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[持ち主の手を離れてもなお正確に時間を刻む懐中時計を手に、呆然と赤い水が流れる川に視線を彷徨わせていたが]
……うっかり落としちゃっただけかもしれないじゃない。
いや、きっとそうよ。
[根拠もなしにそう決めつければ、気分は少しだけ楽になった]
ただの観光客よ。
この村にはツチノコを探しに……――
[答えかけてから相手を改めてまじまじと見ると、赤い涙を流し、金属バットを装備していた]
……物騒ね。
[率直な感想を述べる声に張りはない。
少女から距離をとりながら、早足で教誨所へ向かおうとする]
/*
この村の半屍人は礼儀がなってる?
いきなり襲ってもいいんだよー どーん、と。
それとも私がなんか襲いづらい動きをしちゃってる?(そわそわ
[見ぃつけた、の声はかけず。
少年の幽霊は倒れ伏す美津保嬢のそばに在る。
弾痕を一度摩る仕草をして、立ち上がった。]
…教えてくれるなら、子守唄がいい
[トリスウイスキーの瓶にも似た生き物の影が、
草むらに蠢いて去る頃には、幽霊の姿も消える*]
[赤い闇に沈みゆく民家の片隅、
視線が一枚の広報紙へと落ちる]
『幻の珍獣 ツチノコが発見される』
[大々的に躍る文字を背負い、
モノクロ写真が見開き二ページに渡り、
掲載されていた]
[それから視線は、集会所の片隅へと落ちる。
ひとのざわめき越しに中心部を覗くと、
祝言の準備だろうか。
慎ましくも華やかな色彩が、
村の女達の手で飾られていた。]
/*
うーん。
ライデンさんの死亡理由とか、銃声2発ってちゃんと書けばよかったかなー
誰か描写するかもーとか思ったから曖昧にしすぎてしまった。
[――ぱん。
銃声が、聞こえた。異形の女を撃った音の残響、ではない。もう一つの音が、響いた。何だ、と思う。一瞬、時が止まったように思えた。緩慢に思考を巡らせる間が、あった。――その空白は、弾けるように終わった]
…… っ あ、
[長身が、駆けていた勢いのまま、ぐらりと傾いだ。膝が地面に付き、そのまま全身が崩れ込んだ]
……っい、……ぐ……
/*
そして、俺は、何をしたいのか相変わらずぐるぐるRPです。いっそ、とってつけたように杭でも構えれば良かったか。
よし、あと5分考える。
ヘイケさんが動いておられるし。
[日もとっぷりと暮れた頃、
女は自分の存在に漸く気付く。]
あたしという人間はね、
そもそも何処にも存在しないんだよ。
そう、どこにもね?
人の何かを"知りたい"と思う気持ちが形作った、
ただの思念に過ぎないんだ。
[女は誰に語りかける訳でもなく、
言葉を紡ぐ]
知ってるかい?
この村には二つの時間が存在する事を。
それらが微妙にすれ違い、混ざり合い、
交し合い、奇妙な歴史を積み上げていくんだよ。
同じ時間軸で平行に進む二つの世界ってのも、
有るかもしれないねえ?
[赤涙は溢れ流れるまま。口元に刻まれているのは笑み。その下顎部は半ば昆虫頭部が如くに変貌している。翅根が震え…やがて、羽ばたき、乃木の身体を地上から持ち上げる。無造作に銃をぶら下げ構えれば、ズイハラの斜め上空より事も無げに身体へ撃つ。
翅根屍人、そして武器の優位性。
辺りへ、羽ばたく音が低音に響く。]
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