すれば格闘より速い武器は無い――
[0066 帽子屋 ラウリ]の敵、穫らせてもらうで。
[幹部と思しき男に斬りつけた。
オマエ=サ=ピン=ラシイの[×]だった。
○本人大当たり。
×外れ、かげむしゃ]
――電光石火の一発で相手を沈めた私は先に進んだ。
2度あることは3度あるという諺が頭に思い浮かび、今日はツキが無ぇと愚痴りながらまた新たなスポット[4畳半]に飛び込んだ。
[倒れた男は誰にも庇われなかったところを見ると、影武者なのだろう。]
どこや。
[<<07>>人斬ったところで本物らしい手応えがあったか。]
[倒れている連中の体を盾にしつつ、銃を乱射。これだけ的が多ければ、下手に狙うより効率が良い。爆煙揺らぐ広い室内の各所から火の手が上がる。その合間より、此方へ向けても容赦なく降り注ぐ弾丸]
………っふふ、流石に、数が多いねぇ!
[背後から襲ってくる敵を斬り捨てて、身を翻す。少しでも立ち止まっていれば、おそらく命はない。乱闘の末、{6}箇所傷を負ったものの、敵の数もじわじわと減って来た]
っはぁ。
[荒い息が零れる。残る敵<<07>>人と膠着状態になりかけた刹那、脆くなった棚が崩れ落ちた。周囲に白い粉が舞う。それを合図のようにして、敵が銃を発射してきたが]
――――…っ!!
[すぐにまずいと判断し、部屋の陰へと後ろに飛んで逃げた。直後、先ほどとは比べ物にならないほどの大爆発。俗に言う粉塵爆発と、重火器の暴発の連鎖だろう]
[何の為か、設置されていたすべり台の下に隠れていたのが本物だったらしい。
血飛沫にまみれながら、ニィっと笑う。けど反撃を沢山受け満身創痍だ。
通信を開く。「JNR」のメンバー全員に通信が届く。]
オマエ=サ=ピン=ラシイは倒した。けど、真の敵はうちのボスと0099や。
あの二人は兄妹なんや!
[いつぞや、ボスが0099が怪しいと言ったとこと妹と明かしたところを録音していたものを流す。
0044について触れたところは編集でカットした。]
――百合の間の次は和室。
私は仮にもここが軍施設であることを嘆いたと同時に、こんな軍が世界の警察を名乗っていることに頭を抱えざるを得なかった。
取り急ぎ、[折りたたみナイフ][簡易レーダー]を調達すると、そろそろ[0031 私立探偵 シス]の援護に向かった。
[銃口がこちらを向いているのは知らない。]
信じるも信じへんのも好きにしたらええ。生き残る為にどうすればええんか
[銃声が響く。]
ぐ・・・
[くぐもった声を最後に通信は切れた。]
[口から血を流しながら、0099を探している。]
・・・死ねれへん。あの女に引導を渡すまでは。
[最期に会いたいのは0099ではないけど。
0099を見つければ、無言で拳銃を構える。]
[大爆発の後、もはや敵で動けるものは殆ど残っていないらしかった。片膝付いて頭から血を流しつつも、緩く安堵の息を零しかけるが]
『そこまでだ』
[背後に突き付けられた、冷たい銃口。ちらと後ろへ視線をやれば、其処には赤いマフラーを手ぬぐいにしたMr.Xが]
(あのファッション、流行ってるのかなぁ…)
[生死の危機に瀕し、最初に0044の頭に過ったのは、そんなどうでも良いことだった!]
――頼れるものは自分の勘だけ。
やはり結論はこれしかなかった。
通信を開くと0011らしき声が聞こえる。
にわかに信じがたい話だが……。
試しにたった今(>>58)手に入れた簡易レーダーを起動させてみたところ、この施設の外に常識外の数の反応があった。
これが人間であるとしたら……0011の声が真実かはともかく、事件そのものを闇に葬りたいという意図があるのだろう。
私は脱出のための手段も模索することにした――
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