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にゃあ〜う。
[主人である校長とヘイケが話している間にも、
ホズミから貰ったみたらし団子をかぷっ、とひとかじり。団子を頬張ってもぐもぐしていると、それ見た校長がホズミに礼を言う。
ナオ達が店に入ってくると]
にゃあ。みゃぁ〜う。みゃあー。
[一声鳴き。きょろ、きょろ。
きょろ。
きょろ。
ウミや、食べる時は落ち着いてお食べ。との校長の声。]
[続々と店に入ってくる若者達を見て]
おやおや皆さんこんにちはですにゃー。
お外は雨で大変だったでしょう。ウミもさっきスカーフを濡らしてしまったんですにゃ。お風邪をひかないようにあったまるのが一番ですにゃー。
ほら。アンさんも突っ立っていないで。
ん……??
アン……さん……?
[他の者の様子とアンの様子を何度も何度も見比べる。
きょろ、きょろと擬音が付くのではないかと言うほどに何度も何度も見比べる。
―――明らかな存在感の違い]
[フユキの背が見えなくなると、
するりとした足取りで店の中にいる人間達の足元にまとわりつき。
今度はとて、とて、とてと茶屋の入り口へと歩いていき、入り口付近に座って]
んなぁ〜〜〜〜〜〜〜〜あぅ。
[「これこれ、ウミ。せっかくボタンさんが乾かしてくださったスカーフがまた雨に濡れてしまうよ。おや、話を聞いてアンちゃんを迎えに行こうとしてくれてたのかい?」との校長の声には]
にゃあう?
[首をかしげて。]
アンさんがいないですって?
アンさん、アンさん、どういうことですかにゃ?
ウミは見えてはいても、ずっと霊さん続けていくかたと生霊や幽体離脱してるかたの区別がつかないんですにゃ。
アンさん無事でおりますかにゃあ?どうか幽体離脱であってほしいんですにゃあ……!
……って、人間さんには言葉が通じないんですっけにゃあ。ポチさんとかキツネのランさんとかカラスのクウさんとかみたいな大抵の霊さんは言葉がお互いわかるのに、どうして人間さんには通じないのですかにゃあ……。ウミは昔から不思議なんだにゃ。
うーん、うーん。
[入り口に佇むアンを見て困り顔。人間にはその表情が判断できなくても、同じ猫から見ればわかる困り顔。
アンを探しに出て行くフユキの背に向かって]
フユキさんーーーー!!
アンさんならここに、ここにいますにゃあーーー!
にゃあ〜〜……やっぱりわからないですかにゃあ
……。
皆さん気付いて、ウミのこの想い!
[足元にまとわりつきアピール。]
全員すりすりしたところではい、みなさんウミが気になってくるですにゃあ、ですにゃあ。ここでウミに注目ー!ここにアンさんいるんですにゃあー!
[入り口に座り大声で気を引こうとするが]
[アンを探しに行こうとしてくれているのかい?と聞く校長に首を傾げて]
いやだからご主人、探しにいくとか違うですにゃあ。
アンさんここですにゃ。きづいてー!
……って、やっぱりわかってもらえないですよにゃあ。
ウミの言葉は通じないし、そもそも人間さん達にはずっと霊さんも生霊さんも幽体離脱さんも見えないのですにゃあ……
うーん、うーん。どうすればいいかにゃあ?
みゃあう……。
[>>41ホズミに答えるように鳴いた
「そうかそうか、ウミは心配なんだなぁ。どれ、これを飲んだら私もすぐにアンちゃんを探しに行くとしましょう。子供たちは危ないから雷が弱まるまで出歩くのはよくないですよ。ウミも、雨の間はここで雨宿りさせてもらいなさい。ボタンさんにはお願いしておくから」
との校長の言葉にはしっぽの先端のみをぱたり、ぱたりと動かして]
ぐる、ぐる、ぐる。
[入り口を見ながら微妙に喉を鳴らしていたが――]
んなぁ〜〜〜〜う。
[フユキを追うかのように店の外へと飛び出した。
「これ、ウミ……!」と制止しようとする校長の声には構わず、雨が降り時々雷の轟く外へ**]
[アンが心配かと問うホズミには]
当然ですにゃ、アンさん心配ですにゃあ、生死が……
だってねえ、こんなアンさんが見えてしまったらとてもとても心配に決まっているですにゃあ。お話も聞き出せないっぽいですしにゃあ……
[自分が探しに行く、ウミは待っていなさいと言う校長に]
ウミは雨は嫌ですにゃあ。でもですねご主人、緊急って言葉があるですにゃ。苦手があってもねこまっしぐらしなくちゃいけない時があるですよう。
ご主人。お茶飲み終わったらとかそんな事言ってる場合じゃないと思うんですにゃ。遅いですにゃご主人……
[雨振って雷の鳴る外。雨に濡れると考えると気持ち悪いだろうなぁと猫であるが故に考えてしまうのも仕方がない事であるが、かぶりを振って]
フユキさんーーー!ウミも一緒に探しに行きますにゃあーーーーー!
[フユキを追って外へと飛び出した。止めようとする校長の声は無視して雨の中を駆ける]
[フユキに追いついた頃にはその毛並みとボタンに乾かしてもらったばかりのスカーフは、すっかり濡れて水気におかえりなさいを言っていた]
にゃあ〜う。
[差し掛けられた傘に入り、ぶるり。と震えて体の水気を飛ばす。
きょろ。きょろ。
道の先を探るように視線を動かしながらも、フユキの歩調に合わせて歩いて行く。
途中フユキがポストに話しかけた時には]
にゃあ!にゃあ!
[傘から出て別の方向を促すように鳴いたり。
そんなやり取りを繰り返し、やがて橋の入り口に辿り着き]
―古い吊り橋―
………。
[橋に着けばもう視線はきょろきょろ動くことなく、橋の下の光景を見ることもなく。
フユキが橋の下のヘイケとやりとりをしている間、足を止めて橋の一点を見つめる。]
……んなぁ〜…う。
[声をしぼり出すように鳴くと、雨にかなりの体力を奪われたのか。
眠りに落ちるように
その場にくたりと崩れ落ちる。]
[濡れて猫にしては低い体温であるが、鼓動は規則正しく刻まれている。眠りに落ちているだけのようだ]
………………
わたしの…… から だ
この ……した うごけ ない
きてくれて
みつ け てくれて ありがとう ……
[猫が意識が眠りに落ている間にその口から紡ぎ出された人の言葉は、誰もがアンを気にかける中で果たして雨にかき消されるのだろうか。
やがてヘイケの連絡を受けて顔を蒼白とさせた校長が来て、冷たくなったアンと共に連れ帰ったのならば、暖かい家の中で目を覚ますだろう*]
―茶屋を出て―
アンさん!
アンさんは待っていたほうがいいですにゃ、そんなお姿ってことはお体を見たときにショックを受けるようなことがもしかしたら……いえ、そんな事にはなっていないでほしいのですにゃ。
[ぶんぶん、っと悪い考えを振り払う。
こちらを振り返りながら時々指で行く方向を指し、歩みを進めるアンに]
ええと、ついて来いってことですかにゃ?お言葉で話しくだされば……あ、そうか、アンさんは私な言葉が通じるということがわからないのですね。
わかりましたにゃ、ウミはついていきますにゃあ……!
あ、あれに見えるはフユキさん!
おーーーい、フユキさーーーーーーーん!
ああ、傘!ありがたやありがたや〜〜!
緊急と言っても、やっぱり雨はウミ達猫には気持ち悪いんですにゃあ。
さあ、一緒にアンさんのお体を探しに行きましょうにゃあ。
……って、フユキさん、それポスト、ポスト!
アンさんはあっち、あっち〜〜〜!!
二重の意味で見えないかもしれないけどあっちですよ〜!
[ポストに話かけるフユキには必死に声をかけ、導くアンのほうへと促す]
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