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あん…
らって、禁酒令は…やぶるはめにはるの…よ
[ふらふらと揺れる三つ編みのまんなかを、ゲッカにぶたれて不服そうに振り返る。返して欲しいと、奪われた杯に伸ばす手もそのままに、がたんっ…と派手な音を立てて少女は膳につっぷした。すっかり空となった三合の徳利が、ころころと転がっている。]
飲まずにはやっていられませんわ…
だって、わたしくし…死にたくないんですもの…
でも、やるわ。
そう…バレないように…無理かも…しれないけれど……
[おでこに衝突した膳の痛みに、ぐぅと小さく、唸りながら。]
ない!
ていうかふつーに驚いた!
[マタギ、仕事中、酒のまない!
思わず片言になりつつ、薄く笑うゲッカに勢いよく頭を振る。
羊羹とお茶が出てくる頃には落ち着いて、未だ席にある人を見回すけれど]
あれ……そういえばアンは?
[上着から封書取り出すと中を確認する。
名簿の名前、一人足らない]
アンちゃん、そういえば遅いわね。
逃げてしまった……とか?
[扇ぐ手は止めずに、バクへ首を振って窓を見やる]
いずれにせよ、この天気では外歩きは危ないわ。
[大丈夫かしら、と小さく呟いた]
こんなことになるなら、句会に出ていればよかったわ。
[森の中で無残な遺体が発見された、あの前日は、村で月に一度の会合があった。
いつも顔を出すそれを欠席し、隣村へ行って帰ってきてからは容疑者の一人扱いである]
/*
添え膳!膳はぶっ壊れたけど膳は膳!
…このへたれ着物どもめ(くわっ
ということで誰かお姫様だっこでテントに送ってくれないかしらん
[ぎらん]
ででででてないし、よよよ洋装っ…
[追い打ちをかける少年の言葉にひっくり返りそうになりながら台所へ。
手際よく差し入れの羊羹を切り分ける姉の手を見、いづれはこの姉をも疑わなければならないのかと、辛く想う。]
お姉ちゃま、お湯はわたしが運ぶわ。
お湯――…っ
[先に食堂へ戻った姉の姿を見送り、逡巡。
再び食堂に戻った頃には頬の赤味も治まり。適度に温めた湯をゼンジへと差し出した。]
お兄ちゃまお湯をどうぞ。
[そして次々と不安に上がる名を案ずる。]
アンちゃんは*一体…*
ありがとう、ツキハナさん。
[ツキハナにお湯を貰い、ゆっくりとお茶を淹れる。ふわりと、お茶のいい匂いが立ち上った]
私は、お茶があればお酒なんかいりませんよ。
[そういって笑いながら、準備のできたお茶を配る]
確かにアンさんいませんね。何事もなければいいんですけど。
[バクが取り出した封書を見て、ここに集められた理由を思い出す。
先ほど聞いたユウキの話>>11に、バクの祖父の話>>12を思い出して眉を潜めた。本当に人外とすれば何故今になってこんなことになったのか。
外へ出て行ったンガムラとも、一度村を出て戻ってきたユウキとも違う。この村しか知らない人間は、無意識に外から来た人間の方に視線を向けていた**]
それならいい。
自警団の言うとおりに集まる必要もないもんな。
[自警団が何をするかわからない。その不安を振り払うよう、硬く、笑う。
羊羹が無くなれば、意を決してユウキに治療を頼む*]
あ、いや。そもそも私は不調法なもので……。
[ゲッカと呼ばれている宿の女将らしい女性からの酒のすすめに、頭を振る。]
え、誰かまだここに来ていない方が?
[「アン」という女性も本来呼ばれているらしいのだが。]
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