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狐COしているように見えるかもしれないが、あっしはしがない守護者でしてね。
お玉とフライ返しで守ればいいかな。
あと、菜ばしで目潰しとか。
たまねぎみじん切りの方がいいか。
ごらん、狐雲が出てるよ
[赤茶色の青年が空を指差した
横に並んで歩いていた犬は「ワン」と返事のように一つ吠える]
誰だったか、狐雲が出ると人がいなくなると言っていた気がする
[遠くを見ると犬が不安そうに飼い主の青年の手をぺろりと舐める]
ああ、心配しなくてもいい
僕は何処にもいかない
[青年が犬の頭を撫でると犬が「ワン」と鳴いた]
でも物騒な世の中、誰かがいなくなってしまうかもしれない
[からん、ころん、からん]
[下駄と道が音をあわせる]
[ちりん、ちりりん]
[髪を括る紐の先、揺れる鈴の音がそこに重なる]
……いい音ですねぇ。
[竜胆色の浴衣に身を包んだ少女は重なる音に目を細め]
[それから、空を見上げた]
[そこにあるのは狐雲]
……いい雲が、出てますねぇ。
[ぽつりと零れる言葉]
[誰が拾うか知りもせず]
ふふ、今宵もまた、道が開きますわぁ……。
[楽し気に、愉し気に]
[哂う声は、少女のそれのようで、少し違うもの]
ポチ、神様がする神隠しは邪魔をしてはならないよ
お前が連れ去られてしまうかもしれないからね
[犬は「ワン」と一つ]
よし、いい子だ
いい子だったら、祭りに連れて行ってやるから
[見上げた先には狐雲**]
[『狐雲が出ると、誰かがいなくなる』]
[そう言ったのは誰だったか]
……でも、そんな事言って。
ほんとに消えてしまったら、どうするんかしらねぇ……。
[ぱたり、手にした団扇を一仰ぎ]
[熱い空気を追いやって]
[少女は神社へ向けて歩き出す**]
……言霊が積もれば、それは『道』に力を与える。
あちらとこちらを繋ぐ道。
さあさ、誰をお通ししましょ?
[くすくす、くすくす]
[零れて行くのは、愉しげな笑い声**]
[ちりりん♪夕方の風に吹かれて風鈴が鳴った]
せんせーっ、まだですか?
早く書いてくださいよー
[先生とは呼ぶものの歳は少し下だ
いつもの如く遅筆な作家先生を急かすが
うーん…と唸ったままペンは止まったままだ
緑色の扇風機だけがせわしなく廻っている]
仕方ないなぁ
明日の朝来ますからなんとしても今晩中に書き上げてくださいねっ
[そういい残して坂の上の家を出た]
今日は祭りなんだな
[足が自然と祭り会場へ向かう**]
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しかしこれは、おまかせでも来た可能性があるなぁ。
……ふふふ、執事国は地味に赤率高いわね、くろねこ。
[初参加時に赤引いたくらいです]
とか呟きつつ。
自企画の終了と開始が絶妙に噛み合ったので飛び込ませていただきました、二度目のかみかくし村です。
さて、相変わらずのーぷらんなんだけど、どうなるかなぁ。