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[ただ、デンゴの曖昧な情報には少し眉を顰めた。
姿の見えぬ相手を追うのは難しい。]
…ううん、そうか。
なあ。俺は出来れば、早くに0thを押さえたい。
が、俺がやっては幾らなんでもバレバレだろう。
だからデンゴに、ゼンジさん。
二人のうちどちらかに、0thの対処を任せたいんだが…
…、どうだ?
[二人へ問いかける、間を置いた。]
―少し前―
ヨシアキのことは、まだ見てないからわかんない。
けど、多分オレ様から見たら…
みんなオトナに見える。
[きっぱりとした口調。
それだけ、子供の世界は狭くて、ちいさい]
[でも―――…強い決意なら、こちらも同じで。
ヨシアキのために
抑えなければいけない相手という事実は、変わらない。
だから、]
オレ様にとって脅威になる8thは、
二人がなんとかしようとしてくれてるしっ。
代わりに、あっちはなんとかしてみる。
この中じゃオレ様だけだし…0thと会ったの。
[だから顔も分かるし、と添える。
まあ日記があるので、誤認はしないかもしれないけれど]
……、…
[気持ちは変わらない。
この”鬼役”の仲間たちと、あと3人。
これで勝ち抜くのがベストだと考えている。
その為に誰かを殺す。
日記を壊す───にしても、結局は同じだ。
だから逃げるつもりはない、
が、デンゴの宣言を聞けば僅かに顔が歪んだ。
世界がどうであれ、彼は子どもだ。]
8thは、何というか…。
…きちんと話をすれば、
手を組めるんじゃないかと思うかな。
実は、3rdと11thにもそう感じている。
だから俺は今のところ、この6人で残ることを考えているんだ。
[裏を返せば、他は切り捨てるということ。
言葉交わした相手も、その世界ごと死なせるということ。]
えっ、12thが?そうか…。
一緒に居るのなら、確かに厄介だな。
しかし俺が動けば0thに筒抜けるよな…。
[そもそもの作戦が壊れる。少し唸った。]
ん?でも、瞬時に移動して帰れるのか?
では見られないうちに帰って来れれば…、…
うーん…、
ゼンジのおっちゃんも同じ評価だったよなー。
二人が言うなら、8thは、いけるんじゃねーの?
[二人揃った判断なら信頼すると、暗に告げて]
3rdと11thは、まださっぱりわかんねー。
だからまだ保留だなっ。
[6人、という単語が、確かな重みで心に落ちる。
…――そうだ。
“鬼”の自分たちが全員生き残るには、6人が最大人数]
今もまだ探してるかもしれねーけどっ。
でも、えーと。そう。
キボーテキカンソク で失敗しました、じゃすまねーし!
…そのへん、よくわかんねーんだよなー。
なにせ使うの初めてだし。
[胡乱げな目で、かみさまの絵日記を見下ろした。
表紙のカボチャが面白そうに嗤っている。
軽くムカッとした。
でも、癪だがこれに頼らないと…なのも事実だ]
ああ、そうだったな。
彼は──…8thは引き込めるといい。
デンゴの脅威であるわけなんだし。
[その他にも気に掛けた部分を、今は口にしないが]
ああ、分かっている。
だが一応覚えておいてくれ。
俺は現時点で、3rdと11thに手出しをする気がない。
表立っての危害には止めに入る可能性もある。
…二人と本気で争う気もないけどな。
だから念のために覚えておいて欲しい。
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