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…ッ、 ゼンジ。
今度は、ネギヤ かよッ。
[再び発動する神の日記。
1stの日記は発動しなかったようだ。]
…、…
[6thのコハルが何を思ったか、11thの身体を
屋上へと運んでいく。
そこは、0thと …、自分の遺体がある場所。
空が見える、空に一番近い場所。]
変な気遣いしてんじゃねーよ。
[は、と口から息を吐いて。
屋上でセイジとデンゴが話す世界の話を眺める。
ゼンジがそこに姿を見せれば、舌打ちをひとつ。]
俺は自分が大切だと思ったもんを 守ろうとした。
それだけだ。
男ってのは、口数が少ないもんなんだよ。
[マシロにも、ゼンジにも、他のゲーム参加者にも
自分の事は断片的にしか話はしていない。]
あーー、っくそ。
胸くそ悪い!!
[宙に浮いたジャスミン茶に手を伸ばし、
すっかりと冷めたそれを一気に流し込む。]
…、死んだ俺の事を
気にしすぎなんだよ、てめぇらは。
いいから、前見て お前らの世界を守りやがれ。**
[たこやきを食べながら、
デンゴが読み返しているのは絵日記だ。
11thの最期の様子。
12thの最期の様子。
昨日までに死んだ0thや7thや10thと違い、
11thも12thも、言葉を交わしたことのある相手だ。
…その想いのカケラを、知っているから]
………、
だうー、駄目だ。
ちっと流されちまってる。 っ、ちくしょ。
[ぱちんと両手で自分の頬を叩いた。
気合を入れるように]
それは、分かってる。
まだ生きてるかもしれないって。
だけど、あのまま私の世界が残っても
きっと同じ思いをさせる。
だから最初は神になろうと思ってた。
それで、ここに来て
……自分の世界って本当に酷いんだって。
ここに来た人が、みんないい人だったから。
みんなが自分の世界に価値があると思って
戦うなら、私は多分……いてはいけない。
私ね。
父親を――殺したの。小さい頃に。
[…なお一番読んでいたのは、知ることが出来るようになった1stの行動だったりする。
カボチャはこういう時に親切だから、
ことさら詳細に1stの行動を伝えてくる。
昨夜の5thとの遣り取りも、しっかりと。
かみさまのにっきは、任意の言葉を運ぶけれど
自己申告のものしか伝わらない。
けれど日記は別だ。
未来には嘘もあるけれど、
過去は嘘をつかない。]
…そうか。
[ゼンジのこたえに、長い言葉は返さなかった。
返したのは、ごく短い了承の意のみ。
丁寧な礼に、同じく目を伏せて気持ちのみを表す。
それから暫く。
日記は、2ndの現状を伝えて来た。
”2ndは5thと合流した”
”2ndは4thと会談した”
それらを、端末は機械的に耳朶に転送して来る。]
10th グリタは、ナオに茶のおかわりを要求した**[栞]
サバイバル・ゲーム…、か。
[理不尽なゲームだ。
気持ちや肉体の強さによらず、
運や、少しの行動の差が生者と死者を分かっていく。]
悔いも何もなくせない。
そういうこと…、なのかな。
[独り言が零れた。
いつしか思考はゼンジとグリタに向けたものから、ソラのことへと向けられている。
深い、ため息が落ちた。*]
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