人狼物語 執事国


33 雪に願いを - if you need -

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【赤】 雀鬼学生 ジュンタ

ちぇ、イマリに見られた………
困ったな……はずい。

[小さく俺は呟いたと思う]

(*0) 2008/10/12(日) 00:01:25

【赤】 会社員 ズイハラ

駅前

[雪が舞い散る交差点。
路面に放り出された、ピンクの小熊の携帯電話。

悲鳴はざわめきを呼び、人だかりを作る。

アスファルトを染めていく、赤い赤い水溜り。]

(*1) 2008/10/12(日) 00:32:57

【赤】 会社員 ズイハラ

[急いで駆けつけた救急車は、スーツ姿の男をゆっくりと運んでいく。

残された野次馬達は一様に、諦めだけを抱いて去っていく。]

(*2) 2008/10/12(日) 00:35:12

【赤】 雀鬼学生 ジュンタ

ん……?あれ……?
今、なんか嫌な予感が………気のせいか?

[キョロキョロ、辺りを見回して]

(*3) 2008/10/12(日) 00:47:30

【赤】 会社員 ズイハラ

やっと逢えるな、奈緒。

[一年間の留学を終え、妹が帰ってくる。
日付変更線を飛び越えて、この街に着くのは11月2日。

彼にはもう、永遠に訪れない明日。]

(*4) 2008/10/12(日) 00:51:28

【赤】 雀鬼学生 ジュンタ

あれ、ズイハラさん………?
なんか透けてません?
目がおかしくなったかな?

(*5) 2008/10/12(日) 01:02:17

【赤】 会社員 ズイハラ

…透けて?

[思考に混ざるノイズ。
耳とは違うところへ届く声。

感情は未だ、事実を受け入れられていない。]

(*6) 2008/10/12(日) 01:12:06

【赤】 会社員 ズイハラ

[その明日はもう二度と訪れない。

故に無意識に願うのは
…せめて明日を楽しみに待つ、今日という日が永遠に続く事。

降り積もる雪が消えていくように、この思いが消えてしまうまで。
今日が永遠に続きますように。]

(*7) 2008/10/12(日) 01:16:49

【赤】 雀鬼学生 ジュンタ

いや、あの………わかんないんすけど。
大丈夫なんすか?

(*8) 2008/10/12(日) 01:16:49

【赤】 会社員 ズイハラ

…大丈夫?って…何が?

[ずきりと頭が痛む。けれどもそれだけで。
未だ自覚できていないらしい。

自分の体が、どうなってしまったのかを。]

(*9) 2008/10/12(日) 01:21:49

【赤】 雀鬼学生 ジュンタ

い、いや……なんでもないっす……
俺、疲れてんのかな?あはは………

[言葉にできるわけ、ないじゃないか。お前はもう死んでるんだなんて。言えるわけないじゃないか。]

(*10) 2008/10/12(日) 01:24:08

【赤】 会社員 ズイハラ

[少女が見せる、驚いた表情。]

「…まさか、あなた。」

(*11) 2008/10/12(日) 09:56:47

【赤】 会社員 ズイハラ

[野次馬のざわめき。

赤い回転灯。

硬く冷たい、アスファルト。]

「…わからないの?あなた…」

(*12) 2008/10/12(日) 10:00:42

【赤】 会社員 ズイハラ

[交差点には、未だ残る赤い水溜り*]

(*13) 2008/10/12(日) 10:23:30

【赤】 雀鬼学生 ジュンタ

やっぱり、なんかあるんだ………
親父、生きてんのかなぁ………
美夏ちゃん、大丈夫かなぁ………

[頭に響く、不思議な声。それはきっと、あの人の]

………ズイハラさん………

(*14) 2008/10/12(日) 10:28:47

【赤】 雀鬼学生 ジュンタ

[日はまだ高い。俺は学校に行っていた。下駄箱に収まった上靴達に温もりはなく。職員室にも人影はない。いつも、休みだと言うのに青春してる野球部の叫びも。体育館からいつも聞こえるはずのバスケ部の声も。テニスコートで和気藹々としていたテニス部の黄色い声援も。そこにはない。]

なんなんだよ………なんなんだよここは!

[久しぶりに着た制服は、誰に見られるわけでもなく。珍しく履いた上靴は、誰もいない廊下に足音を響かせるだけで。]

(*15) 2008/10/12(日) 13:25:25

【赤】 雀鬼学生 ジュンタ

「まだ信じられないの?」

[何処からか聞こえたその声に、俺は振り返る。すぐ横にあった理科室の中で、たたずむ一人の女生徒がいた。長い黒髪のその人は、何故かとても異様な雰囲気がした。]

「私のいう事、まだ信じられないの?ジュンタ。」

[雪は、ちらちらと降り積もる。冬に広がるその空は、灰色の雲に覆われていた。葉を失った木々が寒そうに、その枝を擦り会わせる音がした。]

アン………なんでお前はここにいる………?

(*16) 2008/10/12(日) 13:32:28

【赤】 雀鬼学生 ジュンタ

「私はいつも、ここにいる。貴方を見てる。」

嘘だ、お前は俺を見ていなかった!

「いいえ、見ていた。ずっと、見ていたよ?」

なら……ならなんで!どうして!
俺はこんな一年を送らなきゃいけなかったんだ?
俺は、俺は………!

[彼女の瞳は、とても悲しそうに見えて。ふいに、言葉を失ってしまうのだけど。それでも、俺は彼女に。久しぶりに会えた彼女に。伝えたくて、伝えられなかった言葉があり。]

アン……俺は………ずっと…………

[その言葉を紡ごうとした時、ふっと美夏の顔が頭をよぎり。]

(*17) 2008/10/12(日) 13:40:17

【赤】 雀鬼学生 ジュンタ

「なぁに?ジュンタ」

[不思議そうに俺を見る女生徒に、小さく舌打ちをして。信じられないのは、自分自身だ。知り合ってたった2日。そんな女の顔が、こんな時にまで頭をよぎるなんて。]

なんでも………ない。

[そう、俺はもう失ったんだ。今さら何が取り戻せる?]

「そう………サヨナラ、ジュンタ。」

[泣きたくなる。サヨナラの言葉を聞くたびに、俺の心は縛られていく。凍りついていくんだ。自分自身の足を、一度強く殴ってみて。痛みから我に帰り顔を上げれば、もうそこに彼女の姿はなかったと思う。]

(*18) 2008/10/12(日) 13:49:58

【赤】 雀鬼学生 ジュンタ

[誰もいない理科室。冬の訪れは、全てを凍らせてしまうのだろうか。凍りついたように静かな、平日の学園。外に吹く木枯らしが、がんがんと窓を叩いている。鳥の声すらも聞こえなくて、望まずして訪れた静寂。まさにそうだ、世界は凍っているのだ。]

氷付けの世界………ね。
俺にはお似合いの世界なのかもしれねぇな。

(*19) 2008/10/12(日) 14:13:02

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2回 残4958pt
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学生 ミナツ
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