人狼物語 執事国


134 白鳥の歌 2nd

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896号室 クルミが接続メモを更新しました。(12/23 01:04)
会社員 テンマが接続メモを更新しました。(12/23 01:09)
塗装工 ゾウサクが接続メモを更新しました。(12/23 01:14)

塗装工 ゾウサク

[今日も、母の病室へと歩を進める。
けれど501号室の名札は外されていた。

ナースステーションへ声を掛けると
母は昨夜、意識レベルが著しく低下し
集中治療室に移動になった、という事だった。

医療器具の音色が微かに響くその部屋を訪れる。
眠ったように瞼を閉ざした母――]


 母ちゃん、……かァか、……、

[声を掛けても、頬を擦っても、
母は目を開けることは、なかった]

(16) 2013/12/23(月) 01:20:49[5階]

心臓病 ルリ

―手術室―

[普段着ている入院用のパジャマではなく、手術用の服を着せられ。
涙ぐむ両親に見送られながら、手術室へと向かった。
もしかするとこれが最後になるかもしれない。
そうわかっては居ても、気の利いた言葉など出ては来ず。
「だいじょうぶだよ」などと根拠も捻りもない言葉と笑顔を向け、小さな体は手術室へと運び入れられた。
白くて、よくわからない機械がたくさんある、変な部屋。
まじめな顔をしている見覚えのある医師や看護師に、ゆるやかな笑みを浮かべ。
全身に麻酔をかけられて、意識は混濁していき。

――二度と目覚める事はなかった]

(17) 2013/12/23(月) 01:24:41[手術室]

心臓病 ルリが接続メモを更新しました。(12/23 01:26)

塗装工 ゾウサク

[暫くそうして、何もできずに母の傍に佇む。
集中治療室には、妹がやってきた。
顔を合わせるのは十数年ぶりの事だった。

妹は銀行家の元へ嫁ぎ、
男が金の無心に訪れても「二度と来るな」と
一蹴するほどの気の強さを持ち合わせていた。

『アンタみたいな貧乏人が兄貴だなんて
 恥ずかしい』

これが、彼女の捨て台詞だった]

(18) 2013/12/23(月) 01:42:45[5階]

塗装工 ゾウサク

[だから、何を話していいものか悩んだ挙句、
『かァか、死んだように寝てるぞ』

そう巫山戯たら、見る間に彼女の顔が怒気に染まった]

 『母さんはまだ死んでないわよ!!』
 『そんなことばかり言ってるから
  奥さんや子ども達に逃げられるのよ!!』

[ヒステリックに叫んで、泣き始めた妹を
看護師が宥めていた]

 ああ、そうだな、そうだなァ
 …俺ちは阿呆だからなァ

[数年前なら、彼女へ食って掛かっていただろう。
けれど自分にはもう、そんな気力はなかった。

集中治療室を後に、足はふらりと階下の中庭を目指す]

(19) 2013/12/23(月) 01:49:28[5階]

塗装工 ゾウサク

中庭

[途中、休憩室で見掛けた
子ども用の色鉛筆とスケッチブックを借りて
絵を描くことにした。

油絵の道具はとうに売っぱらってしまって
今では家にも、100円均一で買った
スケッチブックと鉛筆くらいしか無いのだ。

悲しい気持ちから逃避する為、白い画面に描くのは
病院の中庭の光景。

正面の見事な櫻の木、今は葉もなく寂しいけれど
そこには、薄桃色の花弁を咲かせた樹を描いた]

(20) 2013/12/23(月) 02:00:48[中庭]

塗装工 ゾウサク


[これならば、あの若い先生が
彼女に見せる写真の代わりに、なるかもしれないと。

桃色の樹の下には、車椅子の女性と語り合う
スーツ姿の男性を描いた。
目で見た光景ではない。

其処にそうして佇んでいたら
絵になるだろうとの演出だった。]

(21) 2013/12/23(月) 02:01:27[中庭]

塗装工 ゾウサク

 ――あの若先生、名前なんつったけなァ…?

[完成した絵を渡そうと思ったが
相手の名前を聞いていなかった。
そのうち逢えるだろうと、次の絵に取り掛かる。

同じ中庭、今度は雪の夜の光景だ。
樹の横には大きなゆきだるまを描き
その横に、ゆきうさぎを嬉しそうに両手で抱える
ルリちゃんを描いた。

そして、それを穏やかに見つめる――品のある女性。
老女を描く心算が、何故か若い女性になってしまい。

空には、藍色の空に黄色の鉛筆でオリオン座を描く。
何処か、暖かな絵になったものだと、自画自賛した。]

(22) 2013/12/23(月) 02:09:36[中庭]

塗装工 ゾウサク

[筆が温まってきたように感じられた。
実際には筆ではなく、色鉛筆なのだけれど。

こうして、何かを描くのも久し振りだった。
描いてみたい、と感じる光景に出会うことも。

緩く天空を仰ぎ見る。
青空を背後に聳える病院の、屋上の柵が見えた]

(23) 2013/12/23(月) 02:17:39[中庭]

塗装工 ゾウサク

 『かみさま』

[そう話していた、煙草を吸うお嬢さんを思い出し――
空へ向かい、薄煙を吐き出す横顔と、『かみさま』を描いてみる。

『かみさま』の姿に思案して、結果形になったのは
白い髭と白い巻き毛の、赤い服を着た老人で]

 クリスマス、だもんなァ…

[サンタクロースに酷似した『かみさま』は
煙草を嗜むお嬢さんへ、空から穏やかに微笑んでいる。]

(24) 2013/12/23(月) 02:18:05[中庭]

塗装工 ゾウサク

[スケッチブックは、更に新たな線を綴る。

穏やかな、母の笑顔。
貧しさも、不安も、病の痛みも
その全てから解放されて、ただ嬉しそうに微笑む
母の笑顔を描き出す。

頬の皺も、一際下がった眦も
染みの浮かぶ肌も、その全てが彼女の生きた証。

自分と、兄と、妹と弟。
次の世代を健気に守り、慈しんで育ててくれた
偉大な存在を紙へと記す]

 ――母ちゃん…、

[その声音は音と為す前に、白い呼気となり
大気へ、溶けた]

(25) 2013/12/23(月) 02:43:09[中庭]

塗装工 ゾウサク

[スケッチブックに描く色。
最後に描いたのは、四人の娘達と女房の絵だった。

幾度となく繰り返してしまった暴力と
一向に改善されぬ貧しさに痺れを切らし
男が目を離した隙に500キロ離れた土地へと
逃げてしまった娘達と妻。

まだ十代だった娘達が、友人全てを切れる筈はなく
友人ひとりひとりを訪ね歩いて、移転先へ迎えに行った。

今度こそ、心を入れ替え仕事に励むと。
暴力は一切奮わないと。
土下座し、二度戻って来させたけれど
慣れてしまえば常と変わらぬ生活に、
娘達は完全に男を見捨てた。

妻の居場所は、煙のように消息を掴めなくなってしまっていた]

(26) 2013/12/23(月) 02:54:24[中庭]

塗装工 ゾウサク


[やがて、移転先でそれぞれ結婚し、
地盤を固めていく娘達に、幾度となく金をせびった。
妻の居場所を探ろうと、電話口にまだ小さな孫を出させ
「ばあちゃんはどこに住んでいるかなァ」
とカマをかけた。

「ばあちゃん?えっとね…」と語ろうとした孫から
娘が電話を取り上げ
『旦那の方のばあちゃんの事だから!』と
慌てふためいていたのも、記憶に新しい。

そんな自分の所為なのか、妹と同じように
『こんな父親は居なかった』ことにしたかったのか
娘達とも、連絡が取れなくなっていく]

(27) 2013/12/23(月) 02:56:32[中庭]

塗装工 ゾウサク

[描き上げた娘達の姿は
彼等が居なくなってから、網膜に焼き付けんとばかりに
幾度も幾度も眺めた、家族旅行の際の写真の構図。

それぞれが華やかにお洒落をし、
豪奢な温泉旅館の前で撮ったもの。
もう、戻れないと知るが故
決して忘れることの出来ない一枚だった。

男は、絵の横に文字をしたためる]

(28) 2013/12/23(月) 03:04:17[中庭]

塗装工 ゾウサク



  『自分にとって』

  『何が良い人生で』

  『何が悪い人生か』
 
 

(29) 2013/12/23(月) 03:04:57[中庭]

塗装工 ゾウサク

[それを、誰かに計られる心算なく

自分で、自分を卑下する心算もない。


今はただ、そう――

カタクリの花が見たい、と
ただ、それだけを感じて
絵をしたためたスケッチブックを
休憩室にそっと*戻した*]

(30) 2013/12/23(月) 03:05:37[中庭]

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