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こっちはのう。
……ちょうど。夕日が沈むところだ。
[ビルの窓に夕日が反射しキラキラと輝いている。
先ほどのお人よしな警官が言うとおり、安っぽいけれど確かに絶景だった]
ところでの。
ネギヤがヘマをしてリタイアしたようだが、おまえさんはどうするかね?
わしは、残った皆で協力すべきだと思うんだがのう。
ザクロかー。
ファンクラブこえーな。
デフォ投票まんまということで……メモでリアクションしといたほうがいいのかなぁ。
ユウキさんもヂグさんものんびりタイミングでいいんじゃないかのう。居ないときは居ないしね。
まぁ。
考えておいてくれればいい。答えは急がん。
自分探しの旅から帰ってくれば、ドゥ・シティにつくだろうて。
気が向いたら、ドゥ・シティの役所の裏側に、老舗のどら焼き屋があっての。そこの店主に「どら美に呼ばれた」と伝えるといい。
[視線はゆるやかに見えるけれど確実に落ちていく夕日に向けられ]
では、の。
[通話を切った]
メモどうしようかなーと思ったけど、貼りもうした。
村建てさん申し訳ない!
そして、あまり気にせんでいいと思うのよ。今日が最終日で明日エピだろうし。
っていうか、わしが明日あまり居ない気がする。
ザクロを罠に掛けるっていうか、誰がターゲットでも何をどうするんかいのう。
自分で言っといてなんだけど。老舗のどら焼き屋って何だろう……
─ドゥ・シティへの移動─
[ネギヤに連絡を取ったガラケーは屑鉄屋に売っぱらった。連絡の取り用などいくらでもある。
老眼鏡、冴えない帽子や上着、合皮の靴。立ち寄る街々で少しずつ買い換え、微妙にタイミングをずらし着替えていく]
ほう。
[ドゥ・シティに着いた時は、黒塗りの車に乗り、肩の上に三毛猫、膝の上にはタブレット端末を持つ大企業の重役らしき姿。
背筋を伸ばしていると60代にもみえると言うのは誉めすぎか]
あの大福はほんとに、捕まったようだの。
[一般的な方法では知る筈の無い情報を見て、悪巧みをするように、楽しそうににやりと笑う]
そして、ここにも、手が伸びてきているか。
やれやれ。「ブラックキャット」には身軽で会いたいものなんだがのう。
「あれ」とか面倒なものもおるしの。
誰が足止めに最適かのう。
じわじわ。
みんな何か過去があるっぽいねー!
すげー。
今日は聞きつつ散ればいいんだろうか。
えーっと。
人狼勝利の方が、エピ時に地上に居る人数が少ないんだよね。
そしてザクロすらネギヤを追い詰めてないとかwwww
しまった。きちんと留め刺しとくんでしたね。
バナナを皮を踏んで死んだことになるのかwwww
─車の中─
さて。
何かを仕掛けるとしたら、どれが一番面白いのかのう。
[居場所が分かれば仕掛ける事も可能だが、駅の防犯装置に忍びこむのはたやすい話だが、監視カメラの映像をチェックするのには同じくらいの時間が掛かる。
そんな下らない作業には食指が動かない。
おまけのように自動化したアプリを仕掛けたが、引っかかるような間抜けな変装もしないだろう]
どら美は何がええかの?
[ターミナルの中にある液晶掲示板──デジタルサイネージが一斉に映す内容を変えた。
Un coccodrillo vero
un vero alIigatore
ti ho detto che l'avevo
e l'avrei dato a te.
Ma i patti erano chiari
il coccodrillo a te
e tu dovevi dare un gatto nero a me
Volevo un gatto nero nero nero
mi hai dato un gatto bianco
ed io non ci sto piu
Volevo un gatto nero nero nero
siccome sei un bugiardo con te non gioco piu ── 白地に黒い文字がシンプルに舞い踊る]
[軽快な黒猫のタンゴのメロディに乗って踊る文字は、道行く人は新手のプロモーションだと思っただろうか。
それは3回繰り返すと唐突に切れて、元の宣伝を流し始める。
アン・シティで作戦を練るときに、有事の際の経過駅での合流箇所の打ち合わせをしていた。
いくつか指定してい有る中の、3つ目の場所を思い出す人はいるだろうか]
では、行くかのう。
[運転手にチップをはずむと、三毛猫を肩に乗せたまま車を降りた]
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