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[二重に見えていた世界は一つとなり、蔦から解放された兎や、片岡と我邑の姿も薄壁のない状態で男の目に映る。
想いの欠片を集めることは役立たなかったけれど、無事解決したことには安堵を覚えていた]
…やれ、やれ、だな。
[小さく息を吐くと、左の肩口に乗っていた柴ポメがとうとう男を踏み台にして地面へと飛び降りた。
足元に咲き誇る、色のついたトケイソウへと鼻先を突っ込んでいる]
ルウイ、齧るなよ。
[柴ポメの傍らへとしゃがみ込み、引き寄せようと手を伸ばす。
ふと、男の手がトケイソウの花を掠めた]
────………、
[くるり、とトケイソウの中心で針が逆回転する幻想。
脳裏に浮かぶのは、己の店で仔犬を購入した老夫婦の姿。
選んだのは、生まれて二か月ほどの小さなポメラニアンの仔だった]
…………
[まさか、と男は傍にいる柴ポメへと目を向ける]
……そうか。
お前、あの時の。
[そうだというならば、男には触れさせていたことも一応の納得がいく。
柴ポメは店にいた時のことを覚えていたのだ]
と言うことは……あのご夫婦、
[…亡くなられたのだな、とは心の裡だけで。
柴ポメが保護犬として男の前に現れたのがその理由だ。
男の様子に、柴ポメが男を見上げて「くぅん」とないた]
…なら、お前、本当の名前は ─────
[柴ポメを買いに来た時、老夫婦が言っていたのだ]
(名前はもう決まっているのです)
(この仔は私達にとって唯一の仔)
(だから、──────)
──── 唯、だな。
[これまで、ルウイと言う名を呼んでも全く反応しなかった柴ポメは、尻尾を大きく振って「わん!」と返事をする。
名が違うならば呼んでも反応しないはずだ、と男は分かり辛く苦笑した]
唯、……お前、あんなにあのご夫婦には懐いていたのに。
………いや、懐いていたからこそ、避けるのか?
人を。
[柴ポメを引き寄せようと述べた手を、柴ポメの横首の辺りへとスライドさせて撫でてやる。
撫でられた柴ポメは気持ちよさそうに目を細めた*]
[我邑も随原からも止める言葉は出てこなかったので、縛られた兎ににじり寄るその最中]
うぉっ、え?……え?
ゆーきお兄さん?
[突然目の前に――正確には‟こちら側”に現れた笹川>>1にびっくりして動きが止まった。
怒鳴る声が上がった後、そのまま兎と何やら話し始めたので、真白もその場で待機する形となり]
ん?よくわかんねーけど出しゃいいの?
……うぇっ!?ナニコレ光ってんじゃん!?
[疑問符だらけだったが、他の面々に倣って綿毛を2つ、右手に摘まんでひらひらさせる。
兎が何か唱えた>>3途端光り出したそれに一人騒がしくしている間に、綿毛はその手を離れて漂い――]
えぇっと……?
とりま、戻ったっつコト?
[キョロキョロと見渡して、辺りの風景が変わっているのを確認する。
銀水や随原の姿も見えて、こちらとあちらを隔てる何かが無くなっていることにも気づいた]
――あぁぁそうだウチの焼き芋は!?
[腕の中のこし餡を放り投げて、焼き芋袋の元へダッシュ。
空舞うこし餡はネギソードの一撃でぺしょりとしている時計兎>>#1の真上に落ち、とどめを刺したとか**]
[柴ポメと老夫婦がどのような終わりを迎えたのかは知らない。
ただ一つ、分かるのは]
……お前も思い出したんじゃないか?
[トケイソウに鼻を突っ込んでいた柴ポメのこと、男と同じように何かを思い出している可能性は大いにあった。
それが人を避ける柴ポメにいい影響を及ぼしてくれることを祈る]
あのご夫婦は、お前を本当に大切にしてくれたからな。
離れたくなかったんだろう。
…だが、あの人達なら。
お前の幸せを一番に考え、願ってくれていると思うぞ。
[柴ポメがどんな思いで人を避けていたのかも男には分からない。
願うのは、その思いを乗り越えて、再び人と触れ合うことに喜びを覚えてくれること]
[撫でていた手で柴ポメを拾い上げ、胸の辺りで抱える。
心なしか、柴ポメが大人しい気がした]
……少しずつでいい。
あの人達を忘れる必要もない。
また、この人なら、と思う人がいたら、一緒に過ごせばいい。
[抱えた柴ポメを撫でて、視線を他の者達へと転じた。
男が柴ポメを抱える間に兎へのネギアタックが決まり、ネギらを食べさせる方向に話が進みかけているよう。
兎のことだから余裕綽々で逃げそうだが、どうなったことやら*]
ほい、預かりもの。
向こう戻ったら、なんかお返しするわ。
和菓子なら、美味いとこの宛あるんでねー。
[軽い口調で言いながら。
にぱ、と笑って袋を差し出した。*]
おー、お見事。
[クリーンヒットした、こし餡と、女子大生の猛ダッシュに拍手ー(ぱちぱち)まあ、あれだけ見事に潰れたらネギ食わせるのは勘弁してやるかなあ。]
笹川くんもお疲れさま。
[なんやかや、一番ぐったりしてる気がしたので、ちょっと肩をぽむっておこう。]
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