101 吹き溜まりの村
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軽業師 レーメフト は 鳥葬僧 ハーコン に投票した。
死刑執行人 サンテリ は 鳥葬僧 ハーコン に投票した。
学者 ニルス は 鳥葬僧 ハーコン に投票した。
若衆頭 エリッキ は 鳥葬僧 ハーコン に投票した。
鳥葬僧 ハーコン は村人達の手により処刑された。
順流
【墓】 腹心 ボディル
[細い眼を 少し見開いた。
屍となった自身の声が届くのかと
魂というものが肉体と別にあるならば
それが見えるのかと]
それを持つものに
しあわせ は 訪れませんよ
[裏切り 裏切られ
利用し 利用され――
高みからの転堕に晒され
体には無数の拷問痕が消えることは無い]
【墓】 腹心 ボディル
[そうして 触れられぬ者たちを見る
双眸は――穏やかですらあった]
海のまもの…
呼ぶも呼ばれるも、
あくしゅみ です。
[語尾を僅かにあげて。
暗い海をただ つま先に触れぬ砂を触れ
見つめていた*]
軽業師 レーメフト
呼んだ？さぁ？
だが、この村の者、いや、この世界？
誰もが弱すぎるね。
[襤褸のスーツの学者に狂人は語りはじめる。
そうふらりと入った村、その日から、人を犯し食い続けたことを、ニタリ。]
そう、魔物、あれは圧倒的に強かった。
ひゃハハハハは
[声は陶酔めいた響きを持ち…。**]
死刑執行人 サンテリ
［斧の男の要求>>3:16を、
相手――エリッキはどう解釈したろうか。
鳥葬の僧は瀕死ながらまだ生きている。
直ぐには差し出されない要求品を待つように、
男は狂喜する男や学者らのほうへ歩き出す。］
…それは随分、
退屈に倦んでいたと見える。
［長柄の先から血は滴るが、斧は下がる侭。］
【赤】 死刑執行人 サンテリ
欲か。
［魂腐れ落ちるほど、絶えきらぬ渇望。
学者と物狂いに見る根源は明解な其れ。］
… 彼は、何が欲しいのだろうね。
［自堕落に過ごす日々を送る男エリッキ。
助勢の依頼を即諾して懐へ手を入れた――］
死刑執行人 サンテリ
［轡の隙間から漏る耳触り悪い声は、
陶酔に上擦り幾らか聞き取れもして。
そう口を挟む折、
物狂いの哄笑が響き渡る折に、
――離れた背後で異変は起こる。］
死刑執行人 サンテリ
［無為に日々過ごす男・エリッキが、
突然 総身をがくりとのけぞらせた。
声はない。
震える爪先立ち。
片足が頻りと砂を蹴りつける。
腕は天へ差し上げられ空しく宙を掻く。］
死刑執行人 サンテリ
［不意に、若者が吐き出す大量の水。
浜辺にあって香る、濃い潮の匂い。
苦しげに開閉する口元からは続いて、
破れていない内臓がもろもろとせり上がり…
攣れて身悶える彼の腹部は
深海魚の如くに潰れ、平たくなっていく。
壮年の男は斜に振り向き、光景を見つめていて*］
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