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痛い.......)
[突然頭が割れるように痛みだす。
一斉に花咲くハナミズキの声が私の頭の中に届く。]
オイデ.........オイデ........
........オイデ.........オイデ......
[そこら中から聞こえるハナミズキの誘い。そのなかに混じりチェロの声が最後に誘う]
ニキ......イトシイニキ........
ダイスキナニキ.......
モウハナサナイ.......
ササゲテ........
ササゲテ........
ハナニササゲテ.......ボクニササゲテ.....
[強烈な花たちの誘いとチェロの叫びに私の心はとうとう抗えきれなくなり私は小さくうんと頷いた後意識を失った。]
[また、風が吹いた。
全てを消しさるかのような、強い風。]
また、風か…っ!?
[風が鎮まった頃、新しい血の匂いがした。]
備前さん?
堂禅センセ、診ていただけませんかね。
手当てが出来るようでしたら、早く。
[傍目から見ても、絶望的なように思えたが。]
[いきなり吹いてきた強い風に目を瞑った。数秒してからゆっくりと開き、辺りに視線をやりつつ立ち上がる]
……風が。
吹きました、ね。
[どこへともなく、歩き始め]
テンマ.......
ボクノテンマ........キコエル?
ミテ.......アシガハエタ.......
アシガハエタ......
モットササゲテ.......モットササゲテ.....
ボクニ....ウデヲ.......
ボクニカラダヲ....ハナミズキニアタラシイイノチヲ........
[テンマの力で捧げられたビゼの足を感じると兎の足は少しだけ動かせるようになっていた]
また、文字でも書かれていたりするんですかね。
[おもむろにセカンドバッグから手帳を取り出し、頁を捲る。
数秒間、息を止めた。
ふるふると拳を震わせる。]
あん、のやろう…っ!
前から気に入らん気に入らんと思っていたが…!
[傍らの堂禅からは、どす黒い色をした花水木の絵だけが見える筈だ。]
[ハナミズキから心を戻すと、花の香りに混じった血の匂い]
……え?
[振り返り、床に目を落とす。そこにある無惨な姿になぜか目を奪われて]
綺麗です……
[つぶやきが漏れる。医師が首を横に振るのが、やけに遠くに感じられた]
[ザザザッ 音を立てて 突風が吹き去る]
霊を看る者が…逝ったか…。
[ポソリと呟く。]
後どれだけ…護るためには必要だろうか
纏った風を放った…。
理不尽な死はもう嫌だった。
意味もなく大事なものを奪われる側にいるのは嫌だった。
護れる力があるならば…。
大事なものを護るために使う…。
迷いはなかった。
[風の中ハナミズキの間を通り抜けて自室のドアをあければ すぅすぅと規則正しい息を立てて寝ている少年の姿。]
ぽふり
[安心したように 頭を撫でた]
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