人狼物語 執事国


134 白鳥の歌 2nd

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896号室 クルミ

 896号室の朝 

[海に雪が落ちる様子が見たくて。
 髪に櫛を通す間は、目を閉じて、
 頭の内に冬の海岸を思い描いた。]

…手紙は来るかな?
 お手玉は出来るかな?

[看護師に検温してもらいながら、
 少し細めた目で足の先を見つめる。

 昨日塗ったばかりのペディキュアは
 今日もそのままに鮮やかな林檎色。

 この部屋での生活が始まってから
 化粧をする習慣は無くなっていたけど、
 たまの気分転換に色を得るのは好き。]

(33) 2013/12/20(金) 21:14:25[廊下]

896号室 クルミが接続メモを更新しました。(12/20 21:14)

896号室 クルミ

[日記帳を開いて、私は綴る。

 一昨日の海辺の散歩の次の頁には、
 友達と買い物に出掛けた事を記す。

    芥子色のコートの下には
    灰桜色のニットワンピースを着て。
    ブーツの踵を鳴らして雪の街を歩く。
    クリスマスの贈り物を考えながら。

   目に止まった雑貨店で
   白磁色に銀線が走る便箋を見つけて。

  揃いの封筒と一緒に…――

 そこまで書いて、ペンを置く。
 本当の未来を書いているはずの日記に、
 偽物の毎日が混じるのは駄目。]

(37) 2013/12/20(金) 21:36:09[896号室]

896号室 クルミ

…便箋と封筒が必要なのは、
 キミでしょう?

[窓に映る私に話しかける。

  日記の中の私は携帯電話を介して
  たくさんの人と繋がっていて寂しくない。
  大学を卒業して
  雑誌を編集する仕事をはじめて、
  文芸誌への憧れを捨て切れないまま
  編み物の雑誌を作っている。

 手紙を書く時間も、待つ時間も、
 持っているのはこの部屋の居る私。
 お手玉で手慰みをしたいのも私。]

(43) 2013/12/20(金) 21:43:25[896号室]

896号室 クルミ

[日記帳の一番うしろの頁を切り離し、
 そこに短い手紙を書いて
 ベッドの上に。


 「 郵便屋さんへ。
   手紙は、私を探して届けてください。
   そう遠くへは行けないから。
   お願いね。 」


 そして、時間をかけて車椅子に移り。
 雪がちらつく窓際を離れ、部屋を出て。
 ロビーの陽だまりへ行こうと。*]

(48) 2013/12/20(金) 22:06:51[896号室]

896号室 クルミ

 ロビーの窓際 

[雪は静かに降り続いている。
 灰青の雲に覆われた空からの陽射しは
 とても弱くて頼りなかった。

 それでも私は窓際を選んだ。
 誰かのお見舞いに訪れたのだろう
 同年代の女性の頬に乗ったチークや、
 若い看護師の健康的な足を眺めて。

 ぼんやりと。
 車椅子の車輪を撫でながら。
 少し、俯く。]

(50) 2013/12/20(金) 22:15:18[ロビー]

896号室 クルミは、ダイイングメッセージを記入しました。
『日記帳の中のわたしに、なりたい。』

896号室 クルミ

[弱々しい陽射しを跳ね返す、白。
 白衣を纏った若い医師の姿が見えた。
 
 少し離れた位置から
 医師へと向ける目は傍観の色。

 私が過ごす世界とは違う世界に居る人を
 硝子越しに見つめるような。]

(57) 2013/12/20(金) 22:48:34[ロビー]

896号室 クルミ

…外の匂いがするなって。思って。

[不躾に投げつけていた視線はそのままに
 すこしだけ首を横に振って見せる。

 病院でよく見かける患者とは違い、
 看護師や医者からは外の匂いがする。
 この建物の外に、
 自分が生きる世界を持っている匂い。

 私はそれが少し苦手。
 羨ましいから。]

(61) 2013/12/20(金) 23:03:59[ロビー]

896号室 クルミ、外科医 ユウキが近付いてくると、少し頭を下げて会釈。 [飴]

2013/12/20(金) 23:04:44

896号室 クルミ

…。
 …。
  …、

[言葉を失くしてしまった。

 外へ行きたい。歩きたい。走りたい。
 素敵な靴を履いて未来へ行きたい。

 それが叶わないと解っているから
 とても惨めな気持ちになってしまう。
 医師を見つめる視線を落として。
 彼の足を見る。]

…出たいと言ったら、
 その足を私にくれる?

(63) 2013/12/20(金) 23:19:21[ロビー]

896号室 クルミ

…そういう事では無いよ。先生。

 少しの散歩の時間を与えて貰えても、
 私はその先へは行けないの。
 散歩は嬉しいけど。

[少し、世界に触れたら、
 きっともっと先へ行きたくなって。
 でもそれは
 また誰かの手を煩わせる事になって。

 そういう事の連続で繋がる散歩道で、
 私は笑っていられる自信は無い。]

…いいの。此処は良い所だから。

(65) 2013/12/20(金) 23:33:51[ロビー]

投票を委任します。

896号室 クルミは、警備員 ノギ に投票を委任しました。

896号室 クルミ

…希望もなく、夢もなく、
 ただ。耐えるという事。
 先へ行けない…というのは。

[あっさりと、何でもないふうに、
 的確に突き刺さる言葉を放つ人だと
 医師の顔を見上げて目を瞬かせる。

 不器用だと自分で言うのだから
 きっとそのせいなのだろうと思う。

 右の手を差し出して。]

…なら、握手しよう。

[彼に出来る、私のして欲しい事。
 良い所…という言葉に曖昧に頷きながら、
 頼んでみる。]

(67) 2013/12/20(金) 23:54:34[ロビー]

896号室 クルミ

[手を握る。
 生きている誰かの体温を感じるのは、
 とても久しぶりで、少し落ち着く。

 短い握手の時間はすぐに解いて。]

…宿題を持って帰って。
 次は、先生が考えて。
 私が嬉しくなるような事を。

 できる?

[顔を見上げて、小首を傾げて。
 もしかすると、手紙かお手玉が、
 届いているかもしれないから
 部屋に戻ると言う前に。]

(69) 2013/12/21(土) 00:11:17[ロビー]

896号室 クルミ

…896号室。
 クルミというのが私の名前。
 楽しみにしてる。ユウキ先生。

[待つものがひとつ増えて、
 本当はそれだけで随分と嬉しい。
 綻ぶ口元で医師に笑いかけて。

 私は、車椅子の車輪を軋ませて、
 病室に戻る事にした。

 お手玉と、手紙と、宿題を、
 お昼ごはんを食べながら待つつもり。
「待ってるね」と言い残して。**]

(71) 2013/12/21(土) 00:24:38[ロビー]

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0回 残9000pt
305号 ボタン(4d)
33回 残7812pt
外科医 ユウキ(5d)
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926号室の住人 ロッカ(6d)
28回 残8155pt

処刑者 (4)

会社員 テンマ(3d)
17回 残8527pt
896号室 クルミ(4d)
30回 残8062pt
心臓病 ルリ(5d)
3回 残8940pt
塗装工 ゾウサク(6d)
45回 残7432pt

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