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そう、
[視線はすっかり色を失って、
もうひくりとも動かない女の指先に、留まっている]
でも……叶わないんじゃないかな、
[生きて欲しいと願った女の言葉に、
そんな呟きを残して、その場から背を向けた]
[間にあわなかったか、
それとも最初から無理のある勝負だったのか。
ソラは、そのまま行ってしまった]
……
[無言で、もの言わぬ体をかつぐ。
行く先はその名前と同じ空が見える屋上。
上を見つめる目は、何かを決意した*ようで*]
[陶器の中に転がっていく内に、自分のポケットから端末が消えていることに気付く。
意識を失っている最中に、持って行かれたのだろう。
無ければ、困るものだ。無いと……カノウくんの仲間に、迷惑がかかるものだ。
私は一層焦って、陶器の欠片の中へと転がり込む。
指先を使ってどうにか陶器を拾い、地道にもがいて、私を縛っていたものが解ける頃には、ブレザーの所々が破れ、足には細かい傷が幾つも出来ていた。]
[そこには奇しくも他の死体も置かれていた。
思えば、死体を見るのも
初めてだったかもしれない。
――ここに来てからは]
仲良く並べてあげるから。
[ソラをグリタの隣に置いたのは
自己満足の嫌がらせ。
その目に涙はない。やるべきことがあるから]
ソラさんの仲間だったのか……会いたいな。
[ソラが伝えたいことなんて、日記を見れば分かる。
ただ、無性にクルミに会いたくて*下へと向かう*]
[ちくちくと痛む切り傷に眉を寄せながら、私は果物ナイフと包丁を拾おうとして……止める。
血で汚れたそれは、使い物にならなさそうだったから。
私は、ソラさんと2番の子が戦っていた辺りに、今更のように大量の血の痕を見つけて、足を止める。
日記が手元に無い今、その結末がどうだったのかを知る手段も無くて、血の痕を追うことも出来ない。
恐らくは、日記で知らされているであろう死も知らず、私はただ、血痕の前に立ち尽くす。]
[意を決して差し込んだ鑿は頬を切り、振るわれた錐は左肩を掠める。痛みを感じながら体制をもう一度と立て直し、お互いの力量は互角と感じれば]
しつこいね本当。何で僕なのさ。
僕は君と関わりが無かったからって理由?
それともあの時居た君が手を組んでた奴ら皆が鬼で守りたいから?
[語りながら合間を取り始める]
く……っ、そ、
[足がふらつく。頭がガンガンと痛む。
さっきぶつけたところだろう。
振るわれる鑿を避け、錐を振るう。
決着は、つきそうになかった。]
──…理由、か。
関わりがなかった所為も、あるな。
関わりない奴のほうが、……やりやすいだろ?
[互いに武器を振るいながら会話する。
ちょっと前には、考えられないような風景だった。]
守りたいのは…、そうだな。
守りたい。
その為に、見知らぬ相手を蹴落とそうと思うくらいには。
………ッ!!
[大きく振り被って狙いにいった錐を外され、バランスを崩す。
そのまま、身体を開くようにしてフユキの後方へと飛び下がった。
は。と、息をついて振り返った。距離を取る。]
[6thの剣幕は少しわかる気がした。
世界に価値が無いのだから、戦う理由があるとしたら、ただ守るべき人のためなのだろう。]
……、
[階下へと降りる彼女にはなにか目的があるようだ、自殺していたかもと語った時とはまた少し違って見える。
6thが去った後、屋上に少し残る。
前来た時は直に去ってしまったから、
よく見てはいなかったのだ。夜明け近くの空の色は淡い紫に棚引くような薄い雲。風が髪を攫っていく]
……この世界は、好きだな。
あんたを狙ったのは、俺からは傍観者に見えたからだ。
生きたいだけじゃ、生きるに足りない。
気持ちだけではやっていけない。
生き残るために──…戦えないのなら、それは敗者だ。
俺は生きたい。生きて守りたいものがある。
その為になら…、見知らぬあんたを、殺す。
[錐を構えた。右手首、日記の端末に手を触れる。
時が満ちる。神の日記の力を奮う──はず、だった。]
[けれど]
[語りながら合間を取り始める]
確かに。
関わり無い人の方が得策だ。
[息をきらせながら距離を少しずつとる。
薄暗い為その姿は見えないだろうけど、納得するその姿はいつもの調子で。。
これでも本人にとっては真剣なのだが。]
さっきも言ったけど、僕は生きたい。
押し付けってよくないよ?
防衛するのだって戦いじゃないのかな。
だけどありがとう、今までこんな事した事無かったから。
[お礼は場違いなもので]
────…っ
[力は、奮われない。別の場所で発動したのだ。
薄暗闇の中、顔色が変わった。
く。と、唇をかみ締める。]
これ以上は無理、か。
― 4F ―
[男はいつからそこにいたのか。
それを知る者はいないだろう。
なぜなら、和装を解き、まるで従業員のような顔で、その横を通り過ぎていったのだから。
そして、クルミとネギヤ、
その様子を、まるで見えないかのような顔で、眺めていた。]
ああ、
ネギヤさんは、あざとく、強いですね。
昨日、話した時に思ったとおりです。
[そして、クルミが押さえつけられる。
クルミとの約束。
クルミが誰かを殺すなら、クルミとヨシアキを信頼する。
それもあって、
彼らの戦いを見つからぬように見ていた。]
[戦力外、といいつつも、
きちんとついてきたらしい9thを見やる]
なんだ、11thになついてたのか……?
[思わず零してしまったが、
そういえば先ほど分かれた時、
途中まで追いかけられていたことを思い出して、そのまま黙った]
言われた事や経験を教訓に生かす事にするよ。
────だから今は生きる為に何でもする。
[そう告げると同時に、近場にあったカートを次々に引いては押しつけ
すぐには近寄れない状態にしてその場から更に暗闇にへと姿を消えた。]
[こちらは6thとはあまり話していないから、
彼女の決意は分からない。
ただ、コハルがソラを担ぐその背を見て、
…二人の間に、かわされていた何かの絆が
あったのかなと、そんなことを思うだけ。
1stと3rdと11th。
強固な彼らの絆――11th風に言うならパーティ――とは違う、でも確かな想いの繋がりが]
[だが、傍観しているのがクルミの日記に映っていただろう。
クルミの日記を奪ったネギヤは、エレベーターまでたどり着いてから、きょろきょろとしはじめる。
そして、彼が無人のエレベーターに乗り込み、その扉を締まる時には、神の日記の力で、その中に、彼の前にもういた。]
ネギヤさん…こんにちは。
クルミさんの日記、精度はいいですか?
[浮かべるのは、笑み。
それは、鬼の…彼の世界でいう狼の…。]
貴方の話は、わかりやすかったです。
貴方の世界は、貴方が死んで、
生きる世界だってことも。
[もちろん、それは、違うと言うだろう。
わかっている。]
…っ、の。逃げるのか。
待て!!……くそっ!!!
[がしゃがしゃと音を立ててカートが押し付けられる。
日記の力なくば、所詮はただの人だ。
結局はなす術もなく、フユキの背を見送ることとなった*]
チン……
[次にエレベーターが会いた時、
そこは屋上だった。
その時には、もう、ネギヤの首は、怪我をさらにえぐったビニールテープがだらりと下がっていた。もちろん、その身体はエレベーターの中に倒れふす。]
――……さよなら、ネギヤさん。
[クルミの日記と、そして、彼自身の日記を手にして、屋上に出た。
後ろで、ネギヤを乗せたままのエレベーターは閉まる。]
――……ああ、本当に朝焼けは綺麗ですね。
[そして、カツリカツリ…と足を踏み出すと、屋上から、柑橘マークのタブレットを下に放り投げた。]
[ネギヤの遺体は、エレベーターの中、
店が開店すれば、たくさんの客と一緒に上下行ったり来たりするだろう。
より、多くの人に悲鳴をあげさせながら。
それでも、まるで、それがアトラクションのひとつであるかのような存在に。]
さてに……。
[次に、クルミの日記を続けて放り投げてることが頭に過ぎらなかったわけではない。
だけれども、それをすることはせず、そのまま踵を返す。]
親近感、というかなんというか……、
[ずっと見えてる相手は目前にいるので、否定も肯定もしにくく言葉を濁す]
ん……ということは、
また、見える相手、変わるのか。
[何気なくそんなことをいいながら、
問われた言葉にゆるく背を向ける]
そんなの……、
大体の世界が僕の世界より、
好きになれる世界だと思うけど。
でも大事では、あるよ……。
[刻々と変わり行く空の色を見ながら、答える]
……困った、なぁ。
[端末が無いことにも、血の先を見に行く勇気がないことにも、仕損じたことにも。
柄にもない弱気が身を食うような心地に、小さく溜息を吐く。
少し眉を寄せて、目を伏せて、考える。
守るべきもののこと。守りたいと、思う者のこと。
私は、同じフロアにいるカノウくんを探して、日記を取られたことを伝えて、謝る。
……そして、私の日記から一つ予定が消え、代わりに、別の予定が書き加えられるのは、もう少し後の*話だ*]
[夜明けの空は、きっとかみさまの気紛れだ。
紫が次第に青へと移り変わる様は、
つい目を奪われて、
あっという間に時間が過ぎていってしまう。
死者がたくさん眠っている其処に吹く風は。
寂しさと、朝の爽やかさと。
螺旋のように色を変えて、頬を過ぎてゆく]
…7thのねーちゃんも、連れてきたくなるな。
ちょっとだけ。
何処で倒れてんのか、しんねーけど。
[まだ、彼女の死体は見ていない。
でも、他の死者は此処に揃っているように見えて。
なんだか1人だけ違う場所のようで、
そんな感想がちょこっと落ちる]
[鬼である1stから必死に、
なるべく離れようと無我夢中で暗闇を駆ける。
起動していないエスカレーターを駆け下り続ければいつしか地下まで降っていた。]
はぁはぁ…──。
ここは…
[見渡せばそこは駐車場で。
じめっと湿気た空気が漂う。
ゆっくりと足を踏み入れれば、
靴の音が辺りに響き。
隅の方に残っている車と壁の間に挟まれるようにして腰を下ろした。]
[セイジとデンゴ、
向こうから気づくことはないかと眺めるが、
それまでの和装ではない。
サロンエプロンから扇子を出して、広げる。]
そうですね。
彼らには会いたいです。
[会う未来に頷いて、そちらに歩き出した。
その時、ソラの遺体も見る。グリタの横に。]
おはようございます。
ソラさんは死んだのですね。
[マシロとネギヤは無事なのだろうかと思うが、
今はそれを確認する事は無理な話で。
どうか生き延びててくれと願う事しか出来なかった。
日記に目を通す暇など無かった事を思い出し、
ポケットから日記を取り出して読もうとするが、
この暗闇では内容を読む事も出来ず。]
…どうか明るくなるまで命がありますように。
[日記をポケットに仕舞えば痛む腕を軽く庇う。
痛みはあるのだが気が緩んだせいでそのまま背中を丸めて瞼を閉じてしまった。
ネギヤとソラのその後を知るのはもう少し先の話**]
あー、ああ。そうだった!
[口ごもる様子に、ぽんと手を打ち]
セイジのにーちゃんは、オレ様のことどう思ってんだろ。
[悪戯を仕掛けるように、けらっと笑う]
あー…うん、次は…12thのおっちゃんかな。
[絵日記を開く。…――が、其処で戸惑ったような顔を浮かべた]
あ、れ??
…セイジのにーちゃんって、
そんなすげー世界に居たの??
んー、そっか。
でも、大事ならいいんじゃね。
どんな場所だって。
其処にしかない何かがあんだろ。たぶん!
えーとさ。
セイジのにーちゃんの世界の、一番自慢って、何?
[好奇心を瞳に煌かせて、空を見上げる背中に訊ねてみた]
[そして、デンゴには返事を。]
それまで生きていた場所です。
きっと、みなさんより平穏な場所です。
嫌いではありません。
だけれども、
悲しいことが全くないわけではなく、
むしろ、悲惨な現実も多くある世界です。
だから、残したいかと言われ、絶対に、とは言えないのです。
余計なお世話って言われるかもな……。
僕だったら、こうはされたくないし……。
[7thについてはそんなことをぽつりといって]
なんか、やたら自由な子供……、
たまに大人みたいな顔もするなまいき。
[さらっと言ったが、怪訝な顔をする9thに、
なにかあったのかと同じく怪訝な顔をした]
はい、
傍観者ではなくなったからです。
[それがわかれば、フユキは男にとっては、まだ、消す対象ではなかった。]
そして、ネギヤさんを脅威だと、
前から考えていました。
[けれど、無邪気にも聞こえる声に問われれば背中を向けたまま目蓋を伏せた]
大事では、あるけど。
……僕の世界は一言で言えば、戦争しかなくて。
本当にそれだけの世界 でさ……、
ずっと憎しみみたいなのが連鎖してて僕らと人間とが殺しあって、それが当たり前で、その始まりもしらないし終わりも無い……。
他のたくさんの……こんなふうに、
穏やかな世界を滅ぼして、存続する価値は……、
――……、
[移り行く空の色、こんな風に暁の空をただ眺めたことなどなくて、なんだかとても眩しいような気がしてきつく目蓋を閉ざす。
指先がフェンスを捉えた、越えるのは簡単な境界線、カシャンと乾いた音が鳴った*]
……、
……、…、 えと、
[大きく一度、息を吸い込んで]
――――ソラのねーちゃんが、死んだよ…。
3Fで死んだ。今は、屋上に居る。
…綺麗な朝焼けの、下にいる。
[吐き出す息に混ぜ込みながら、一気に伝えた]
…日記を取られた?12thに?
[困ったように告げられて、目を見開く。
少し考え込むような、間を置いてしまった。
謝るクルミに、首を横に振る。]
いや、謝ることはないさ。
日記を取っていった…ということは、
12thの狙いはゼンジさんかな。
その…、…壊すなら、もうやっているだろ。
[言いたくないように、その言葉を口から押し出す。]
クルミの日記は…、そうか。
今、彼女と一緒にいる。
日記を持っているなら、出ているだろう。
今はどこに?
[共に向かうと、ゼンジへと居場所を問うた。]
[血に汚れたポールを拾い上げ、手に収める。
彼女に渡さなくてはと考えていた、動きが止まった。]
────…、な、に…?
[思いがけず、声が零れる。]
ソラ、が……、
[3Fで。ここで。
日記に新たな未来が書き加えられる。
”屋上でソラの遺体と対面する”
クルミを振り返った。
ただならぬ気配は伝わるだろう。]
デンゴ。
…それ、 本当、に。
[嘘なわけがない。彼がうそをつく意味がない。
嘘ならば日記が未来を記述するわけがない。]
今、屋上にいます。
はい、ソラさん、ここにいますよ。
そうですか、力は神の日記としてはひとときにひとつだけなのですね。
[クルミへと日記越しの言葉を伝える。
足を踏み出したのはどちらが先だったろう。
駆け出した。
動かないエスカレーターを上り、フードコートを抜ける。
怪我にお互い足を時折縺れさせながら、
そんなことは感じていないように、ただ走った。
血に汚れたポールを片手について、屋上に立つ。
幾人かが振り向いたようだった。
けれど、それよりも目に留まるのは、]
[そして、ほどなく、ヨシアキとクルミがそこに現れる。ソラを呼ぶ悲痛な叫びは朝焼けに響き渡った。]
――……デンゴくん、ソラさんは誰に?
[強い人だったはず、だからそうデンゴに尋ねてながら、
風だけにではなく揺れるフェンスの元、セイジの傍に寄る。]
――……セイジさん、
どうしました?寒いですか?
[震えているようにも感じて、フェンスの横から顔を覗き込む。見えた表情には、眉を寄せた。]
――……
[そして、その手に手を伸ばす。
フェンスに絡んでいる指を一本一本剥がしながら、その背中を後ろから抱きフェンスから遠ざけた。
それから、落ち込んだ様子できっと俯いているだろうセイジの身体をそのまま支え、デンゴを見た。]
彼は、どうしたんですか?
[そして、セイジが離れて行かぬよう、その肩を寄せたまま、
もし、デンゴからのネギヤの死の報告があっても、
表情変えぬまま聞いている。
聞かれれば、答えるだろう。
ネギヤを殺した事を……。
男がグリタも殺したこと、広まっていることはまだ知らないが、それも言われれば肯定する。**]
[そのまま屋上から歩き去る。
自分が居なくなった後、ゼンジが何を喋ったか>>48は、
だから知らない。]
しっかし。こんなことあんだなー。
二段ジャンプみてー。
[今回、自分の絵日記は随分と大忙しだったようだ。
11thが死んだ後…
12thの死までの僅かな時間の出来事が
棒人間の挿絵つきで描かれており、
更に1stが5thと交戦している場面に接木されている。
表紙のカボチャは一仕事終えて自慢げに嗤っている。
鼻高々ぽかったので、鼻の辺りを突付いてやった。
ひらべったかった。だって所詮は表紙の絵だし。
小馬鹿にしたようにカボチャがケタケタ嗤うので、
いつものように、ぺちんと叩いておいた]
…10thのおっちゃんがさ、
オレ様に、言いたいことがあったらしくて。
でも何の手がかりもねえの。
だからまー、無視していいんだけどさっ。
そもそもオレ様、あのおっちゃんのこと何もしらねぇから。
ちょびっとくらい、知るのも悪くねぇかなって。
[そんだけ。と笑って、
ひねくれた返事を背に、立ち去った*]
[嘘ではない。
…でもそれだけではない。
ゼンジが気にする相手――だからこそ、知りたくなったのもある。
マシロに、ゼンジに会うようけしかけたのは、
ちょっとしたおせっかいだ。
二人が会ったら、お互いどう、響きあうのか。
子供ながらの好奇心も添えられていた*]
[>>37 カノウくんの姿が見えて、私の日記のことを伝えて。
その口からゼンジさんの名前が出て、私はちょっと、首を捻る。
伝えて良い、と言われたこと。それを、思い出して。]
……カノウくん。
ゼンジさんは、仲間は要らない、って。ずっと一人でいい、って言ってたよ。
それと……2番さんを守る、って。
それでも、カノウくんはゼンジさんを大事だと思う?
[問い掛けの答えを聞いて、どうするのかは、私には分からない。
ただ、>>38手を取られながら、この手が傷つくのは嫌だなぁ、と思うだけ。
階下に降りて、ポールを見つけて、私は目を伏せる。
>>40 振り返る気配には、気付いていた。だからこそ、>>44駆け出したカノウくんに半ば引っ張られるようにして、足を進めるしか、なかった。]
[>>45 カノウくんの叫ぶ声を、私はソラさんの傍で聞いていた。跪いて、傷つき、血に汚れたソラさんの身体を触り、きつく目を閉じる。
泣かない、って決めたから。だから、私は、泣かない。]
……ゼンジさんはね、ソラさんの生存はない、って言ったんだよ。
[勿論、ソラさんを殺したのはゼンジさんじゃないとは分かっている。2番の子だ。でも。
私はゆっくりと顔を上げ、>>48 8番さんの肩を抱き寄せているゼンジさんを見る。
彼の懐に私の日記があるなんて知らない。
腰を上げて、ゼンジさんの傍へと近づいて。]
――――……ゼンジさんは、仲間は、要らないんですよね。
ずっと一人、って。そう課せられた、って。言ってましたよね。
[私の視線は、8番さんとゼンジさんを行き来する。二人がずっと一緒にいたのは、日記を見て知っている。
だからこそ。]
…………8番さんが死んでも、同じこと、言えますか?
[私は問い掛けて、返答を待たずに踵を返す。
直に戦いもせず、日記の力だけで人を殺すゼンジさんが、私はとても憎らしかった。
それは、真っ向から戦って死んだ人に比べて……とても、卑怯に見えたから。]
―――――…………行こう。
[もやもやだけが広がる。晴れない霧みたいに。
エレベーターはまだ動いていない。だから、私はネギヤさんの死体のありかも、日記がそこにないことも気付かないまま、カノウくんの手を取って、屋上を後にしようとする。]
[ただ、セイジのことを言われて、
でも、知っている。
セイジは、自分で選ぶ、と言ったから、
セイジが自ら死を選ぶならそれには何も言うつもりはない。
彼が死んでも、
仲間が最初からいなくても、いても、
自分は一人である。
それに変わりはない。]
…大事だよ。だって、俺たちは欠けちゃいけない。
欠けてしまえば、それだけゲームは終わらなくなる。
だから俺たちは、……。
[───利害ではなく、信頼で。
そう、別の人物と交わした言葉が脳裏を過ぎる。
僅かに顔を歪めた。
彼らの信頼など、得られている気はしない。
無論、あの彼からも。]
……悪い人じゃあ、ない。
[小さく、答えにもならないことを呟いた。]
─ 屋上 ─
[ソラの亡骸は、ひどく静かに10thの傍らにある。
彼らの元へポールを置きかけ、その手を止めた。
貰っていくと宣言するように引いて、ぐ。と握りなおす。
それから暫く、彼女の顔を呆然と見なおした。]
守るって……、言ったのに…
[乾いた声。
独り言のような音は、どこまで空気を震わせたか。]
……っ!
[ぎりりと握り締めた拳に爪が食い込む。
肌が破れるまで、拳を白く握り締めた。
ソラの傍らに眠る男は、あの日、誰かを守るために来た男。
彼は誰かを守って逝き、自分は守れずここに在る。
彼が逝ったのは、日記という力の差だと思っていた。
内心、哀れんですらいたというのに。
けれど守れなかったのは、何の差だ。
己自身の力のないが為ではないのか。
───グリタの口髭が、笑う気がした。]
ゼンジさんはただ、ソラと10thは共にはと…
…っ、クルミ!!
[彼女の向こうに、セイジの姿も見える。
傷つけてしまった相手だ。
彼の金の瞳に、あの時浮かんだ色は忘れていない。
次に会ったら詫びたいと、話がしたいと思っていたのに。]
…クルミ。
12thはクルミの日記を奪った。
ゼンジさんは12thを倒した。
クルミに渡したいからって、言われていたんだ。
俺、ソラのことで動転していたから……。
伝えるのが遅くなって、ごめん。
[クルミに向けて説明をし、二人へと小さく頭を下げた**]
[ベンチに置きっぱなしだった医療品を手に取る。
使いどころは失ったが、まだ「意味」はあるモノ]
早く探さなきゃ。
[後悔はしたくない。
それに、日記はコハルに時間がないことも*知らせてていたから*]
[うとうととした眠りの中。
立ち去る前のデンゴの言葉を思い返している。
彼の疑問は、そのまま自分の疑問だった]
――どうして……
[小さな呟きが零れ落ちる]
[うとうととした眠りは、些細な動きが傷に響いてあまり長く続かない。
ぼんやりとした思考を軽く頭を振って目覚めさせる。
店にまた人がやってきはじめ、血のあとなどに躁ぐ声は聞こえても、怪我をしているこちらに気づく様子はない]
……へんな、世界……
[擦れた声で呟き。
デンゴが置いていってくれたペットボトルをしくはっくしてあける。
蓋を開ける段階で悩み。
手が使えないことで悩み。
蓋に咀みついてぐりぐり巡してようやくあいたというありさま。
それでも、のどの渇きを癒せたらほっと吐息を零す]
[汚れた手を拭って、手帳を開く。
3rdの動きがつぎつぎと書かれていて]
え……?
[「3rdは12thの死体を見た」
「3rdは日記を返してもらった」という文字が見えた。
そして、自身の未来には「屋上で12thの死体をみる」
「4thに会う」、「5thに会う」、「9thに会う」
そして、もう一つ。
「死亡」とだけかかれていた]
……生き残る、って、決めてるんだって。
[手帳にそんなツッコミをいれて、よろよろと立ち上がる。
腕の傷は鈍く痛み続けている。
痛みは治まるどころか酷くなっているけれど、手当てなんてこれ以上何をすればいいのかわからない。
だから結局何も出来ないまま、動く階段のほうへと向かった]
[静かだった駐車場が、入ってくる車の音で段々と賑やかになる。
その音で目が覚め、身体を起せば腕の痛みも一緒に目覚める]
いたたた…。
[軽く擦り腕を見る。
着ていたブルーのシャツは錆色に染まり、夕べの出来事を思い出させる。
溜息を漏らし、後で着替えを探しに行こうと考える]
[腰をあげる直前に日記に目を通す。
そこには新聞の見出しのように
『今日の脱落者、11th・12th』と書かれ]
え……ネギヤさん…
[慌ててページを捲り続きが無いか確認する。
だが、次のページに彼の遺体場所までは書かれておらず困惑した。
6thの動きも書かれてはいるが、今は先にマシロに会うべきだと上の階へ移動を開始する。
マシロを探しながら、
一階のドラッグストアで足を止め、簡単に左腕の傷を消すれば包帯を強めに巻いた。**]
[屋上には、誰が居ただろう。
動く階段にのって屋上へとついたときには、日差しがあたりを照らしていた。
風はかなり冷たく感じられて小さく身をふるわせる。
血が足りないせいか、今までよりいっそう、寒さを感じた。
ネギヤの死体は動く箱でいったりきたりしている様子。
ちょうど屋上についたときに、動く箱の扉が開いて、死んでいる姿が見えた。
それはまた、静かに扉を閉じて下に下がっていく。
グリタの死体があるほうに視線を向ければ11thの姿が視界に入った]
ああ……なんだ……無駄に、苦しめちゃった……
[きちんと止めをさせなかった人が死んでいるのを見た。
きっと、とても苦しかっただろう。
無駄に苦しめるつもりはなかったから、それだけを悔やんで。
生き残りたがっていた人の死に静かな視線を向けた]
[差し出した手に、私の端末が返ってくる。
それをぎゅっと手で握り、私はカノウくんの横へと戻り……通り過ぎてから、振り返る。]
カノウくんも、ありがとう。
……私、着替えてくるね。
[陶器の破片のせいで、私のブレザーは傷だらけになっていた。替えの服を用意しないと、いつ破れてもおかしくない。
私は、ちらりと一瞬だけ、ソラさんの遺体を見てから、目を逸らし。
ちくちく痛む足で、階段を2階まで降りた。]
[一度、心に決めた選択。それを再び音にした。
利害ではなく信頼で繋がるを求めるならば、
返らずとも、こちらからそれを切ることはしない。
切ってはいけないと、あの時見た金の目に思う。]
……グリタの世界に映す光は、
やはりグリタ自身の世界を照らすべきものじゃないのか。
2ndを守ることで10thの信じるを守った気になるのは、
あなたの思い違いなんじゃないのか。
それで彼が…グリタが喜ぶのか。
…俺は、違うんじゃないかと思う。
だからあなたがマシロを守る理由に、俺は頷けない。
ただ、2ndと会って彼女を好ましいと思うなら。
彼女自身を生かしたいと思うのなら。
ゼンジさんは、ゼンジさんの心のままにあればいいとも思う。
だから俺は……、
……あなたが2ndと出会って、どんな選択をするのか。
それを、見ていようと思う。
[静かに告げて、口を噤んだ。*]
……セイジ。
[ゼンジと共にある彼へと、声を掛けた。
名を呼んでから迷うように、少し、沈黙をする。]
…どうかしていた、悪い。
偉そうに言った癖に、あれじゃ呆れられても当然だ。
けど…。もし良かったら、あとでまた話せたら、……嬉しい。
[そこまで口にして、彼へ頭を下げる。
動くとじくり。と、首の後ろと脇腹が痛んだ。
未だ彼らが屋上に留まるなら、それ以上は口にせず。
視線が交わるだろうかと、暫しセイジの上に視線を留める。]
それじゃあ、また。
[やがて踵を返し、傷の手当てをすべく階を下った*]
[階段を降りながら、私はおばあちゃんの言葉を思い出す。ちゃんと話をしないと、と思っていた自分を思い出す。私のことを「幼い」と言ったネギヤさんの声を思い出す。「守る」と言ってくれたソラさんの声を、思い出す。
もっと考えたり、話をしたり、ちゃんとしなきゃいけないことがいっぱいある。もっと、もっと、もっと、
もっと、ソラさんと、一緒にいたかった。]
……っう、ああぁぁぁ……!!
[私は集合場所の時計の前で、声を上げて蹲った。
泣かないと決めたのに、次から次へと涙が溢れて止まらずに、わあわあと子供みたいに声を上げて泣いた。
店内に明かりが灯っても、エスカレーターが動き出しても私は動けず、結局立ち上がれたのは、店にお客さんが増えてからのことだった。]
[一度洗面所に寄って、ぐしゃぐしゃになった顔を洗う。鏡に映る私は、今までの人生で一番不細工で、思わず笑ってしまった。
それから、服屋さんに入る途中、エレベーターの前に差し掛かった時にネギヤさんの死体を見た。
私は何も言わず、開いた扉に向けて頭を下げた。ごめんなさい、と、ありがとうを籠めて。
それから立ち寄ったお店で、ショートパンツとシャツに着替えさせてもらって、ついでに鞄もブレザーと一緒に処分してもらうことにして、代わりに肩掛けバッグと、裁ち鋏を貰った。
沢山の切り傷は痛むけど、血は止まっていて、服を汚すことはなかった。]
[屋上では誰とも顔をあわさないまま。
また、動く階段を使って、下へと降りる。
動く箱には、乗りたくない。
階段を自分の足で下りるのは、厳しい。
動く階段もあまり得意ではないが、それでもましというもの。
下へ下へと降りていく途中、上に上がってきたフユキと顔をあわせる]
あ……、よかった。
そっちは、それほど酷くないみたいだね。
[3Fの動く階段の傍。
入れ違いにならずにすんで、ほっとした**]
[そして私は集合場所に戻り、端末を開く。
私の日記に、覚悟していた「DEAD END」の文字は無く、代わりにあったのは。]
『2階で、6番の子と会う。』……。
[6番の子は、ソラさんが気にしていた子だ。
私は、時計の下から動かずに、6番の子を待つことにする。
私服で、かつて携帯電話と呼ばれていたものに近い端末を見ている私の姿はまるで、友達と待ち合わせでもしているかのように、見えるかもしれない。]
[口を引き結んで、ポールを手に歩く。
血のついたポールを手に、傷だらけの姿は異様だろう。
けれど呼び止められることもなく、階段を下った。
エレベーターには12thの死体。
彼が生きて思惑を行動に移していれば、
未来の記述は変わったのかも知れない。
けれどもうそれが記述されることは、永遠にない。]
貴方の世界が
さきほどの貴方でみえました。
貴方の世界は、生き残るべきでしょう。
[偽りのない、むき出しのクルミの感情に、
そう思ったこと、述べて……。
ただ、去りゆく背中に…。]
クルミさん……
本当に守りたいもの。
本当に守るには私たちの手は少なすぎますね。
[それをどういう意味にとるかはわからないけれど、
そのあとは何も言わずにクルミを見送った。]
そう、グリタさんは私には何も大事なことはおっしゃらなかった。
多分、私はグリタさんにはなんでもない存在だったのでしょう。
それは、よくわかっています。
[思い出す。
声をかけて、彼は振り向きもしなかった。
そう、グリタの心の中は、とても忙しかったのだ。]
だから、
もし、マシロさんがそうならば、守ろうと思う私の気持ちは私のエゴです。
きっと正解ではありません。
でも、私はそれでも、彼の世界を愛して生き抜こうとする彼を応援したかったのです。
そう、実は、彼を殺したことを、後悔しています。
貴方から聞いただけではなく、ちゃんと、グリタさんに聞きにいくべきだったと、
グリタさんの守りたい者というのをきちんと聞くべきだったと…。
しかし、彼も、彼の世界も返りません。
[価値無き世界にあるがゆえに、
――世界の美しさに打ちのめされる。
妬むような気持ちはあるけれど、
それよりも強いのは畏敬のような何かだ]
[>>49 だから9thの叫びに、小さく首を横に振った。
7thの世界に咲いていたのだろう、あの名も知らぬ花を思う。
もう知ることもない綺麗な花、それから一面の海に映る空と、――耳に残る星のような音楽と、父親に憎まれ口をきく娘や、あるいは人と人で無い者との間で循環する命を。]
……僕の知らない世界の、
綺麗なものとか、安穏とか、……平和
そういうもの憧れるし、なんだろ……とても尊いと思う、
うん、
[今、この場所から下を見下ろして見えるたくさんの窓や、航空機から見下ろしたたくさんの家々の灯り、それにふいに涙が零れるような――たぶんそんな気持ちで、“世界”を思う]
誰の世界とか、関係ない……。
だから、はい、
マシロさんには、きちんと聞きます。
聞いて、
彼女の世界、グリタさんが守りたかった世界、
それをまず、確かめたいのです。
[そして、やや、沈黙のあと…。]
ええ、ありがとうございます。
[それは、カノウのほうを向いて…。]
[>>45 悲鳴のような叫び声が響く。
響いたけれどやっぱり振り返らないまま、フェンスにかけた指がしんと冷えていく。
打ちひしがれたような気持ちと、もどかしさと]
……早く、終われば……
[けれど駒でしか――兵隊でしかない、自分には戦い方がわからない。フェンスに指が食い込む、この境界線を越える想像は、ずっと付き纏っていて。呟きを零したところで、>>46問いかけられた言葉に気付いた]
沈黙のままであれば、白くなった手のを覆うように手が伸びてきた。その手が触れれば、びくりと指が震える。あたたかな温度と、背中越しの気配、フェンスから遠ざけられれば――自分の胸の裡に気付かれているのだと思った]
っ……、
[何故ひきとめるのだろう、理由もいわないのに。
問いたくても口唇が震えて、何も言葉にならない。
そのまま4thの傍らにあるのを感じながら、
ただ俯いて自分が落ち着くのを待っていた。
他人の体温で落ち着くなんて思わなかったから、
それは少し不思議だ。抗わずに身を預けて]
……4th、お前は……僕のことがわかるの?
[そんな言葉だけを口にして、
それから12thの事を聞くことになった]
[>>57>>58 それから3rdが来て何かを言っていく。
言葉を発したのは、4thが全ての言葉を紡いだ後。
俯いたいた眼差しが、静かに視線だけを向けた]
それが知りたかったらお前が僕を殺しにきなよ……
[>>61 一人じゃなくて、守りたいものがあって、
そんな恵まれた3rdの言葉は、
酷く身勝手で自分本位だと思った]
……お前に何がわかるの。
守りたいものがあれば、殺しても許されると思ってるの。殺すことを許すの?生きるのを許可するとでもいうの?
……何もなくても、
自分の心に正しささえなくても、
それでも戦わなくちゃいけない奴の気持ちが、お前にわかるの?
傲慢な偽善者、
脱落するって死ぬってことだ……、
呪いの言葉をそのまま返すよ。
……お前が死ねばいい。
[それがお前が4thに言った言葉だ、と添えて。
日記を取りに戻ってきた時には、
もう3rdに視線を向けることはなかった]
[再度日記をとりにきたクルミを見送ったあと、セイジに向いて…。]
貴方は……
殺さないでください。
[それは、男には珍しい、願い。]
[不思議だった。
いつのまに、彼にこう思うようになったのだろう。
最初は、一番、
殺し合いに慣れた者だろうと思って、近づいたのに…。*]
[3階の動く階段のところで捕まえたフユキは腕に怪我をしているようだ。
とはいえこちらは左腕に灰色カーディガンと唐草模様の風呂敷の包帯なうえに、右手首の腫れは放置したまま。
11thと、自らが流した血によって服も赤黒く染まったまま、とさんざんな有様だった]
――とりあえず、お互いまだなんとか無事でよかった。
ネギヤも死んじゃったし……かなり、厳しいね。
[はぁ、とため息をつく。
どうにもこうにも、生き残る意思はあっても敵は多い。
鬼だと分かっているのは1stと4thだけで、もう一人は生きているのかどうかすらわからないし。
鬼が三人、いるのなら、生き残るのは厳しそうだと思う。
それでも諦める気はないけれど――手帳にかかれていた死亡の文字を思い返して眉を寄せた]
[それから全ての話が終われば、
朝焼けの時間などとっくに過ぎていた。
結局、ずっと近くにいた4thを見やる]
……ちょっと、行って来る。
[どこへ、とも言わずにそれだけ告げた。
そして続いた言葉に、4thを見ていた目が丸くなった、ぱちくり瞬く]
それは……、わからない よ。
……どうしたの……?
[あからさまに優しいだけじゃなくて、
自分を思いやるようなことを言う4thに思わず口にしてしまったが。
また答えは無いような気もした]
[包帯を巻いて服の袖を戻す。左腕から滲んだ血が服を染め、それが目に飛び込む度にヨシアキ事を思い出す。
二階で適当に上着を見繕い服を着替えて上にまた上がろうとエスカレーターに乗れば、丁度目的の相手と遭遇する]
あ…!マシロ!
[マシロが無事だった事に喜び、急いで彼女に駆け寄った。近寄れば彼女もまた傷ついているのがわかれば]
無事…って程じゃなさそうだね。
あの…ネギヤさんの…みた?
[聞き辛そうにネギヤの痛いの場所を聞いた。そして昨日の出来事を改めて聞く]
[そして、行ってくるには、そのまま見送る形になる。]
ああ
[階段に向かうセイジをそのまま見送る。
そう、自分も、二番、マシロと話すことがある。
そして、扇子を開けば、
フユキがマシロと会っていることが示してあった。]
― 3F ―
[そして、三階、フユキとマシロの前に男は現れる。]
ごきげんよう。
お元気そうでは、ない、ですね。
[手負いの二人を前に、男はとくに感情のない表情で現れる。]
フユキさんの状態はわかっています。
マシロさんは、ソラさんと、ですね。
さきほど、デンゴくんからお聞きしました。
[彼女の返答にネギヤの遺体の場所を聞き、稼働してあるエレベーターの方を見れば]
そっか…。
ネギヤさん…。
[今は見行こうと思わない。]
ネギヤさん、あの時僕に生きるのを諦めるなって言ってくれたんだ。
なのに居なくなっちゃうなんて…。
[彼と会話する事は結局叶わず、寂しそうに呟いた。]
僕?まだ君よりは軽い傷だよ。
何とかヨシアキさんから逃げ出して来たって感じ。相手は腹を傷つけてる。傷が深ければいいんだけどね。
って、多少手当てした方がいいんじゃない?
[そう言うと、ポケットに詰めて来た消毒液と包帯を取り出し手当てをする]
ところで、
マシロさん、
貴方にとってグリタさんは、
どんな存在だったのですか?
[フユキがもし席を外そうとしたら、外さなくていいと首を振るだろう。
いや、鬼であることはもうバレている。
ならば、マシロを一人にするようなことはないか。*]
[ぱたぱたと建物の中をめぐって
たどり着いたのは2階。
そこには、知らないはずなのに
見慣れた顔の少女――]
クル……
[気安くかけようとした声は
途中で途切れた。
向こうは自分のことを知らないのに、
馴れ馴れし過ぎる気がして]
……4th。
ああ、デンゴから……そだね、11thとやりあって、こんな状態。
[いま、戦えといわれたら無理だといえるレベルだと、片腕をフユキに預けたまま肩をすくめた]
[ゆるりと瞳を伏せて考える。
どういえば適切かなんてわからない。
あやふやな空気は口に出せば違ってしまいそうで。
だから、ただ首をかしげた]
[突然現れ声をかけてくるゼンジにはただ驚き、席を外すつもりは無いと手当てを黙々と終えれば二人の会話を聞いている。]
[二人の会話の最中、残る鬼と確定されて居ない人物を思い出していた。
2nd、3rd、6th、8th、9th。
マシロとコハル以外の人物は会話はそれほどした事の無い人達ばかりで。
この中に鬼が残って居るのかわからない状態でどうして良いかと頭を悩ませる。]
[ふと日記を覗けば、『6th、3rdと会う』と書かれていて]
3rdって、昨日ネギヤさんを襲った…。
[彼女に何が起こるかは、この先新たに書かれるだろうか]
じゃあクルミちゃん、でいいかな。
[自分の世界にいる親友と
勘違いしそうでそんな提案をしてみる。
普段は呼び捨てで呼んでいたから]
私、岸小春っていうんだ。
ちょっと話したいんだけど、いいかな。
[4thに筒抜けだというフユキ>>113に、こちらは1stに筒抜けだと思う。どうせ筒抜けだから一緒に行動した処で変わらない。
思考の片隅でそんなことを考えながら、4th>>120を見る]
好奇心、か。
……まあ、わからないでもないけど。
[グリタから守りたいとか聞いたのは一度だけ。
その時も不思議に思ったぐらいだから、周囲が疑問に思うのもわからないでもない]
そうだね、守りたい、とはいわれたけど……
たいした話は、してない、よ……
ほんと、なんだって……守りたいなんて言い出して、行動したんだか……
[莫迦なんだから、と小さく呟く。
消えるとかいう相手をじっと見やり]
ここから立ち去る前に……鬼は、三人とも、まだいるの?
[そんな問いを向けた]
いいよ。
……なんか変なの。
[最後の一言は、独り言のように言う。
クルミに促されるままにベンチに腰掛けて
話を切り出す]
……あのさ、クルミちゃんの世界って楽しい?
友達とか、たくさんいる?
ん?……変?
あ、そういえば、コハルちゃんは何で、私の名前、知ってるの?
[変、と言われて私が思い出すのは、そのこと。
場にそぐわない、穏やかな空気が流れる。
それもきっと、機会があれば崩れてしまう、脆いものだけど。
今はまだ、鞄の中の刃物に手を伸ばすことはない。]
うん、楽しいよ。
私、野球やってて。チームの子とかもみんな仲良いし……友達も、いるよ。
たくさんかどうかは、分かんないけど。
ちなみに、私が最初、グリタさんと組んだことはご存じですか?
[それから、ついでとばかりにそう聞いてみる。]
グリタさんとは協力しようと言いました。
彼は快諾してくれました。
そんな彼を、私は殺しましたが。
私の世界に、友達がいるんだ。
クルミちゃんと見た目も名前も同じでね。
……しかも、こんな状況だから
変だなあって思ったんだ。
[目の前のクルミが何を考えているかは
コハルには分からない。
例え危害を加える意思があったとしても
それはどうでもよかった]
そっか。楽しいんだね。
友達もいるみたいだし……よかった。
[偽りのない安堵のため息が漏れる]
んー……そっか。
[それが失われるかもしれない世界だと思えば、そんな曖昧な相槌しか打てなかった。
安心したような溜息に、私は首を傾げて。]
……なんで、そんなこと聞くの?
[私の世界で、私がどう過ごしているのか、っていうのが、コハルちゃんにどう繋がるのかが分からなくて。
疑問をそのまま、問い掛ける。]
話、長くなっちゃうけど。
[そんな前置きの後で語り始める]
その、クルミちゃんと同じ子。
……私の世界だといじめられてて。
私も止めさせようかって、思ったんだけど。
「そうすると、コハルまで
同じ目にあっちゃうから」って言って。
……助けることもできなくて。
だから、クルミちゃんが幸せだったら
少しは安心できるかなって思ったの。
>>130>>131
子ども扱い?
[マシロの言葉に瞬いた。]
グリタさんは、自分の世界を救いたいと、おっしゃっておられました。それに、私は協力しようと思っていたのですが、
他から聞いたのです。それと同じくらい、
いえ、あのグリタさんが取り乱すくらいに、守りたい者がいると、頼みにきたのだと。
[そして、考えて…。]
マシロさん、貴方はグリタさんのご家族に似てたのでしょうか?
[そこはまるで一人で言うように…。]
もし、そうなら、私はやっぱり早まりましたね。
[そう、後悔している。密やかに。自身の勝手な思い込みで、彼を殺してしまったことを。]
[私は、コハルちゃんの話に耳を傾ける。
それから、暫く床に視線を落とす。
言いたいことをちゃんと考えて、まとめてから、口を開く。]
……私は、コハルちゃんの世界の「クルミ」じゃないから、代わりにはなれないよ。私が幸せなことで、コハルちゃんが得る安心は、ごまかし……だと思う。
それに、……それは、本当に、助けることが「出来なかった」なのかなぁ。
その「クルミ」の気持ちに関係なく、助けることは、出来なかった?
[コハルちゃんの世界のことを、私は知らない。
だから、自分勝手に、主観で話すだけ。]
わかりました。
[フユキに声をかけて、立ち去ろうとするマシロに、そう、告げた。
怪我で、何かいろいろ我慢しているのはわかっていた。
そして、同時に、生きることに貪欲であることも。]
ありがとうございました。
[時折、感じる殺気に、
男は、目を伏せて、
開けたときにはもう、二人は前にはいない。
ただ、すぐに扇子を開くようなこともしなかった。**]
分かってるよ。
クルミちゃんは、クルミじゃないもの。
だけど「クルミ」は、
私の世界で生きるには優し過ぎるの。
実際……今生きてるのかどうかも分からないし。
[ここに来る直前にかかってきた
いつもとは様子の違う電話。
時間の流れ]
だから、苦しんでるのを見てるのは辛い。
……あの子が生きにくい私の世界は、嫌い。
[助けることはできなかったのかと
クルミから問われれば]
気持ちに無関係、ってことはできないよ。
よかれと思ってしたことを
咎められたこともあるし。
[ただ、その相手は「クルミ」じゃないと
補足して]
……ソラさんだったら、
「それでも意味がある」って言ったんだろうな。
[意味を求めず、ただ自ら運命を拓こうとして
散った女性のことを思い出す]
…わかった。
[囁くように落として、一人階段へと向かった。
気付けばポールを支えのように使って、ついている。
一段一段降りていったが、ついに途中の踊り場にへたり込んだ。
恨めしく階数表示を見れば、2階と3階の中間であるようだった。]
[コハルちゃんの話に自分の名前が二つ。
少し不思議な気分になりながら、私は、コハルちゃんの世界の私を思ってみる。
でも、私の外見を思い浮かべただけで、それはどうしても私になる。]
嫌い?なら、コハルちゃんは、自分の世界がなくなってもいいと、思ってる?
[嫌い、というそれは、世界を守る為の戦いの中で、やけに浮いて見えた。]
咎められても……やらないよりマシだ、って、私は思う。
でも、……コハルちゃんは、優しいんだろうなぁ。
[気持ちを思えるのは、きっと優しい証拠。
ソラさんの名前を聞いて、私は泣く代わりに、ちょっとだけ笑った。]
[営業の始まったフードコートは、死に包まれた屋上の朝とは場違いな喧噪と活気に満ちていた。
デンゴの目が、商品のイラストを眺め回して
キラリと光る。
丸くてうまいもの。
――そう、自分はそれを求めにやってきた]
ふはは! セイジのにーちゃんが予言した、
食べられないとゆー未来を、覆してやる のだ!!
[実際は嘘>>3:190だったのだが、本人は完全に真に受けていた。
程なくして、「たこやき」の看板と、丸くてほかほかでうまそうなイラストを見つけて、意気揚々とそちらに近づく]
よっしゃあああああ!!! おっちゃん、くれ!!
[1パック受け取り、席につく。
そして湯気の出ているそれを1個、口に放り込み…――]
っ、 あ、 つ、あつ はふっ!!?
[舌を火傷した。思い切り]
『9thは、たこやきで火傷する』
[開いていた絵日記が、楽しげにページを更新した。
デンゴはジト目で絵日記を見下ろす]
…………おまえも食えっ! 道連れじゃー!!
[表紙のカボチャの口にたこやきを1個押し付けた。
もしゃもしゃ。
……食べた。
・・・・・・・・・・・・・・!!!!
カボチャは涙目になっている。
デンゴはガッツポーズをした]
おお、熱いけど味はいーじゃん!
たこやきうめーっ。
[絵日記を開きながら食べていたので、
しょーもない感想が、
神の日記によってうっかり実況された]
・・・・・・うわ、?!
[自分の発言が赤い吹き出しとして現れたので、
慌てて擦った。しかし指先で消せるものではない。
発言は、消えない。
言った言葉は、戻らない。
だから何かを喋るということは、
それを、覚悟するということだ。
…改めて思う]
───…は。
[壁に背をつけて、座り込む。
首から後頭部をぶつけたあとは、打撲だろう。
鈍い痛みは頭痛のように変わりつつある。
脇腹は、じんじんと心臓と同じリズムで痛みを伝えてくる。
落ち着いて見てみれば、
シャツごと腹を裂くように鑿の刃が滑ったらしかった。
内臓に突き入れられなかっただけ良しとはいえ、痛む。
耳朶に、未来を告げる日記が響いた。
見上げてみれば、あとを追ってきたらしき姿がある。]
[>>104 口ごもる様子には、少し珍しい気がする。
続いたなんだか、曖昧な言葉に少し視線を落として首をふる]
……僕に、戦う理由がないわけじゃない。
早く、終わらせたい。壊れる世界は少ない方がいい……、だから、どう戦えばいいか、……少しわからない。
[つい4thの袖を引こうとして、
もう相手が洋装なので手はからぶってしまった]
……僕は殺せる。他の誰かでも、自分でも。それが誰でも、心を楽にする肯定は……したくないけど。でも、お前のそういう色々は少し引き受けても、いい……。
[殺す、というのは嫌な行為だ、
だから去り際、見上げる視線には案じるような色が、少し乗っていた。]
うん。
クルミが笑顔になれない世界だったら
私はいらない。例え自分が死んだとしても。
[ためらいのない答え。
自分にとって意味のないものなら
それが世界そのものでも価値はない]
それで悲しむ人がいるなら、私はやらない。
分かってもらおうとも思ってない。
それに私は……優しくなんてないよ。
人殺しだしね。
[今でも、忘れられない。
親友にさえ言えなかった告白]
セイジ。
[自ら頼んだくせに軽く目を見開いて名を呼んで、
それから、嬉しいのか情けないのか分からないような顔で、]
ごめん。…ありがとう。
[礼を口にした。]
でも、コハルちゃんの世界を壊す、ってことは、もしかしたら、まだ生きてるかも知れない「クルミ」を、コハルちゃんが殺しちゃうのと、同じことだよ?
[はっきりと返る言葉に、強い意志は読み取れる。
それで良いのかどうかなんて、私には判断出来ないから、私はただ、浮かぶ問いを口にするだけ。]
……人殺し?
[ここに来て、コハルちゃんが誰かを殺した、なんて文章は見ていない。
だから私は、首を傾げる。]
[たこやきを食べながら、
デンゴが読み返しているのは絵日記だ。
11thの最期の様子。
12thの最期の様子。
昨日までに死んだ0thや7thや10thと違い、
11thも12thも、言葉を交わしたことのある相手だ。
…その想いのカケラを、知っているから]
………、
だうー、駄目だ。
ちっと流されちまってる。 っ、ちくしょ。
[ぱちんと両手で自分の頬を叩いた。
気合を入れるように]
それは、分かってる。
まだ生きてるかもしれないって。
だけど、あのまま私の世界が残っても
きっと同じ思いをさせる。
だから最初は神になろうと思ってた。
それで、ここに来て
……自分の世界って本当に酷いんだって。
ここに来た人が、みんないい人だったから。
みんなが自分の世界に価値があると思って
戦うなら、私は多分……いてはいけない。
私ね。
父親を――殺したの。小さい頃に。
[…なお一番読んでいたのは、知ることが出来るようになった1stの行動だったりする。
カボチャはこういう時に親切だから、
ことさら詳細に1stの行動を伝えてくる。
昨夜の5thとの遣り取りも、しっかりと。
かみさまのにっきは、任意の言葉を運ぶけれど
自己申告のものしか伝わらない。
けれど日記は別だ。
未来には嘘もあるけれど、
過去は嘘をつかない。]
…そうか。
[ゼンジのこたえに、長い言葉は返さなかった。
返したのは、ごく短い了承の意のみ。
丁寧な礼に、同じく目を伏せて気持ちのみを表す。
それから暫く。
日記は、2ndの現状を伝えて来た。
”2ndは5thと合流した”
”2ndは4thと会談した”
それらを、端末は機械的に耳朶に転送して来る。]
サバイバル・ゲーム…、か。
[理不尽なゲームだ。
気持ちや肉体の強さによらず、
運や、少しの行動の差が生者と死者を分かっていく。]
悔いも何もなくせない。
そういうこと…、なのかな。
[独り言が零れた。
いつしか思考はゼンジとグリタに向けたものから、ソラのことへと向けられている。
深い、ため息が落ちた。*]
……、別に。
きっと、寝覚めが悪い って奴だろうし……
[謝罪と感謝を告げる言葉には、
一度顔を見やってそれからまた傷口に視線を落とす。]
なんでそんな顔してるの……
[裡にわだかまりはまだ、きっとある。
けれどそれは彼自身にでは、なかったから、
やっぱり同じことの繰り返しに、なりそうだ]
[私は、コハルちゃんの話にじっと耳を傾ける。
少しでも多く、背負う為に。
―― 本当に守る為には手が少ない、って言った、ゼンジさんの言葉が頭を過ぎる。
そう、手が少ない。だから、……全てを、守れない。]
……お父さんを?どうして?
[親を殺す、なんて、私の世界では滅多に起こらない。
目を見開いたのが、自分でもよく分かった。]
……酷いことをしたな。と、思って。
[なんでと言われれば、また眉が下がる。
傷口を看てくれるのには抗わず、目の前に揺れる髪を見ていた。]
俺はお前の気持ちに…酷いことをしたと、思ってさ。
だから、きちんと話がしたいと思って。
……何ていうか、守りたかったんだ。
お母さんを。
父親って言うのが、クズの見本市みたいな奴で。
何もしてないのに、殴ってばっかりいて。
私もいつも殴られてた。
だから――殺したの。
でも、お母さんは
「もう絶対にこんなことしちゃだめ」って
泣いてた。
それから、他の人を悲しませるようなことは
したくないって、思うようになったの。
[クルミを見ていられなくて、視線が逸れる]
…――オレ様は、絶対。 生き残るんだから。
誰が否定したって知るもんか。
オトナの評価なんかいらない。
自分の世界の価値は、オレ様自身が決めるっ!
[宣言と共に絵日記を引っつかんで
勢いよく立ち上がった。
海鮮丼のイラストが書かれた店の厨房に入る。
背を伸ばして、自分の身長と同じ高さの料理台に置いてあった小型の包丁――漁師が使う間切包丁を手に取った。小さいが切れ味が鋭く、魚も易々と解体できる優れものだ。
ズボンのポケットに木鞘ごと仕舞い込み、上からぽんとひとつ叩く]
あるといっても痛み止めくらいだろう……、
今度は何笑ってるおまえ……
[傍らしゃがみ込んで、
取り出したハンカチを傷口の上に当て、
手で少し圧迫するように押さえる。手当てとはよく言ったものだ。
応急手当は当然の知識であったから、
何も施していないのにむしろ不可解な顔になる。
そして問いにこたえた言葉>には>158]
……酷いこと。
別に、……わかってたし、
お前が大事なのはあいつらだって。
[必然的に距離の近いまま、
視線は傷口にだけ向けられる]
『9thは、2階に行ってないしょのはなしを聞く』
[書かれた未来に従うことを選んで、2階へと向かう]
『1stは、階段で8thにごめんなさい。』
[いつもなら階段を使うのだが、1stの行動を見て少し考えて、結局階段を避ける。
代わりに向かったのはエレベーター。
其処に誰がいるか、自分は日記で知っている。
エレベーターのボタンを押す。
5階で開いた箱の中は、このゲームに相応しい血臭がした。
ふとった体躯が転がっているとはいえ、子供が乗るスペースはある。
だから、乗り込んだ]
[コハルちゃんの話す父親は、私が知っている父親とは大きく違う。
私の両親は、あまり家にはいないけど、優しくて、温かい。
友達の家も、みんなそう。
私の世界は平和なんだな、って、改めて思う。
私からは、目を逸らさない。]
んー…………そっか。
うん、やっぱりコハルちゃんは、優しいよ。
[何がどう、とは上手く言えないけど。
呟いてから私は、ちょっと考え込むように首を捻る。
口を開くまでには、少し時間がかかった。]
……あのね、コハルちゃんがここにいてはいけない、ってことは、ないと思う。
あの声も言ってたじゃん?呼ばれた人には、資格がある、って。
だから、ここに呼ばれたってことは、それだけでいて良いんだと思う。
それで、自分のしたいことの為に、戦っていいんだと、思う。
[世界の為に、とは言わない。
それは多分、コハルちゃんの望むことじゃないと思ったから。]
多分、ソラさんもそう言うよ。
「自分のしたいことやりゃいいんだよ!」って感じ、かなぁ。
[ちょっとお粗末な、ソラさんの真似をして、私は笑う。
今はまだ、もう少しだけ、穏やかに*話していたい。*]
12thのおっちゃん…。
[血溜まりに触れた靴の爪先が、赤く濡れる]
オレ様。おっちゃんに伝えてないこと、あったのに。
痛いうちはまだ生きてる……
[聞こえた呻きにぽそりと応えた。
血が止まるまで手で押さえているのだから、
しばらくはこの体勢のままだ。
それから1stの言葉を視線が彷徨うのを、
やっぱり傷口を見ながら感じていたが。
やがて口にされた告白に、ふいと視線を上げた]
……お前もか。
[4thに告げられた時も驚愕は顔に出なかったが、今回はむしろ驚愕自体があまりなかった。
鬼ではなさそうな3rdや11thと、
組んでいたのは疑問も生じたりはするが]
助けたと思ってた
お母さんも死んじゃったしね。
その時のケガとか、いろいろで。
自分の行動が遅かったことは
後悔してるけど……
自分のしたことは自体は後悔してないんだ。
優しいって言われるのは嬉しいけど……
でも、何かが違うと思う。
[クルミの気持ちが嬉しい分だけ、
出てくる言葉には否定的になってしまう]
私は……結構このゲーム自体を疑ってるけどね。
悪趣味な神様が楽しみ、的な感じでさ。
[苦笑をひとつして]
したいことのため……うん。
[もうやりたいことは決まっていた。
ただ、それはクルミのいう「戦う」とは違うと思って]
あはは、ソラさんだったら
確かに言いそうだね。
[友達と語るように声を立てて笑うのは
久しぶりのような*気がした*]
…、ああ。
[その通りだと思う。
瞼の裏には、先に見た冷たいグリタとソラの姿がある。
あの怪我は痛かっただろう、と思った。
ぐ。と、唇を引き結ぶ。今はその時じゃない。]
お前───、”も”?
[セイジと間近に視線が交わった。
疑問は、先に見たゼンジとの親しげな様子を思えばそうかとも思う。]
うん…。だからさ。
俺は、”仲間”を増やして勝とうと思っていた。
[言葉を継いだ。]
俺は鬼で、だから日記で繋がる仲間とあとは、
他の”仲間を”見つけようと考えた。
自分が生きながら最大に世界を救えるのはこの遣り方だけで、
だから俺は、仲間と呼べる人を探していた。
…こういうと綺麗そうだけれど、別に綺麗なものじゃない。
人数は多い方が勝ちやすい。
だから俺は、完全に俺の利害で動いていた。
クルミやソラと出会ったのは偶然で、
話してみたら2人とも裏がないっていうか──…
だから、これでいいと思ったんだ。
丁度いい味方を2人ゲットしたくらいに、思っていた。
心から信用出来るとは、最初は別に思っていなかった。
けどさ。
会話をして、行動をして……ソラが言ったらしいんだ。
俺やクルミが、鬼でも何でも関係なく守る、…って。
それは利害とかじゃなく、気持ちだと思う。
俺は利害を思って動いていたけれど、
結局、何だかこう──…自分で納得出来ないと、
満足出来ない気が、してきて、
[クルミに問いを掛けられ、グリタの願いを聞いた。
思いは少しずつ、この世界で変質してきた。]
…だからセイジが、
信頼で動きたいと言うのを聞いたときは嬉しくて、
そんな風に在りたいと──…そう思って、
鬼役とか関係なく手を結べたらいいと思って、
…──それも利害のうちでも、あったけれども。
やっぱり…嬉しくて、
だからあの時俺が言った言葉は、
半分くらいはきっと打算で、けれど半分は本当だ。
けど、その”半分”が、きっとお前を傷つけた。
…俺は、日記の仲間にも信用があまりないから、
大事な仲間だと言っても、要らないような顔をされてしまうけれども、
──…多分、大事だと思うのは返されるのが大事じゃないから、
[そしてひとつだけというものでもないと思うから]
[足音を立てて、二人へゆっくり近づく]
なあー。
誰が誰を、殺したん?
[投げる問いは軽い声。
答えを黙秘されるなら、それはそれで後を追わない程度の**]
俺からは大事な仲間だと言い続けようと思っていて、
だから──…お前も、
ソラも、クルミも大事だけれど、
あっちが。とかじゃなくて、お前とも大事だと言いたいと思う。
そんな風な関係になりたいと願う。
……我侭な言い草とは分かっているけど、
もし出来るなら、もう一度あの時の言葉を繰り返したい。
[口にするのは、あの時セイジの表情を見たから気付けたこと。
傷ついた金の瞳を見たから、気付けたこと。]
けれど、今度はすぐにとかじゃなくていい。
ゆっくりでいい。
そんな時間があるかは分からないけど、それでも。
お前と、利害じゃなく…気持ちで繋がりたいんだ。
俺はお前に、これを伝えたくて──…、…
なんか、ごめん。
[饒舌を恥じたように、口を閉じた。]
お前は大事なものが多すぎる……。
そして僕はお前の大事なものを、
大事にはしてやれない、大事に思えない。
[3rdに向けた言葉を、
聞いていたのならわかるだろう。
あの女の言葉にどれほど嫌悪を覚えたか]
お前のことは、いい奴だと思う、
こんな所で、会わなければよかったって。
でも、もしこの世界じゃない所で会ってたら、
それが僕の世界なら……、
きっと口を聞くとこともなくお前を殺してた。
敵だから、っていうそれだけの理由で。
[出血は大分止まっただろうか、
押し当てている手をそっと離して]
……だから、
ここでお前に会えて良かったんだと思う。
なんか、うん……、
うまくいえないけど。
……ありがとう、
[不意に零れた感謝の言葉、
それきり何を言っていいのかわからなくて、
黙り込んだ*]
[傷口が、鼓動のリズムを伝えてくる。
当てられる手は布越しに、彼の体温を伝えてくる。]
…、ああ。
[彼が失望を重く語るのに、息を落とした。
返す言葉はなくて、それを受け止める。
言い訳は、ただ軽くなるだけだろう。]
うん、多いな。
…多いって、実は、言われた。
[誰からとも言わず、続ける。]
これだけの手しかなくて──…
零れ落としてしまうものもあって、でも、
…俺にはこれが、
ただ生き残るだけのゲームに思えないから。
勝手な、…もしかしたら鬼だから思うことかも知れないけど。
手を伸ばして、欲張りでも掴めるだけ掴みたい。
…──ただの我侭だと、分かっているけど。
[告げる。彼が応えないことに、強い感情はない。
多分そうだろうとは思っていた。
けれど伝えたかった。伝えずにいられなかった。
これも自分の、我侭だ。]
────、うん。
[大事なもの。
クルミの強さと優しさを守りたいと思っている。
大切なものに思っている。
けれどセイジの思い。
痛みを連想させる言葉に、告げられる言葉を自分は持たない。
だから、口を噤んだ。]
…そっか。
お前にいきなり攻撃されたら、きっと俺は死んだな。
こんな風に手当てをして貰えることもなかったな。
[架空の空想に、少し笑う。
何だか切ないような笑い方になってしまった。
傷口を押さえていた手が離される。
見れば新たな血の滲みは、随分と減っていた。]
……すごいな。
[ごく素朴な感嘆が漏れる。]
ここで会えて良かったと、思ってくれるか。
俺もちょっとだけ思ってる。
……こんなところじゃなければ良かった。
でも、ここじゃなければ会えてなかった。
ならばやっぱり、会えて良かった……。
[まったく、現実は子どもの言葉遊びじみている。
視線が少しぼやけて、目は心の裡を覗き込んだ。
ここで出会った全ての人に、それは言えるのだから。]
────、え?
[だから、それはちょっと不意打ちだった。
目を見開いて、セイジの顔を見つめ返す。
金の猫目を間近に見て、瞬いた。
ゆるやかに、口元に柔い笑みが浮かぶ。]
… うん。
こちらこそ。
───…ありがとう。
[嬉しくて思わず、大きく微笑んでしまった。
そのままちょっと間抜けに、そうして*いた*]
最初は、理不尽なオトナたちから逃げた子供が
集まる世界、それだけだった。
夜、オトナが寝静まってから、
こっそりベッドを抜け出して。
集まって遊んだ。
自由だった。
…その楽しい時間はさ、
いつしか夜から溢れ出しちゃって。
バレちゃったんだ。
だからオトナに怒られた。
だからオトナは壊そうとした。
子供の世界は、いらねーんだってさ。
コドモは、オトナの庇護と監視の下にいて、
従順に―――それだけでいい。
[けらっと笑う。
声は多分。…少し、震えた]
だから――…
子供たちは選んだんだ。
…オレ様は、選んだことがあるんだ。ずっと前に。
[すぅと深く息を吸い込む。
絵日記を、…その向こうの二人を、
見つめる苛烈な瞳は逸らさない]
子供たちの世界にオトナはいらない。
1人残らず、排除して。
子供の世界を完成させようと。
…世界を守るために、この手を血に染めると。
…だから今は子供たちだけだぜっ。
平和に。楽しく。
もう怖いことはなにもない。
[けらっと笑い声を響かせた。
もしかすると、
この笑みは、歪んでいるのかもしれない。
でも、そんなこと、知らない。
今更、知らない]
オトナから見たらさー、
へへっ。やべー世界じゃん?
平和な世界の人間から見てもそーかな?
だってみんなが、ヒトゴロシ、 の世界だもんなっ。
[ケラケラとカボチャまでが嗤う。
デンゴと一緒に、笑う。]
でもオレ様にとっては、大事な世界だ!
[声は強く、宣言するかのごとく。
刃が閃くような鋭さとともに。]
他の誰にも任せられねー。
オトナに任せると、
きっとまた何か変えられちまう。
こんな世界は間違いだよって、
我が物顔で言われちまう。
[それは例えるなら。
割れた硝子玉を拾って、宝物だと思って大事にする感情に似ているかもしれない。
ある人にとってはガラクタ。
ただのゴミ。
でもある人にとっては、二度と得られぬ宝物]
ゼンジのおっちゃんや、
ヨシアキだって…
この世界を肯定するとは、実はあんまり思ってねーや。
[また、けらっと笑う。
信じてないよを包んで嗤う]
……けど、
…、…けど。
[唇が少しだけ、震えた。
ああ、多分。 …やっぱり、怖いんだ]
もし、そんなのオレ様の勘違いで!
こんなの駄目だって言うなら!
[絵日記を掴む指に、ぎゅっと力が篭る]
[デンゴの告白を確かめたのは、
マシロやフユキと離れてから…。
そして、その内容に男は、微か眉を寄せた。
でも、その次には返信を。]
デンゴくん、
じゃ、今は……。
大人をどう思いますか?
私は貴方の世界を否定はしません。
でも、肯定もしません。
ただ、確かなことがあります。
[そのあとは、重い沈黙ののちに…。]
貴方の世界が、
大人との共存が、
もう、あってはならない、レベルなのであれば……。
デンゴくん、貴方は、ここで
一人で生き残る……ことが、
デンゴくんと、デンゴくんの世界が
そのまま持続する、
方法、なのかもと……。
ただ、そういう貴方の世界を変えて持続させるために、
貴方がここにきたのかもしれない。
私たちと一緒に貴方が生き残る選択をするのならば、
貴方の世界は貴方が生きて残ったあと、
夢の国ではなくなるでしょう。
[世界から選ばれた鏡が、
大人と共存することを覚えたなら、
それがその世界の真実になると。]
ここからは、デンゴくんの選択です。
夢の国のために、
カノウさんや私はもちろん、
大人と呼ばれる者を切り捨てるか。それとも…。
[そして、扇子を閉じたあと、
長くためいきをついて……。]
私という存在は、
誰かのための、意味。
青い照明は、なくても、生きていけるけれど、
あることにより、
存在は浮かび上がる…。
[そして、いずこかにと歩き出す。**]
……下行くか。
痛み止め、飲んでおけばいい。
[立ち上がるのに、肩と手を貸してやる。
そのまま、しばらくは付き添うことになるだろう。
1stの世界がどのようなものなのか。
彼の世界にはどんな綺麗なものがあるのか。
そんな他愛もない話を、聞いてみたかった]
[だから、こんな話を告げるのはきっと最後だ。
別れる間際に引き止めひたと視線を捉えて、
静かに語る言葉は――]
……ひとつ、だけ。
僕が誰かを殺しにいくとしたら、それはきっと3rdだ。
……僕は彼女に、神になってもらいたくない。
守るべきものが無いなら死ねばいいとか、
1stが悲しむから4thを生かすとか、
お前はあの言葉をきいて、何も思わなかった?
………何か言うべきだとも、思わなかった?
[向ける双眸はゆらぎのない静謐なものだ。
ただ、静かに問いかけるだけの言葉。
殺すという意志は、感情とはまるで別にある。]
………… 今は、
[そのまま口籠ってしまう。
…嫌いだろうか?
静かに世界の鏡を見透かす彼を。
真っ直ぐ大事なものに手を差し伸べる彼を。
殺させないと言った彼を。
あったかい手のひらの彼女を。
守るために命を賭した彼女を。
…生き延びるために手を汚した彼女を。
自分は、今、嫌いだろうか?]
……――、 オトナが一人でも残ってると、駄目だって。
世界が、完成しないって。
子供だけの世界じゃなくなるから…。
壊れるって。
あの時は、そうだったんだ。
[ひくりと肩を震わせる。
…矛盾を抱えたら、現実を直視しなきゃいけないから。
世界の法則に綻びができるから。
戸惑っても。悩んでも。
一人の例外も駄目だった。だから……、…]
オレ様が、一人だったら、 持続する…?
でも、ゼンジのおっちゃんたちと
一緒に勝つことを選んだら、
…世界が、かわっちゃう―― ?
[守ろうとした世界が。
あの時苦しんで選択した世界が。
夢から、醒める…――――]
っ、 そん、 なのっ、
[やだ!! と反射的な否定の言葉が、
あと少しで口から零れそうになる。が、]
…っ、なんだよ。それ。
[音は形にならず。
泣き笑いのような胸の痛みが代わりに滲む]
どっちも、嫌なのにっ!
[選択は。もうしたと思っていた。
だから悩まず、人を殺せると。
そう思って、いたのに。
突きつけられた選択肢を紙面に映して、
心得たようにカボチャが*嗤った*]
[フユキとともに4thから離れて、三階の通路を歩く。
4thを振り返ることはしない。
苛立ちがきっと顔にでている。
フユキの視線に気づいて、苦笑をうかべた]
あ、ごめん。引っ張ってきちゃった。
どうにもあの人といたくなくて。
[深いため息をつく。
殺気が抑えきれていないのはわかっていた。
だから4thから離れたのだが、怪我の痛みに足をとめた]
今までは、こんなに望んだことはなかった。
安穏として何も望まずに、静かに死んでいくだけだと思っていた。
けど──…だから。
ここに来た意味がもしあるなら、
変化に意味があるなら、俺はこれを大切にしたい。
[自らの手を見つめ、セイジに答えた。
甘い理想論だと分かっている。
既に零してしまったものは、もうそこにある。
自分の望みを貫くことは、それ以外を切り捨てること。
望みが多くなればなるほど、全ての手は繋ぎきれない。
…───分かっているけど。
望む未来は、諦めた瞬間記述を変えてしまうと知ったから。]
[別れ際に声を掛けられた>>203
静謐な視線から先までの穏やかな気配は消えている。
それへ目を細めた。語られる言葉を聞く。
揺らがない彼とは対照的に、少し眉根が寄った。]
…俺はクルミもゼンジさんも大事に思うよ。
けれどゼンジさんは判定を…するひとだ。
彼の言葉は時折遠くて、少し見えにくい。
だから彼女はああ言ったんだと思っている。
クルミは、真っ直ぐに正面から貫いていく人だから。
彼女が重みを感じていないなんてことは、絶対にない。
ただその重みも負う覚悟を決めているだけだ。
だから──…
彼女がゼンジさんに危害を加えることはない。
それでもセイジが彼女を狙うなら、俺は止める。
殴ってでも押さえつけてでも、絶対に止める。
刺すかも知れない。けれど殺しはしない。
お前が誰かに狙われても、俺はきっと止めるよ。
俺は未だ…お前を諦めちゃいないから。
[静謐な瞳を真っ直ぐに見て、欲張ったままの言葉を返す。]
……けど。
[その瞳が少し揺らいだ。
物思うように一度、瞼を伏せる。]
逆を望むなら、俺はそれでも構わない。
それがセイジの望む道なら、それを貫けばいい。
───これ、ありがとう。じゃ、な。
[治療に礼を言って、複雑な笑みを向けた*]
[こちらに気付いて会話を止めた二人の前で止まり。
とんとんと、軽く踵で床を叩く。
コハルからの返事があれば、それを聞いた後。
日記に視線を落とすクルミへ視線を流した]
ちっとさー、聞いてみたかったんだオレ様。
[にっ、と口角を引き上げて笑う]
クルミのねーちゃんはさ、
なんで。
ソラのねーちゃんや、
ヨシアキのにーちゃんのこと、信頼したの?
…どうしてそこまで、大事に思うん?
[マシロに連れられるままゼンジと離れ、マシロの表情にはどう声をかけていいか悩む。
先に気が付く彼女に苦笑いに見える笑みを向けられれば]
どっちにしても一人で居るのは不安だったし。
こうやって君と居られる方がよっぽど気がマシだよ。
[そう言いながら自身も苦笑する。]
ゼンジさん、ね。
僕も苦手だな。
結局何処に行っても場所はバレるだろうし…。
今は離れてどうするか考えないと、かな…。
[立ち止まる彼女に振り返れば、大丈夫か?と声をかける]
[>>212 デンゴくんからの問いかけに、私は暫く端末に視線を落としたまま、考える。]
んー……私の世界では、仲間とか、チームは信じるものだって、教わったから。
っていうのが、多分きっかけだったけど、今はそれだけじゃなくて……。
[説明する為の言葉が上手く見つからなくて、私は首を捻る。端末をポケットに仕舞ってから、私はようやくデンゴくんに視線を向ける。
笑みを浮かべるデンゴくんに比べて、私は考えながらだから、真面目な顔のまま。]
上手く説明できない、けど……
多分、ソラさんとカノウくんが、私を信頼してくれたからだと思う。
信頼して、大事にしてくれたから、私も同じだけ大事にして、信頼出来るんだと思う。
え、あ…
そんな、君のせいじゃないって。
[でもどうマシロのせいじゃないとは上手く言えず]
気をつけるのはお互い様だって。
[不器用なりにフォローをしようと紡いだ言葉は、他愛も無い返事と言う結果になった。
頭を掻きながら日記を覗けば、『6th、3rdの前に9rh現れる(2F 時計の下)』と現れていて、それをマシロに報告する。]
6th…コハルちゃん、彼女そういやソラさん担いで移動してたっけ。
んー?あちらさんの味方だったのかな。
[首を捻れば、さてどうするかとマシロに聞く。
彼女の「やるしかない」、その言葉にはただ黙って頷いた]
[不器用な慰めに小さく笑い]
そだね
鬼が選んだ基準なんてわかんないし、4thの考えはよけいわかんないから考えてもしかたないか。
[フユキの報告に3rdがいたから、同じように手帳を確認する。
胸当ての隙間から取り出したそれには「3rdは6thと出会う」とか、それまでの行動がかかれていた]
11thとの戦いも6thが邪魔したし……
どうなんだろ、あっち側かもしれないって思っといたほうがいいかもね。
すくなくとも、こっちの味方じゃあない。
[止めを刺すのを邪魔した事を忘れては居ないから、それだけは断言して]
どうしよっか……4thか1stか、どっちか始末したいけど。
……ねらい目なのは1stかなあ……
[フユキに負傷させられた1stなら、こんなぼろぼろでも殺せるかもしれない。
気持ちは4thを殺したいけれど――]
邪魔されたの?そうだったのか。
[自身は1stと交戦中だったので、そこまでは知らなかった。]
味方じゃなさそうかあ…。
[彼女の行動には注目するべきだと、日記を頻繁に目を通そうと考える。
マシロの提案には]
僕、今まで戦った事無かったけど、ヨシアキさんも不慣れそうだったな。
あの人の傷が深ければ狙うのもアリかも知れない。
[返事をしながらマシロを見ると、提案する彼女の表情は何か釈然としないように見えて]
僕は異論は無いよ。彼には色んな意味のお礼もあるし。
…君はそれでいいの?
[ふと思い出す]
そう言えば、今ヨシアキさんの動きがわかる日記を持ってるのは9th…デンゴ君だっけか。
あー、でもあの子よくわかんないな。
こっちに引き込めればヨシアキさんの居場所がわかって良いかなって思ったけど、向こうの仲間だったかも。
[勝手に一人で悩んでいる]
[一人になり、服飾売り場で身なりを新たに整える。
青いジーンズに白いシャツ。
それに軽めの上着を羽織った。
そして、周囲を歩く警官へと歩み寄る。]
───武器が欲しい。
[直接的に要求を口にした。
渡されたものを、ホルダーごと腰に装着する。
ずしりとした重みが腰に加わった。
ポールを手に、未来日記を確認する。
2ndの場所は、すぐに知れた。]
まあ、鬼の味方ばっかり残ってるだろうから、仕方無いけど。
1stが戦いなれてなさそうなのは、やっぱりだったか。
手負いから狙うのはまあ、あたりまえのことだけど……
[フユキに確認するように訊われて、顔をしかめる。
葛藤するように少し間を空けて]
狙えるなら4thだけどなあ……
いま、手がまともに使えないから。
[右手を握りしめてみる。
手首に痛みが走るのに、唇を噛んだ]
左腕はこんなだしな……11thもやな置き土産をしていってくれたもんだ。
[物理的に襲おうとするなら、相手の未来日記に記される。
出会う未来を選ぶなら、それも日記に記されるだろう。
だから敢えて、隠れるをしない。
”1stは、3Fフロアで2ndと5thと遭遇する”
望む未来のまま、日記は更新された。]
確かに確かに。
数は確実に減らしたいよねぇ。
[素直に応える彼女の頭を軽く撫で]
一人の時を狙えば、
二人なら…なんとかなるかもよ?
[妥当では無い提案を彼女に投げかけてみた。
他に何か手がかりにならないかと日記を捲る
新たにあった文章は
『5thの前に1st現れる』『5th、1stに殺される。』
と書かれていて慌てて日記を閉じる]
マシロ、ヨシアキさんが来る!!
[慌てて彼女に報告した]
[頭を撫でられて、きょとんと瞬き。
くすぐったそうに笑んだ。
二人でなら、と言う言葉に考えるように手帳に視線を落し。
同じく1stが来るのを知り]
あ、ほんとだ、1stがくるね。
……にげる? たたかう?
[さあ、どうしよう、と呟けば。
「1stと戦う」という未来が手帳に記される。
なんとも分かりやすい未来だ。
死亡の未来へはどの道をたどって行くのかはわからないが、この調子で変えられたらいいと思う]
…逃げないんだな。
[当たり前のことを口にした。
こっちは一人、向こうは二人。
いかに武器を手にしていても、数では不利だ。けれど、]
デッドエンドフラグは立った。
[手にしたポールで、5thを指し示す。]
マシロちゃん、逃げるにもそんな動けないでしょ?
幸か不幸か今狙おうとしてる人が来てくれるなら…やるっきゃないかな。
[覚悟を決めた表情で彼女に返事を返した]
足掻くしか出来無い現状ってほんとやだねー。
[そう呟いて1stが来る方向を見る。
呑気に聞こえる言葉は、自身の本音。]
哀しいことに、ね。
ちょっと厳しいなあ……
[逃げられないと言うフユキの指摘に頷き]
ほんとになあ……もっと、余裕がほしいね。
[ぼやきに返したところで、1stの声が聞こえ]
逃げたって、狙いはかわらないからね。
[1stに、緩く肩をすくめて応える。
デッドエンドをつげるのを見るがそうさせる気は、ない]
ご使命されても…。
フラグとか今時流行りませんよ?
[軽く憎まれ口を叩き。
マシロが動けない分、こっちに動きを向けてくれるのは好都合と煽る。]
そっち大人数なんですよねー。
しんどい。マジしんどいっすよ。
…良かったら後一人の鬼さんが誰かだけ教えてくれても良いんじゃないですか?
そうだな。そっちの動きはすぐに分かるし。
[無駄との2ndの認識に同意を返し、5thを見遣る。
怪我の程度はさして重くもなさそうだ。
それよりは2ndの方が余程重傷なのだろう。]
鬼を聞いてどうする?
あまり意味がないだろう。
[答える気がないとばかりに肩を竦めて、]
それより戦う前に聞いておきたいことがある。
二人は、勝ち残って神になってやりたいことはあるか。
[望みのありようを聞いた。]
夢の国───…?
[神の日記が語ったのは、一人きりの折。
口は挟まないと思っていた。
語れないと言われたから。
けれど神の日記越しにデンゴは語っていて、
だからどうやら、耳を傾けることは許されたらしかった。
そうして、偽りも誤魔化しもないデンゴの長い話を聞く。
黙って暫く、聞いていた。]
…どう、なんだろうな。
このゲームのあと、世界がどうなるかなんて俺には分からないけど、
だから、ゼンジさんの予想が正しいのかも知らないけれど、
…───今も嫌いなら、
昔のデンゴのままなら、俺たちにこんな話はしなかったんだろう?
このサバイバル・ゲームの意味って何だと思う。
存続させる世界を選ぶ…?誰が?
誰が選べるんだ、そんなもの。
選べるのは自分自身じゃないのか。
他人にそんなものを選べるのか。
───存続も、変化も。
その世界の者にしか選べやしない。
けれど…、なあ。デンゴ。
…変化って、悪いものだと思うか?
[ぽつと問う。既に昔とは変わった彼へと。]
デンゴの世界はデンゴの世界のまま、あればいい。
けれど、その世界はそのままで良かったか?
何かおかしくなってはいなかったか?
…きっと、変わらなければ滅ぶんだ。
だからゲームが開始されてしまった。
デンゴが変化を受け入れて、
世界もまた緩やかに変わるなら、世界は続いていくんじゃないか。
…オトナを受け入れるとか、
世界が変質するとか、そんなんじゃなく。
世界を続けるやり方が、あるのだと思う。
そうじゃなければ、万能の神なんて名乗れないだろ。
───変化していくこと、受け入れること、見極めること。
俺は、このゲームの本質はこの辺りかと思い始めている。
だから、俺たちが共に残ったからといって、
デンゴの夢の国がただ失われるということはないんじゃないか。
失わせなければいいんじゃないか。
見切ることは可能性を失うこと、
諦めることは未来の記述を失ってしまうことだろう。
いやいや、
知ってると知ってないとじゃ全然違うし。
精神的な構え様ってのが、ほら。
[肩を竦める1stにツッコミを入れるように返事をした]
えー、なにそれ。
やりたい事とか聞いてどうするの。
あなたがジャッジするの?
もう神になったおつもりなのかな?
[本来なら、聞かれれば素直に返事をするだろう。
家族だって友達だって、自身が居る世界の事が大事で、自分は作家になって多くの人に作品を見て喜んでもらいたい。そんな些細な夢を呟くであろうが、どう見ても敵意を剥き出しにして居る相手には言っても伝わらないだろうし、ちっぽけな事と失笑されて返されるのが悔しいから言うつもりは無く。
自身の世界を守りたい、と言うよりは帰りたいと言うのが本音なので、神になってどうこうと言う返事が思いつかなかったのもあり。]
まあ、そうか。
…いや、ジャッジはしない。出来もしない。
別に神になりたくて戦っているわけでもないし。
ただ何を思っているのかを、聞いてみたかった。
どんな相手なのかと、会話出来るならしてみたくてな。
[2ndには肩を竦めて、5thには首を横に振る。
ただ知ろうと思った。
知ることから逃げるのではなく、
自分がどんな相手を手にかけようとしているのかを知ろうと思った。
けれど無理に促すつもりもなく、]
なら、戦おうか。
[躊躇わずにポールを竹刀のようにして構えた。
運動の一環レベルであるから、さして期待も出来まいが、
なんの心得のないよりマシだろう。]
[普通に返事を返してくるヨシアキには驚き]
え…あ…。
どんな相手と聞かれれば…多分あなたの世界にもきっと居る、不器用でノンキな奴ですよ。
[素直に彼の言葉に返し
戦う素振が見えたなら、丁度通路隅に置いてあった清掃用のモップを手にした]
…これ、大丈夫かな。
マシロちゃん、多少無理しちゃうようになるけど頑張ろうね。
[モップを両手で持てばヨシアキと対峙する]
[5thの返答が素直だったから、少し笑った。
憎いわけでもなく、悪いわけでもない相手だ。
それをエゴのために今、死なせようと自分はしている。]
そうか。見たまんまだな。
[皮肉ではなくそう返して、ふたりの動きに目を配る。
やはり2ndの動きが鈍いと見て、5thへと向き直った。
腰に下げているものは、まだ手にしない。]
[セイジの手当てのおかげで、脇腹の傷は押さえられている。
痛み止めは頭痛をおさめてくれていたし、
服を代えているから、一見すれば万全にも見えるだろう。
とはいえ、長くやりあう体力はない。]
……せあッ!!
[素早く足を踏み出し、モップを手にする5thへ向かう。
中段からモップにポールを打ちつける音が、辺りに鋭く響いた。]
[少し笑みが漏れるその表情には同じ様に自分も笑みを浮かべ]
…はい。
また怒鳴られるかと思いました。
傷…痛みますか?
[気遣ったつもりでは無いが、気になった事が言葉になり
ヨシアキの脇腹へ目線を移せば、そこには自身の知り得る限りでは腰には物騒な物が下げられている様に見え]
本気…なんですね?
[覚悟を決めた表情でヨシアキに問う]
──!?
[ヨシアキがポールを翳して振り込んでくる。
それにギリギリ反応しモップでそれを防いだ。
勢いついたポールの重みが、ミシミシとモップに響いて来る。何度か防いだとしても打ち付けられ続ければ、いずれ折れるのは確実だ。
体重をかけて踏み込んで来た彼の脇腹を遠慮なく蹴る。
よろけるなら、その脇腹をモップの先で思い切り突く]
[モップから駆けて来た痺れにも近い重みは自身の左腕にも伝わり、それが痛みをより一層酷くした。
左腕を庇いたいが、それをする事で隙を与えたくない。
必死に痛みに耐えながら、苦痛な表情で構えを再びとる]
怒鳴る?……ああ、
[少し目を見開いてから、思い出して頷く。
いや。と、小さく口にして、]
悪い。
[簡単な謝罪を告げた。
気遣うかの言葉には肩を竦めて答えることなく、
本気を問われれば、軽く目を眇める。]
───そっちもだろ?
[これ以上は必要ないとばかり、軽く返して唇の端を上げた。]
[数合の間、モップとポールが打ち合わされる。
横薙ぎを防がれ、掬い上げる動きを強引にやり過ごした。
激しく動けば、脇腹の傷が開く。
じわりと嫌な感覚が、身体の中央に広がっていく。]
────ッ!
[ガードが開いたと見えた。
それへ頭上から打ち込むようにポールを振るう。
身体が開いた、そこを蹴られた。
襲い来るモップの先を、ギリギリで身体を開き避ける。]
…っ、そ……
[距離をとれば、視界の端に2ndが映る。
それへ脇の棚からボールを手に取り、
纏ったビニールごと思い切り蹴りこんでやった。
その隙に再び来るかと思えば、5thの姿はまだ遠く、]
…───そっちも痛むか。
[言わずもがなとばかりに投げかけて、
左を狙って再びポールを打ち下ろした。]
へえ。
[コハルの返答に、少し驚いた顔をして。
しばらく、何事かを数えるように考え混み。
ぽんと手を打ち鳴らした]
…ああ、そうか。つまり、
コハルのねーちゃん“も” 同じなーんだっ。
…オレ様と。
[けらっと興味深げに笑う。
カボチャもケタケタと面白そうに嗤う]
[クルミの返事を聞く唇が、
徐々に平らな一本線になってゆく。
波が引くように笑みが消えて、
代わりに現れたのは、
尖った貝殻のような真っ直ぐな疑問]
ねーちゃんの世界のことは、
オレ様よくわかんねーけど、 さ。
…ただ、それなら。
もし向こうが信じてこなかったら、
クルミのねーちゃんからは、信じなかった?
誰かがくれるから、受け取るのか?
自分からは、渡さないのか?
[脇腹をと突いたモップを避けられ軽く舌打ちすれば、幾度と来る反撃を辛うじて避けて居た]
あなた程でも無いとは思いますけど。
結構…ね。
[マシロにちょっかいを出す様を見れば隙ありと攻撃しようとするが、逆に振り込まれたポールが左肩に直撃し、骨を折られる様な痛みに顔が歪む]
ぐっ…ああああ!!!
[耐えられない痛みに膝を落とし今まで経験もした事の無い大量の脂汗が出てきた。
だがモップだけは意地でも放さずに、膝をついたままヨシアキを苦痛の表情で睨む]
[構えた1stからすこし距離をとる。
モップを構えるフユキに小さく頷いて。
こちらではなくフユキにむかう1stに舌打ちした。
どうせならこちらを狙ってくれれば、隙を見つけてフユキに教えられたのに]
フユキっ
[1stとフユキがやりあうのを、隙を探すように見つけ。
二人の距離が開いた時に1stへと棚に置かれていた銀の長い棒(ダンス用バトン)を右手に向かおうとして、けれどそれを察知した1stからけりこまれたボールにはばままれる。
怪我の痛みで動きが鈍い。
だから、思うように動けなくて]
――!
[フユキの悲鳴に、一気に飛び掛るように1stへと距離を詰めて、右手の棒を振りかぶった]
[蹴られた脇腹の傷は、すっかり開いて、
白いシャツの上にじわじわと赤を滲ませていく。
羽織った上着の合間からでも、それと見えるほどに赤く。
荒く大きく息をついて、ポールを強く握り締めた。
───まだだ。]
じゃあ、勝ちだ。
[返答に返す言葉はごく短い。
覚悟負けぬと言い切らない相手に、負けるわけにいかない。]
[飛び込むことはできても、振りかぶる力は弱い。
手首に力が入らないから、ほぼ投げつけるようなものだ。
銃声が響く武器がなんなのかは知らないまま、1stの脇を棒が掠めた]
くそっ……!
[ままならない身体に悪態をつき、フユキに視線をやる余裕もなく、荒い息をついた]
[構えられた武器。
それは自身も知っている物だが、実物を見るのは初めてで。
向けられる銃口に抵抗したいが、逃げる気力より痛さと恐怖が勝ってしまい立ち上がる事すら出来なかった。
銃口から発せられた弾丸は、発射する際の振動で彼の狙ったであろう場所からはずれ、胸から上の鎖骨付近を貫いた]
そっち……先に、してやろうか。
[荒く息をつく2ndへと低く声を投げ遣る。
どうにか身体を起こしてみるが、
開いた傷はつけられた時よりも、なお痛い。
それでも、ポールを握った。精一杯握るが、血や汗で滑る。
拳銃を乱暴にポケットへと突っ込む。
そうして、2ndの頭上に金属の棒を振り下ろした。]
[いつしかモップは手から離れ、身体は熱くなり、今自分がどうなって居るのか把握するのも無理な状況で。
ただ、ヨシアキがもう一度銃口こちらに構えれば、「確実に何もかも終わってしまう」それだけは頭の中で何度も唱えられていた。
動け、動けと念じてみるが、その身体は意思とは反対に。痛みなのかすらわからない感覚が前身を襲っていた]
やめ…ろ……
[マシロに襲い掛かろうとする1stに届くかわからない程の声で訴える]
誰が、アンタ、なんかに……してやられる、かっ
[低い声に、痛みを堪えて擦れた声で応える。
銀の棒は手放してしまった。
元の世界からもってきたナイフは懐にしまっていたけれど、出す余裕はない]
……あ ああああっ!
[咄嗟に身体を捻って交わすけれど、右肩を強かに打たれ。
骨がいったか、最低でもひびが入ったような痛みに、転がる。
そのまま、1stから距離をとるけれど、増えた痛みに起き上がるのは難しい]
[「マシロが襲われる」そう確信した瞬間、
無意識に手元のボロボロで折れかけていたモップを握り、それを床に叩き付けて折り。
折れた先を向けて1st目掛けて踏み切った。これが今自身の出切る最大の動きで。]
[踏み切れば、苦痛に耐えられなさそうに呼吸荒くそのまま床に転がるように倒れた。]
はぁはぁ…
痛いって事は………まだ…
生きてるんだよな………。
[「生きたい」それを何度も頭の中で繰り返し。
彼女の手助けも出来ないまま、その場で倒れている。]
[
『5thは1stの銃弾に倒れる』
その記述はすぐに届いた。
その場所へ男が足を運ぶことは容易い。
だが、そこにたどり着いた時、
予想通り、マシロが傍にいて、眉を寄せる。
彼らは鬼の仲間が来た、と思うだろう。]
ヨシアキさん……。
[ヨシアキが銃を手にしてのを見て、
自身のポケットを確かめる。
それは、あった。]
[決断をするのは“今”しかない。
このまま何もせず日が過ぎれば、
おそらく鬼の勝ちは決まってしまう。
…オトナと一緒のゴールが、決まってしまう。
さあ、どうする?――と、焦らせるように。
悪戯好きの未来日記が仮初の未来を示す]
[そして、サロンエプロンの前に手を入れた。
そこに鈍く光るもの。
もし、ヨシアキがマシロに銃口を向ければ、それをヨシアキに突きつけるつもりで。]
[苦痛の中で、フユキが血を流しながら1stに向かうのは見えた。
右肩は痛みで動かせない。
せめて、左肩であれば、まだしも、よりもよって。
痛みを堪えて噛み締めた唇から血が流れる。
動いた事によって左腕の傷は、包帯を赤く染めている。
血を流しすぎている]
――じょう、だん、じゃ、ない……
[それでも、1stが、フユキに何かを向けるのが見えた。
左腕の痛みを無視して、身体を支えて起き上がった時に、4thの姿が見える。
フユキを庇う位置にいくには、動きはとても遅かった]
んー………分かんない。
というか、……信じられる、って思わなきゃ、手を組もう、なんて言わなかったと思う。
[>>245上手く説明するのは、難しい。
デンゴくんの表情が変わっていくのを、私はじっと見る。
そこに何が見えようと、目を逸らすつもりは、なくて。]
くれるから、とか、そういうのは考えたことないよ。
何処かで、考えてるのかも知れないけど。
自分から渡してるかどうかなんて、意識することじゃ、ないと思うし……自分から渡してます、なんていうつもりもないよ。
だから……もしかしたら、貰ってばっかりなのかもしれないね。
[目頭が少しだけ熱くなるけど、何度か瞬きをして、耐えて。
私は笑う。上手く笑えた気はしないけど、それでも笑う。]
[再び向けられるだろう銃口。
だがそれに気が付く余力も無い。
うつ伏せに倒れたまま呼吸荒く、マシロがどうなって居るか、またゼンジが来た事も気が付かないままに倒れたままで]
[ヨシアキはどうやら、フユキを殺すつもりらしい。
扇子の振動を感じる。
しかし、それを確かめることもなく……。]
マシロさん……。
どうしてほしいですか?
[ヨシアキとマシロのラインには入り込み。背後の彼女に聞く。
どんな答えでも、マシロを庇う位置に変わりはない。]
[デンゴへのヨシアキの言葉に、
男はあえて、何も返信せず……。
そう、ヨシアキの言っていることも、
またひとつの真実である。
決めるのは、デンゴ自身、デンゴの世界自身。]
[>>264 デンゴくんのカボチャさんが鳴るのと同じタイミングで、私の端末がポケットの中で光った。
それを取り出し、画面を見ると、ゼンジさんの行動が更新されている。
『4番さんが、傷ついてる2番さんと5番さんを3階で見たよ。』
『4番さんは、1番さんの名前を呼んでた。』
それが示すことは、考えなくても分かった。
私は、眉を寄せる。デンゴくんの小さな呟きには、気付かない。]
……上で、何か起こってる。
行かなきゃ。
[コハルちゃんとデンゴくんに、どうするかを聞くことはない。
私はベンチから立ち上がり、階段へと向かって走る。
太腿に幾つもついた傷が痛んでも躊躇うことなく、階段を駆け上がって。
客足の引いた店内で、4人の姿を探す。]
[起き上がりろうとしたものの、ひざをつくだけで精一杯。
動く事すらままならず、痛みに喘ぐ。
現れた4thの意図がつかめず、眉をひそめれば、まるで1stの邪魔をするかのような位置に立つのが見えた]
……どう、して。って……
なんで……
[この状況で。
どうして、こちらに背を向けて、味方に相対しているのか。
良く分からずに呆然と膝をついたまま、4thをみあげ]
……1stを、ころし、たい。
[そうすればフユキが生き残る確立も、自身が生きる確立も、まだあがるだろうと、思っている]
[マシロとゼンジの間でどんな会話がなされているか知る事も無く。
その前にゼンジが居る事すらまだ気が付かないままに。
そのまま気を失ってしまう**]
[ヨシアキから、どうして?と聞かれれば、
聞き返すだろう。
なぜ、フユキを殺すつもりなのかと。]
――……理由、
納得できれば、止めることはしません。
[あえて、扇子は開かない。
フユキの運命をまだ知ることはない。]
……な、に……が
[おきているのかわからない。
どうして、この男がこちらを庇うのか。
どうして、あの黒い物騒な物を、1stに向けているのか。
ただ、呆然とその背を見やり。
少し離れた場所で、フユキが気絶しても、そちらに近寄ることもできぬままだった]
[後ろのマシロの様子はわからない。
だけど、構わず……。
そう、予言が的中するのなら、
マシロからは殺されるかもしれないけど…。
グリタの名前などもう出すつもりはない。
むしろ、ヨシアキからも、男がマシロを守っても意味はない、と言われてもいる。
だが、……]
[男は、それでも、今はマシロを助けることを考える。
グリタがそれを望んでいなくても、別に構わなかった。
だから、もし、マシロに問われても…何も返事はしない。]
[3階を忙しなく駆けて、4人の姿を見つけた時、>>272ゼンジさんがカノウくんに銃口を向けていた。
私は、何も言わずに、ゼンジさんの銃口から庇うようにカノウくんの前に立つ。
カノウくんが銃をつきつけている方へと視線を流せたのは、ゼンジさんが容易く銃を撃つことはないと思えたから。
気を失っている5番さんの下に広がる赤色は、彼の命が尽きていく証拠。
それから目を逸らさずにじっと見めていたけれど、>>278 2番さんの声がして、私は再び、そっちを向く。
ゼンジさんは、何も言わない。
私は、ゼンジさんの後ろにいる2番さんの、白い顔を見る。]
……もっと早くに会えてたら良かったんだけど……呑気に話をする、っていう状況じゃ、ないね。
[動くに、動けない。
裏切りだって、想定していたけれど。
まさか、4thに庇われるなんて、予想外にもほどがあって。
どうして、なんて疑問を解消している暇なんてないのに、ただそれだけが脳裏をしめる。
そうこうするうちに3rdやら、ほかの人たちもやってきたようで。
掛けられた声に、霞む瞳を向けた]
……はなし、なんて。
もう、……いみ、ないよ。
[血を流したままのフユキや、怪我でまともに動けない身体を思う。
それでも諦める気はないから。
――話なんて、今更、だ]
『 8thは 3rdを 殺す 』
[イアホンを付け直せば、
酷いノイズ交じりに告げる電子音声。
“3rdを”というその単語は、
特にノイズが酷く、変容する未来を思わせた]
[クルミがきて、ヨシアキを庇う。
もちろん、そうするだろうと思っていた。
クルミが今守りたいもの、それがヨシアキだから。
だから、クルミに危害を加えるつもりはない。
そして、マシロには、どうして、ではなく、今の状況を。]
マシロさん、
さっきも言ったとおり、今、鬼は3人です。
フユキさんが死んで、
あと一人、鬼以外が死ねば、
このゲームは終わるでしょう。
[クルミが立ちふさがったことで、銃下ろす。そして、マシロに振り返る。]
その最後の死ぬ一人に、
今、貴方は近いかもしれません。
[それから、マシロの前に、ごとり、と奥のは、
黒い、拳銃。
彼女のその肩、撃つことはできるかどうかもわからない。]
私は、ヨシアキさんを殺すことはできません。
それを、どう使うかは、
貴方の自由です。
[そして、血を流し、意識途絶えたフユキのほうに向かう。]
[そして、意識途絶えた冬樹の肩、ゆる動かす。]
フユキさん……。
貴方は、このまま死にますか?
それとも……。
[男は、フユキに話しかける。]
[騒乱の場にかつりと足を踏み入れた。
9thと共にあったのだから、
そこから3rdの足取りを追うのは簡単だ]
……、
[少し離れた物陰から状況を見極める。
4thが銃を手放し、2ndの前に置くのが見えた。]
[3rdがきて、振り返った4thの顔を見上げる。
ゲームの状況が告げられるのに、ゆっくりと瞬いた。
死が近い、というのには反発も無意味なことは理解している。
ここまで怪我して、死が近づかないはずがない。
ただ、疑問なのは]
……死にたく、ないから……あがい、て、るけど……
どして、そんな、こと、を。
[言わなければ、分からなかった。
目の前の相手を殺せば、まだ生きる道筋があるのか。
それも、よく分からなく、なってきた。
血が、足りていない]
[4th……ゼンジが、黒くて物騒なものを、目の前におく。
どう、つかうのかは、1stが使って見せていた。
それを、手放すゼンジをただ見上げて]
……アンタ、へんな、の……
[一番最初の、変な空間で話したときは、そこまで思っていなかったけれど。
どうして、そんな行動にでるのか、さっぱり、理解できず。
左腕の痛みを堪えて、その黒い拳銃に手を伸ばす]
人を殺すのに足る理由か。
世界を滅ぼすのに足る理由か?
───…そんなもの納得させる理由など、ない。
けれど5thは本気かと俺に聞いた。
俺はそうだと答えて、5thは受けた。
覚悟を決めてやりあっているだけだ。
…あなたも撃ちたいなら、撃てばいい。
[強い瞳をゼンジへ向ける。]
……っ、させ…るか!
[セイジの姿が見える。
何をする気なのかなんて、分かっている。
5thへと向けていた銃をポケットへと押し込み、
ポールを手に握った。
立ち上がり、駆ける。
素早く動いたつもりでいたけれども、随分と遅い。
それでも全力で、2ndの前に置かれた拳銃を弾き飛ばそうとポールを振るった。]
[悠長だ、と思う。
こんな状態、で、なのり、とか。
3rdの考えは、わからない。
分かる事ができる気も、しない。
だから、ただ、相手が名乗るを聞いていた]
[ゼンジが問うのには、
じっと眼を見て再度答える]
消えてもいい、とは違うね。
消したいの。自分の世界を。
私が自分で選んだことだから
気兼ねなくやればいいよ。
……に、たいなら…、
[誰の声とも確かめず、コハルの声に低く言葉を紡ぐ。]
か…ってに、死ねばいいだろ…。
自分で、死ねよ。
殺してくれとか、
…───甘えてんじゃねえ。
[その…何かを既に選んだらしき
強い眼差しを、見上げる。
緩い嘆息が零れた]
…いや、 いーや。
コハルのねーちゃんは、もう、 決めたんだな。
何をかは知らねーけど。
…オレ様だけか。
っ、ちくしょ。
もう時間はないってのに。
[舌打ちする]
[霞んでいた視界が徐々に鮮明になってきた。
うつ伏せになる身体を無理やり仰向けに直し、天井を仰げばそこに飛び込む人影はゼンジで。
敵か味方とかそんな事を考える余裕も無く、再び彼が問いかけてくるのを呆然と聞き、そのまま天井を見上げたままゆっくりと]
…守るとか…重たい…事…は、
わから…ない。
で、も…僕が、い、生きれる…世界が…
そこな…ら、守る…義務は…
…・・・…・ある。
[無防備に、虚ろな目でゼンジに返す]
[けほ。と、咳き込めば、口の中に血の味がする。
吐き捨てるように言い捨てて、酸素を吸い込む。]
…死なせない。
[それは、少し遅れてクルミへと向け。
死なないと言い切る彼女に、言葉を重ねる。
その望みを耳にはしてないけれども、
想いは、きっと重なっているはずだ。
強く、支えを求めるようにポールを握り締めた。]
[銃の行き先を気にすることは無い、けれど。
>>309 視線の先、カノウくんの身体が痛みに折れるのを見て、私は咄嗟に鞄から、裁ち鋏を取り出して……止まった。
8番さんにそれを投げつけようにも、カノウくんの身体が彼を庇うかのように、私と8番さんの間に挟まるから。]
――――……カノウくん。
[8番さんがその銃口を私に向ける気なのは、何となく分かっていた。
それをカノウくんが庇ってくれていることも。
だからこそ、私は名前を呼ぶしかできない。何もしないで、甘えているだけだ。
銃口の行く先も見ないまま、私は>>322 コハルちゃんの声に視線をそっちに向ける。]
コハルちゃんも、そんなこと言わないで。
ゼンジさんもカノウくんも、私が守りたいひとなんだ。
だから、……殺して欲しいなら、私がする。
[絵日記に目を落としたまま、しばらくその内容を深く追うように、身じろぎせずに突っ立っている。
だからクルミが、そしてコハルが上の階に向かうのは、自然見送る形になった]
……っ、 はーあ。 なんかさ、
[足音が聞こえなくなった頃、
やっと絵日記から顔を外した。
カボチャがこちらを見上げる。
ニヤニヤ嗤いながら、どうする?と目で伺う]
…ヨシアキの言葉はさ、
[ぽつりと、少し揶揄気味に呟いた声]
オレ様の持っている飴と似てる。
これさ、舐め終えた後
口の中が真っ赤になっちまうんだ。
甘くて口当たりのいい言葉に浸っているうちに、
気付くと知らないうちに変わってる。
ヨシアキの言ってることも
根本は変わらない。
変化は、だって、するんだろっ。
その変化が、ヨシアキは揺るやかで、
ゼンジのおっちゃんは全速力だって、
言ってるだけで。
アンタたちを選ぶ以上、 …変わるんだ。
自分の世界が、嫌いだから。
守るべき価値が見出せないから。
あの子が苦しむ世界は――いらない。
それだけ。
これは自分で決めた事なの。
[ゼンジに語る理由は、至って簡潔に]
[そして、しばらく口を噤んだ後]
そーだな、オレ様は、
ヨシアキの言う通り――…
もう既に、変わってんの かも。
[けらっと、笑った。何処か楽しげに*]
……安易に人の名前を、呼ぶな。
今、構っている暇なんてないんだ。自殺志願者。
死ぬ覚悟も出来ないなら、黙って見ていろ…!
[コハルに言葉を叩きつけ、ポケットから銃を取り出す。
セイジに教わったように片手で傷口を押さえ、彼を見た。
クルミを庇う位置に立ち、セイジと対する。]
なんかこれ、
オレ様結局、既に選んでるって 言うんじゃね?
…こんだけあれこれ悩んで、 バカみてー。
[ちょっぴり脱力した気分で呟くと、
カボチャは涼しい顔でページを更新した。
1stの周りに、生き残っているみんなが
集まっているのが分かる。
…―――全ての決着を、
つけようとしているのが、分かる]
……どいてくれないかな。
[ポールを握り締めて立つ1stに、語りかける。
セイフティを外して、またかけて。
不確定の未来は明滅するように、
選択しうる情報を片耳に流し込んでくる。
その一つに、くちびるを引き結ぶ。]
『 8thは 3階で 3rdを 殺す 』
『 8thは 3階で 1stを 殺す 』
[確実に、時間が近づいている。]
その子を殺すのは、
ほかでもない、貴方になります。
[コハルの顔をその時はみつめ…。]
貴方が貴方の意思で殺すのです。
それで良いですか?
みんな、殺したくて殺すんじゃないんだよ。
そうしなきゃいけないから、そうするだけ。
だから、……殺してなんて、頼んじゃいけないと思う。
でも、それがコハルちゃんの戦いなら、私が、引き受ける。
……だから、ちょっと待ってて。
[>>325 コハルちゃんへの言葉を全て口にしてから、私は8番さんの方を向く。
>>329 カノウくんの動きで、私を庇ってくれているのは分かった。
それだけの価値が、私の命にあるのかが分からなくて、私は眉を寄せる。]
8番さんも、銃を下ろして。
8番さんが殺したいのは、私、だよね?
だったら、カノウくんと向き合う必要はないよ。
うっしゃ、そんじゃまー、 いくか!
ちょっち遅刻気味だけどなっ。
…ほらアレだよ、なんとかは遅れて登場とか、
そーゆーやつ!たぶん!
[けらっと自分を笑ってから
気合を入れるようにぱちんと頬を両手で叩き。
なんだか相棒になってきたカボチャを引っ掴む。
もう一度、ぎゅっと。
記された想いを確かめるように、
絵日記をしかと掴んでから。デンゴも3階へと駆けた]
嫌だ。
[返すこたえは、ごくシンプルだ。
取り出した銃は結局、手に持ったまま。
セイジが教えるように両手で銃を構えるのを見れば、
泣き出すかの表情に顔が歪んだ。
歯を噛み締め、怒ったように彼を見つめる。
ぐい。と、銃をポケットに突っ込んだ。
代わりのポールを、やはり竹刀のようにして構える。]
言っただろう。止める。
お前は殺さない。クルミも、死なせない。
[3階で目にした光景は。
もう鬼も、人も、関係の無いところで、
一人一人が“生きる”ために足掻いている場面、だった]
コハルのねーちゃんが
自分で決めて納得してんなら、
それでいーんじゃねーの?
[ひょいと、軽い足取りで緊張の場に近づく。
左手にはカボチャ絵日記。
右手には、鞘から抜いた間切包丁を携えている。
まだ、刃は床に向いたままだ]
約束、だからね。
他には何も望まないから。
[クルミが約束してくれたのが嬉しくて、
嘘だとは気づけない。
望みと呼べるのは、それしかなかったから]
ある。
[もはや駄々っ子のようでもある。
またも短く二文字で答えた。
揺るがない銃口の先、セイジの顔をただ見つめる。]
…俺がそんな未来に、して、みせる…!!!
[次は止まらなかった。駆け出す。
彼は手慣れている。
銃口が揺らぐことは、きっとないだろう。
それでも駆けた。その手の銃を、下ろさせる為に。]
──── は……ッ!!!!
[ポールを突きの形に構えた。
構えた銃を下、鳩尾を狙ってポールを突き出した。]
[ゼンジの一言は予想しないものだった。
だが、すぐに返答する]
私の選択で苦しめてるっていうなら。
やっぱり答えは変わらない。
[セイジには予想外の行動だったはずなのに
弾丸は正確にコハルの急所に命中していた。
その体は床に伏す。
ゆっくりと聞こえる、弱々しい呼吸の音]
だい、じょう……ぶ?
[かすかな声はクルミに向けられたもの]
[その時、銃声が響きとっさに見た。]
コハルさん……
[そして、フユキの身体を静かに下ろす。
彼にはまだ、息がある。]
わかりました。
[そして、撃たれたコハルに振り向いた。
彼女のとどめをさすつもりで。]
[それが、カノウくんの意志が招いた未来なのか、コハルちゃんの決意が招いた未来なのかは、分からない。
ただ一つ言えるのは、どれも私が引き寄せたものではない、ということだけ。
私は渦中にいて、一番の傍観者、だった。
>>364 再度放たれた銃弾は、>>365 掛けられた声に屈む刹那、私の右肩を撃ち抜いた。
その衝撃に、眉を寄せたのは一瞬。
血が滲みだしても、撃ち抜かれた箇所が痛みを訴えても、私はコハルちゃんに笑いかけた。]
……大丈夫。……大丈夫、だよ。
[銃弾が急所を撃ち抜いたのは、見て取れた。
だからこそ、笑う。悲しい顔を、させないためだけに。]
セイジさん!
[ヨシアキがセイジにつかみかかる。
それには、また、身体はそちらへ傾ぐ。]
ヨシアキさんも……。
[その拳銃にはまだ弾がある。
そして、ヨシアキもまた、黒い鉛を所持していたはず。]
[もう視界も霞んでいる。
クルミが傷ついているのすら分からない。
なんとか捉えたクルミの声だけが
コハルを安心させてくれた]
……った、…や…く、げ……。
[呟く言葉は意味をなさない。
それより、聞こえるかどうかさえ分からない]
[伸ばされる手に腕を引く。
奪われるつもりはないから、
怪我をしていない方のわき腹めがけて、
反射的に足が出た]
……ッ、
[それでも少しはもみ合いになるか。
体術で怪我人に遅れを取ることは無いだろう。
その程度はきっと彼もわかっているはずだ]
[分からないと繰り返すマシロへ、
ちょっと考えてから後を続ける]
じゃあさ。
アンタは、そうやって守られているうちに。
その守ってくれる相手を、守りたい って、思った?
[おぼろげな意識では、表情を出すことも
難しかったが、それでも精一杯笑ってみせた。
嬉しかったから。安心したから]
…………ね。
[最後に感じたのは、
親友と同じ顔した別の少女――
だけど、親友と何ひとつ変わらない少女の
暖かい手の*ぬくもり*]
ま、もりたい、のは、自分で、きめ、る……
まもられた、から、とか……かんけい、な、い……
[されたから、返すわけじゃない。
与えられた気持ちは全く関係ないとは言わないけれど。
そう思うのはこちらの心なのだから。
――それが、人から見て、どうなのかなんて、気にしない]
[セイジの拳銃が無理だとわかれば、
次にはヨシアキの手をつかもうとする。
必死にもがく彼の手に揺れるそれ。
それに両手を伸ばして…。]
[セイジからヨシアキを引き剥がそうと、
その銃をもった手を掴んだ。
それを自分の身体に包み込むように…。]
セイジさんも、ヨシアキさんも…落ち着いてください……っ
[この二人を今は止めなくてはと思って…。]
[>>383 コハルちゃんの口角が動く。
微かに、でも確かに口許は笑みの形に刻まれて、コハルちゃんの目が閉じた。
私は、手を握ったまま少しだけ俯く。
傍から見れば黙祷に見えただろうそれは、必死に唇を噛んで、涙を堪える為の動作だった。
守りたい人を守る為に、殺すことも厭わないと思った人が、死んだ。死んでしまった。
そのことを嘆く資格は、きっと私には無い。
8番さんの言う通り、正論なら幾らでも言える。
綺麗事を口にするだけなら、それはとても容易い。]
――――……ごめんね。
私、多分、約束……守れない。
[それだけを告げて。
私はそっと、手を離す。]
いやだ… …ッ!!!
[どん。と、ゼンジの身体を突き飛ばす。
ならば彼はどこだ。
コハルはもう死んだのか。
ならば、死ぬべきはあと一人────、]
アンタがかみさまになったら、
アンタのまもりたいもの、いつか見せてよ。
アンタが自分の世界以外に何を守りたいのか。
たぶん、
オレ様は、見てみたい。
[包丁を自分の膝の上に置いて、
空になった手のひらで、
くしゃりとマシロの頭を撫で混ぜた]
[生き延びて、したいことはきっと、コハルちゃんとの約束を裏切るものだ。
それでも、私は、したいことを曲げるつもりはない。
誰かに咎められても。詰られても。]
――――……私は、優しくないよ。
[ぽつり、呟いた。]
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