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[勝手知ったる他人の家。
そんな堂々とした足取りで楼台の中を歩いていく]
誰かいます?
[床と踵がぶつかる高い音が響いている]
[転送の力が塔へと働いたのを感じ取り]
…おやおや。大広間の水晶からおでましか。
[淡く輝く紫水晶のピアスに触れて塔の中の様子を再びサーチする。
水晶からの転送先を感じ取ると、ぱちんっ、と指を鳴らしてその付近の明かりを灯してやる。
灯した明かりは途中で二手に分かれている。
一つは通路の奥へ。もう一つは上の階へと続く階段へ。]
…どっちへ行くも来るも自由さね。
[それだけつぶやくと、視線を千里眼の水晶に戻し、再び館の様子を見物。]
[大広間の喧騒も知らずに、二股に分かれる光の道筋に立ち止まる]
魔法というより、お化け屋敷みたいだと思うのは悲しい大人なのかしら。
[右足を振って、靴を脱ぎ飛ばす]
こっち、と。
うわぁ、何この心臓破りみたいな階段。
[ほどなく、ぜぇぜぇはぁはぁ言いだして足取りは重く]
[何羽かのヒヨコが後を着いて来ていることに気付いた。
一緒に水晶に触れていたのだろう]
………。
[しばらく見詰め合う]
あははは、捕まえてごらんなさい〜!
[などと気晴らしをしながら、最上階に辿り着いたのはどれほど時間が経ってからか本人は知らない]
―最上階―
[光が漏れる扉に近づき、ノックを2回]
もしもし亀よ亀さんよ。
お母さんですよ、扉を開けて。
[甲高い裏声]
[いつもの仕草。指をぱちん、と鳴らして扉を開いて。ノックの声の主を迎えるのは暖炉の灯った温かな部屋と魔女と小さな少女と、腕利きの料理人もまだそこにいるだろうか。]
…やあ、いらっしゃいヒナ先生。
すまないねぇ。触れたもんを無差別に転送するような魔法をかけおってあの弟子は…そういうのには普通キーワードを設定しておくもんだよまったく…いや、弟子への文句は気にしないでおくれ。
とりあえずは茶でもどうだい?
[階段を昇って息が上がってるであろうヒナに烏龍茶を勧めた。]
―回想―
[一つ水晶から、皿の割れる音。
そちらをみればホームグラウンドが映っていた。
漏れ聞こえる様々に耳を傾けつつ。]
…ありゃぁ。怪我したもんはいねえか、うむ。
あーあ、俺の大事な場所を襲いおって… ははは、面白え奴らだのぅ。
腹ぁ減ったんかね、飯でも作ってやりてえが…
バナナチップス?
そんなんあったんか、知らんかったわ。
…アンさんが買い込んでたんか?
[ひとつ意外な趣味を知った気がした]
[>>+5指も触れずに開かれた扉に驚くことはない。
茶の勧めに礼を言って、一気に飲み干す]
ヘイケさん、でしたか。
何事ですかこれは。
[答えが返って来る前に、耳元に飾られたままだった花を抓んでくるりと回転させた]
ここに王子様はいますか?
王子様か。
アンの王子様候補ならいるのかねぇ。
[鉛白の魔法使いをちらりと見た。]
それ以外はまぁ、見ての通りさ。
それにしても、こんなところまで付いてくるとは可愛らしいぴよちゃんじゃないか。
途中不安定だったようだが、やはりこれは使い魔ってところかねぇ。
[ヒナについてきたヒヨコを見て感心したように笑う。]
[>>+8使い魔と言われたヒヨコを見下ろす]
縁日で売り飛ばそうかしら。
……冗談よ。
[つぶらな瞳に逆らえない]
非常に非常に、迷惑なんですけど。
魔法とか。王子様じゃなくてもいいからどうにかしてくれませんか。
[溜め息を吐きながら椅子へと腰掛けた]
夢なら早く覚めて欲しいんですよ。
研修、無断欠席になっちゃう。
それにうち、猫飼ってるんです。
…すまないねぇ。
どうにかしてくれと言われても、どうこうできる代物じゃないのさ。
どうしてもと言うならコントロールを極めな。そして普段その力を出さないようにすればいい。
どうこうできる物ならば、西の国に魔女の塔なんて呼ばれる物は存在しなかっただろうよ…
[それまで悠然としていた魔女は珍しく、悲しげに目を伏せた。それも誰かが気付くかもわからないほんの一瞬の事だったが。]
…猫か。
ふむ。そりゃあ困ったねぇ。
[再び悠然として、烏龍茶を一口。]
[>>+11ルリの様子に顔を綻ばせた]
『おねえさん』かー!
可愛いね!!
[>>+12ヘイケの説明に、また顔を曇らせて]
自慢じゃないけど、卵の黄身はいつでも二つだし、ヒヨコは勝手にチキンになったりするし、制御なんてどうやるのか皆目見当もつきませんぬ。
[烏龍茶を再び啜って。]
制御の術がわからない、か。確かにそうだろうねぇ。
全てをいっぺんには出来ないだろう。
まずはヒヨコを使いこなすところから始めたらどうだい?
そうさねぇ…この携帯電話を探させるとか。
[すっ…と取り出したのは橋から落ちたが水の中への落下は免れたらしきヒナの携帯電話。泥にはまみれているが、正常に作動しているようだ。]
川の周辺の気配を探ってる時に見つけて私の使い魔にとって来させたものさね。確かヒナさんのだろう?
[ぱちん、と指を鳴らすと携帯電話がその手から消えた。]
なぁに、ヒナ先生が選ばなかったほうの道の先にいるアンの所に送っただけさね。
[今度はスーツのポケットから小さなシトリンを取り出してぱちん、と指を鳴らせばコップ大の水晶球に。
シトリンの水晶球はヒヨコの動きを追ったものを映し出しているようだ。]
…そのぴよちゃんに取りに行かせてみるかい?
まぁ、取りに行かせなかったとしても後でアンに返してもらえばいいだけだから無理にとは言わないが。
[ヒナに微笑むと、今度はテーブルの上の千里眼の水晶に触れる。他の者とは少し変わった力を追って映し出されたのは大樹。]
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