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[呟きは、みじかい。]
――… 民事不介入。
[巡査部長がそろりと漕ぎ出す自転車の軌道は、
大きく1回、小さく4回程蛇行して漸く安定。
そんなだから先ゆく会社員に追いつくかは*謎*]
[きげんが悪くても、ぐあいが悪くても。
家族とおはようのあいさつを交わすのは、忘れない。]
新聞? いらない。
[客との会話の種にと、毎日めくる新聞すら、
疲れきったこころには、受け付けない。]
…え? 新しいの?
[宥められるように手渡された、印刷紙は二束。
いままでの。そしてこれからの。]
おためしよう?
今の新聞社ってそんな事までするのね。
[気が乗らない指で、これから頼む新聞社の方を、
一枚めくる。]
『フローレンス優姫の誕生月占い』
二月生まれの方。運気下降中。うっかり失言して、
周りの信用を落とすかも。落し物に注意。
ラッキーアイテムは…
って、これ、昨日の占いね。
[ぱさりと音を立てて、新聞をたたんだ。]
ねぇ、おとうさん。
購買申し込みの手続きに来たひとって、
どんな方だった?
[昨日の記者の様子だと、家に来てはいないだろう。
案の定、父親の語る人物像は、
見知った者とは違っていて。]
まぁまぁ、クロスチョップハンバーグ弁当を死ぬほど?
新聞社も下手に動くと嫌がらせを受けて大変ね。
[雑貨屋。時間を気にしながら、買い物をする]
……熊を殺せそうな金槌ください。
いや、僕がもてるやつで。
あと、このアイラブミーって書いてあるタオルと
ねるねるねるねを。
[無言で勘定のお釣りを待つ一方で、
警官が向かってきている――。]
[他愛のない話に、かさついたこころが、
少しずつ解れていく。]
――…すこし、空き地の件のこと、
整理してみようかしら?
[そういって、紙とペンを持ち出し、
記憶を書きなぞった。]
えっと、二十三日に空き地でアンちゃんと――…
[時系列ごとに、知る限りのことを並べる。
見つかった骨の部位。そしていなくなった子たち。]
――え? 女の子が参考人として?
おとうさん、それどうしてもっと早く――…
[知らない情報は、接客を終えた母親からも
聞くこととなる。]
こども警官さんが? ほんとうに?
うれしい…!
[こちらは遅れて耳にしたが、いい情報で。]
[ちいさくても喜ばしい言付けに、
ぱっと表情は明るくなり。]
あ、そう言えばおかあさん、
昨日、頼みたい事が有るって言ってなかった?
[数日振りに、仕事らしい仕事を。]
/*
無茶振り推奨と書いておきながら自分でほとんどやってないなぁ…。
背骨は、ドアとか窓につるしておく飾りみたいにテグスで繋がっていたんだと書いてみたかった。
と今更思っても遅い。
こんにちはぁ。槻花写真館です〜。
[母親から請けた仕事は、引き伸ばし写真の配達。
コンビニエンス的なものが持て囃されつつある世の中、
ひと手間かけることで、得意先とのつながりを保つ、
昔ながらのサービス。]
…居ないのかしら?
[店の中を覗き込んだり、裏手に回ってみたり。
ようやく見かけた人影は、陽だまりの中でうとうと。]
あれは…タケおじいさん?
[まあるく形つくられた、きれいな頭部が反射していた。]
…おこすのも…忍びないわよね。
/*
[ツキハナの 中のひとの 標準スキル]
早とちりと誤読。そしておっちょこちょい。
orz
吊られてくるか…。
マタ ダメダターヨ ツラレテコヨウ
λ......................トボトボ
お礼を言うのを忘れない。忘れない。
[繰り返しながら歩く。ぶつぶつぶつ。
左手に抱く羊のぬいぐるみ、昨日までのシロツメクサの花冠よりも大きな、白い花ばかりの花輪を首にかけている]
骨の人、捜してあげて。
空き地にもう置かないでって言わないと。
[羊の首で、お守り袋が揺れている]
あら。あなた確か…ハナシロだったわよね?
お留守番かしら? えらいわねぇ。
[会話に昇る名前を思い出し、あごの下を指でなぞる。
猫は気持ち良さそうに目を細めてひとつ鳴き、
手にしていた茶封筒を見て、もうひとつ鳴いた。]
? ご主人様に渡してくれるの?
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