情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 エピローグ 終了
[1] [2] [3] [4] [5] 絞り込み / 発言欄へ
どうぞ村の皆さんに『よろしく伝えてください』
[ウェンディはまだ読んでいないかもしれない物語の、最後。魔法使いが言う言葉を借りて。
自分が握っていたペーパーナイフを、自らの胸に、突き立てる。
ラッセルに取りすがって泣いた彼女なら、そのナイフで『仇を討つ』ことも、ありえるのではないかと、そんなことを思いながら]
魔女狩りは おわり で
[シャーロットが言ったことは、真実だと思う。それを認めると、苦笑しか、漏れない。
膝をつき、そのまま前に、倒れ込む。
――『それじゃ、みんなによろしく』
魔法使いは言いました。
友達は、その後どうしたのか、魔法使いは知りません。ただずいぶんと少なくなってしまった友達を眺めて、少しだけ笑って、立ち去ったのでした』**]
─ニーナの手帳─
最後に着ていた衣服のポケットに、いつものようにそれは入っていた。
己の血か誰かの血か分からない、赤黒いものがところどころに滲んでいる。
表紙には幼い字で名前が書かれている。
手帳を開くと、ぱらぱらと乾いた血が落ちた。
「また終わらない
いま、ここにいない人は誰ですか?」
ページの最後に書かれたのは、いつものやわらかな文字。達筆ではなく少し子供めいている。
後ろから見ていくと、主に書かれているのは、定期的に通っていた町の看護学校で習っていることだということが分かる。包帯の巻き方や、薬の名前(まちがいがいくつかある)、下手な絵。書いたり消したりした跡が残っている。
─ニーナの手帳─
時折暗号めいた文字が記されている。日付と、人物名。そしてwの文字。
アーヴァインの死ぬ日付には「始まる」の硬い文字。
1ヶ月ほど前の日付に「wから連絡。意外な人物。話ができる? 不思議」走り書き。
3ヶ月ほど前の日付に「これでAに伝わる」→「様子が変わった」上に丸が付けられている。
3ヶ月前から時折「怖い」という乱れた字が顔を出す。学校の覚書や、買い物のメモ、ふと見た空の色などの日常の記録の端々にそれはあった。
2つの名前が書かれている、地名の上を強く否定するようにかき消す横棒。黒い渦。
「帰りたくない」「来ないで」「イヤ」否定的な単語が上に重ねられている。
それは、どちらも、10年以内に惨劇のあった場所の名前。
─ニーナの手帳─
手帳の1ページ目は幼い子供の日記だった。10年ほど前の日付だ。
表紙と同じ文字が、うきうきと跳ねている。
「きょうはパパが、お花をかってきてくれました。
わたしの髪と同じ、あかい花です。
とってもうれしかったです」
はらりと、折りたたまれた紙片が*落ちる*
―― ラッセルの自室 ――
[もう、帰る主など失った、誰も居ない家の一室で、
幽かな物音と共に、ひとの気配が俄かに立ち昇る。]
――…何とか…辛うじて生きていた、か。
あの"書生崩れ"も、酷い事をするね?
僕の体をこんなに傷物にするなんて。
[言葉少なげに自らの四肢を眺める男。
彼はかつて、この家の少年に"ハーヴェイ"と呼ばれていた。]
所で。彼らは無事、任務を遂行できたのかな?
ま、アーヴァインもシャーロットも。
捨石でしかなかったんだけどね?
しかし、此処まで殺伐とした空気が
村中に流れているという事は――…
彼らにしては上手く行った方だろう、ねぇ?
[部屋の一角から村の外を眺め、ひとり語散る。
傷だらけの体に、意地の悪い微笑みを貼り付けて、
「ハーヴェイ」と呼ばれた男は、自らの頭髪を引き摺り下ろした。]
結局、誰も"僕ら"が摩り替わった事に気付かなかったとは、ね?
――っくくっ…あははっ! 可笑しいの。
結局小さな村だろうが、
ある一点を突けば信頼なんてなし崩しになるんだよ。
[引き摺り下ろした茶色の贋髪の中から現われたのは。
一番初めに死したはずの赤い頭髪。
「ラッセル」と呼ばれた少年その者の容姿だった。]
さて、もうこんな村には用は無いし。
次の仕事に行こうかな?
[軽い口ぶりで「ラッセル」とよく似た容姿の男は、
小さな村を後にする。]
―― 数ヵ月後 とある小さな村 ――
ねぇ、フレディさん。知ってる?
数ヶ月前、此処から少し離れた小さな村でね、
"魔女狩り"が起こったんだって。
怖いよね、今のこのご時世に魔女狩りだなんて――…
絶対ありえないと、思うんだけどね?
[酒場のカウンター越し。
少年の好奇に満ちた眼差しは、
主人の幽かな動揺すら見逃さない。
無言の恐怖に脅え行く様を、裡でひっそりと味わいながら。
少年の顔をした悪魔は、再び村の悲劇の幕を*引き開ける*]
[>>52 >>53 目の前の光景をただ、黙って見ていた。]
……バカ……
[残された家族にどうやって伝えればいいというのか。
夫と娘を失ったジェーン
父と姉妹を失ったリック
この現実を…あの二人は…どう受け止めるのだろう]
だから…殺人から平和なんて生まれないのに…。
[溢れる涙をおさえることができず…その場に立ち尽くした**]
─?からの手紙─
白い紙のところどころに、黒い煤のようなものがついている。一部のインクがにじみ、紙がごわついている。
綺麗でも丁寧でもない、さっと書かれた文字たち。
「これをよむ あなたへ
あなたが、ビンセント先生ではなかったら、そしてもし村が平和だったら、全部燃やして、書かれていることは、すべて忘れてください。
もし、ビンセント先生だったら、あれが身の潔白の助けになればいいんですが……私は同居していたので、逆効果かもしれません」
医師の名前の綴りに、誤りがあった。
「遺すのがいいのかと、いまでも悩みます。燃やしてしまおうかと思いました。私■■■」
続く文字は、そこだけ丹念に、強い力で真っ黒に塗り潰される。
「のことは忘れてください」
そっけない言葉の後に続く文字はなく、手紙は終りを告げる。署名はなかった。
─回想─
「ヴィンセント」
「びんせんとせんせぇ」
まだ、医院に来て間もない頃。幾度目のやりとりか。
「すいません……はつおんが、むつかしいです」
ニーナがため息をついた。
しばら考え込んでいたが、急に笑顔になり、ヴィンセントを見上げた。
「せんせぇって呼んでもいいですか?」
それの呼びかけすら、発音が怪しい。けれど、そういうことになった**
―― 墓地 ――
忘れろと言うのなら、忘れる方法を教えていきなさい。
[薄青い花の咲いたルリマツリの枝を、墓石に置いた。
迷ったけれど、赤い花は置かない**]
暑いなぁ。
!?
[シャーロットがへの一撃は予測していた。
けれど、ヒューバートの最後の行動は、予想外で]
いけません! せんせぇ……!
[ウェンディが傍らに居たからなのか、彼自身に鋭い声を投げかけた後に、反射的に*医師の元へ*]
……。
[何かを意識した。
音、ぬくもり、そんなもの]
……『それじゃ、みんなによろしく』
[>>62最初に見えたのは、光のしずく。
立ちつくしたままの、ローズマリーの姿。
そっとのばした手で、彼女の肩を叩く。
触れることはできぬけれど、その、形を作った]
[医師の元に行きかけていた足を止め、振り返る。
>>69 ローズマリーの肩に触れる手。淡い影]
──…。
[親子が、互いに触れられるところにたどり着いたところを認識する。
ゆらりと頭を下げ、動きはじめる]
[1] [2] [3] [4] [5] 絞り込み / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 エピローグ 終了