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[この男は、村の漁師。名をマティアス。
物静かな男の人生は、数日前――
村の娘と二人で出かけ
一人きりで帰ってきたことから大きく変わった]
[一人海辺から帰ってきた男は酷い怪我を負っていた。
事故か、事件か。
問い詰める村のものたち。
だが、男は何があったのか黙秘した。
簡単な治療が終わり、出血が止まれば尋問が始まれど。
男はそれに応えることはしなかった]
[だが、そんな日々にも終わりがやってくる]
[出ろ、といわれるままに出て、何も見えぬままに屋敷へとつれてこられた。
手は後ろで縛られたまま]
― 屋敷入り口 ―
[引っ張られるままに屋敷につれてこられる]
ここは……どこですかぁいねぇ
[警備員に屋敷だといわれて首を傾げる。
恩赦? とやらの類かと思ったがどうもそうではないらしい]
― 自宅 ―
[昔からこの村と取引のあった遊牧民の一人。
年老いて、皆についていくことが厳しくなったからと、この村に居着いたのは何年前だったか。
大昔の人狼の話も、取引のあった自体から聞かされていた]
ま、呼ばれたんなら、いくだけさね。
[長老からの使いの言葉に、あごひげを触りながらあっさりと返す。
集まる場所は、村はずれの大きな屋敷だといい置いて、他に告げる場所があると去っていく使いを見送り]
[昔々、から始まる話だった。
それは、長い冬の間の暇つぶしで語られる話でもあり、教訓のようにももちいられる、昔話]
人狼、ねぇ……
[口の中で転がすように呟きながら、年老い筋ばった手で荷物をまとめる。
数日分の着替えと、煙草。
くたびれた皮の荷物袋に詰め込んで、戸締りをすます]
さぁ、て。
いきますか。
[ゆっくりと、村はずれの屋敷へと歩き出した**]
[村は、収穫祭に向けた準備でどこかざわめいている。
その華やぎと関係のないように、女は常の如く、
窓辺でこしらえものの布地を手にしていた。
窓辺の女は、窓の外とは無縁のようで…否。
女の手が縫っているのは、収穫祭で用いられる飾り布。
そう、混じれずとも女もまた、収穫祭を待っている。
混じれないのは、ひとえに不自由な足の所為。]
[かたん][ふぁさ り]
[不意に風が吹き抜けた。
村の向こうにある、海からの風であっただろうか。
女の髪に、一瞬潮の香を残して風は過ぎ去っていく。
秋も深まろうというこの時期の風は、ひやりと冷たい。
それでも女は出来るだけ窓を開いていた。
白いカーテンが、ふんわりと宙に踊る。
それを細い指で押さえつけ、窓を少し閉める。
……と、もうひとつの音が扉に鳴った]
[コン] [コン]
なに?
[問いかけてこしらえものをサイドテーブルに置き、
代わりに飴色の杖を手に取る。
ゆっくりと杖を鳴らしながら、片足を引いて歩いた。
随分昔に右の足に怪我を負ってから、女は杖なしでは歩けない]
長老さまの星詠みで。…そう。
来いと、いうのね。
[女は村に生まれて村に育った。
だから抗っても無駄だということを知っている。
静かに睫を伏せて、ほそい息を落とした]
[男の家に、使いがやってきた]
[ひとこと、ふたこと。
会話を交わし――否。
使いの言葉に耳を傾け、頷くばかりで、男から発せられる言葉は無かった]
[何故ならその男は、”声”を失っているのだから――]
分かったわ。少し待って。
[かたりと杖を鳴らし、迎えを待たせて部屋へと戻る。
出掛けるために衣服を少し整え、
大きな帽子を長い髪の上に被ってリボンを結ぶ。
開いていた窓をきちんと閉めて、飾り布に少し視線を落とした]
間に合わないわ…。
[随分出来ていたのが、少し悔しい。
形はもう整って、あとは刺繍を施すばかりというのに。
だからそれも畳んで、荷物の中に一緒に入れた。
ふと思いついて、鏡台の前に置いた小物も仕舞う。
荷物は、そこそこの大きさになった]
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