6 まっくら森の村・南
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【赤】 村長の娘 シャーロット
[気がつくと、口の中が甘かった]
……なんだろう？
[薄ぼんやりと、ウエハースの味だけが蘇ってくる。
どうしたんだろう、とつぶやきながら、足はどこかへ向かう。
前方に、お菓子の家の煙突が見えてきた]
【独】 村長の娘 シャーロット
/*（以降、独り言全部中身）
思うに、ロッテの顔パワーじゃないかしら。
「シャーロットを見たら人外だと思え」という古い格言パワー。
こんな時間。
1h寝るかどうか。
……ねよう。
【独】 村長の娘 シャーロット
Σ
まさか、みんなランダム希望で入ってたりする！？
そしたらごめん。
説明にランダムって書いてたことすら忘れかけてたよ…。
まぁ、役職ランダムにしたいなら「役職希望無視」にすりゃいいわけで、村設定のその項目にチェック入れなかったのはそういうことなんだと思う。（後付けこじつけ）
（眠れないです、先生）
（ところで先生は何時に早回しするんでしょうか）
村長の娘 シャーロット
[歩き疲れては休み、また歩き出すを繰り返し、いつしかたどり着いたのは小さな家。
壁に指をはわせると、溶け出したチョコレートがまとわり付いた。
指先をそろりと舐めてみた]
……あまい。
[観察しながら家の周りを一周して、ビスケットの扉を開く。
テーブルの上には、明かりの燈ったランプが置かれていた。久々のまばゆい光に少女は目を細めた]
[いつの間にか、虫のように光に引き寄せられて、傍らの大きな木製の椅子に腰を下ろしていた。
膝を抱え込んでランプを見ているうちに、徐々に瞼は重くなり、やがて*闇をもたらした*]
村長の娘 シャーロット
[物音にやおら目を開くと、ソファーで眠る少女と、佇む老婆が目に入った]
おはようございます……。
[他人というものに会うのは何日ぶりなのか、どうにも人の存在に違和感を覚えてしまっている自分に苦笑した]
村長の娘 シャーロット
「どうして」？
[問われると、鸚鵡返しに言葉をなぞり]
歩いていたら、この家があったから。
歩いていたのは、……何でだったんだろう？
[抱え込んでいる両脚は、少女がどれだけ歩いていたのかを語るだけの疲れを孕んでいる。
けれど、思い出せるのは「まっくらな森を歩いている」ところからで、それ以前などというものは存在しないような感覚に陥っていた]
ここは、おばあちゃんのおうちなの？
村長の娘 シャーロット
そうなの……。
[落胆が臭う声音でそう言うと、窓の外に目をやった]
どうして、魚が空を飛んでるんだろう。
昔からこうだった？
[静かに静かに呟いて]
昔なんて、あった？
村長の娘 シャーロット
[老婆の手のあたたかさに、目を細めて]
怖いとか、そういうんじゃないの。
ただ、ちょっとだけ、さみしい。
[次の涙があふれることはなく、少女は鼻をすすって息を吐き出した]
ありがとう、おばあちゃん。
村長の娘 シャーロット
[心許したのか、老婆にあやされているうちにうとうとし始めて]
おばあちゃんも、さみしい？
[寝言のような不確かさでそう言って、膝を抱えたまま身体は老婆の方へと傾く]
[やがて、永遠に続くかのような夜の静寂の中、少女の微かな寝息が*響き出した*]
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