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― 二階廊下 ―
[壁を抜け、去っていくミハイルを追う事はせず。
イルマに別れを告げてから、
司書もまた、行くあてもなくふらり。
部屋の並ぶ廊下の、一番奥。
窓を叩く雨を、風の吹き荒れる外を、
ぼんやりと見つめる。]
[薄らとした、ひどく昔の記憶。
『病弱な少年』はしとしとと降る雨のなか、
両親の糧となった。]
………にいさん、か。
[司書が兄のようにも思っていた、
たいせつな存在を思い出して。
細められた瞳は――琥珀の色**]
[何かがあったことだけは解る。
腫れたイェンニの手と、顔色の悪い写真家。
それを見ているダグの表情はどんなものだったか。]
可哀想に。
[届く事の無い聲を。]
/*
イェンニの事をどう思ってるのかわからん。
ほっとけないというか、世話を焼いちゃうと言うか
自分では妹のように思っているけど、無自覚の恋心というか
イェンニかわいい。
[蜂除けのベール越し、イェンニと視線が合う。
女が被り振る所作のちいささは哀れを誘うもの。
庇護を求め弱々しく涙を流す姿。見知る麗しの、]
…
イェンニに、くすり を―― …
[ユノラフに回る毒が、
熱が、移りくるようで、]
[ ぱアん、と鋭い音。 ]
[チキチキと宙で威嚇するスズメバチを
毟り取った頭巾で、床面へ叩き落とした。
――乾いた音を立てて、足で躙り殺す。]
… イェンニ に、
くすりは あげられ ないっ…
[言いながら、大股で二人へ歩を寄せる。]
[早足で食卓を周りこむ。
焦りをうつした五指が、
掻くような動きでサラダに添えられた
サーバーフォークを手繰り寄せて、
逆手に握り返し――
イェンニの胸元へ向け *突き下ろそうと*]
/*
司書さんは今までRPしたキャラの中でも
独占欲は強い方なのではないだろうか。
誰かに殺されるくらいなら自分で殺すって言うあたり
デレメーター振り切ったら普通にヤンデレそうだね
─???─
[――…こぷり]
[――…とぷり]
[こぽ、り――…]
[昏い水の そこに 沈んでいく、
――…ちいさなからだ]
[遠ざかる水面に向けて伸ばされる、ちいさなちいさな手。
それはすぐに力を無くして――…
視界は暗く
音は遠く
意識は――…]
[それは、誤って湖に落ちた、朧気な記憶。
気がついたときには湖畔に打ち上げられており、命にも別状がなく――
水の流れによって、奇跡的に岸に運ばれたのだと結論づけられた]
[それがどこで起きた事なのかは、定かではない。
3つか4つか――。
記憶も曖昧な、幼すぎる日の出来事*]
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