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[今世で握りつぶされ、散る花弁を視界に収め。
何かの終わりを察する。
祭りは、無くならないだろう。
花盗人も、いなくならないだろう。
しかし、そこに力が宿らなければ――。]
解った。この花と引き換えに。
帰る道を教えてあげる。
[彼女の本音。
くつり――。
紅く引いた紅で笑む唇。
青い星砂はサラサラと散りばめられて。]
さぁ、お帰りなさい。
戻ることを願われているのだから。
[やがて一筋の道が出来たのなら。
今世へ帰る、道しるべとなろう。]
―― 回想 はざまで 再会を望む時 ――
[青い小さな花を携えた姿は、誰かの姿を待つ。
同じ遣いを受けた、その姿を。]
戻ることを望まれているのならまた、
帰る場所に待つものも居なければ…
寂しいものじゃないのかね?
[さて、記憶が薄れていた「コエ」の持ち主は。
此方へ戻ってくるのか、それとも――*]
―― 2014年 8月 1日 ――
ちょっと! 栂村! これお釣り多いって!
[手渡された五百円玉二枚を返そうと、追いかけるがなかなか捕まえられず。]
くっそー、どうすんのよ、この小銭。
[口惜しそうにビール酒まんじゅうに齧り付く。
メイクが崩れたらあいつに直してもらおう。
そんなことを考えつつ――]
あ、綺麗なミュールね。
あなたにお似合いだわ。
[靴擦れを起こして休む姿を見かけ。
その足許に置いてある青いミュールに目を留める。
どこか懐かしい色。
目を細めて――]
─ 2014年 夏祭り ─
ああ、そういやあいつ、携帯持ってないんだっけ。
[おかげで連絡網とか面倒なんだよなあ、なんてちょっとだけ思いつつ]
ん、どうせぶらっと見て回る心算だったし、手伝うのは構わんぜー。
……両手に花は、ともかくとして。
[組み合わせ的にちょっとどうよ、なんて思ったのは口には出さず。
いいの、と聞かれると、ああ、と頷いた]
ブルーハワイも悪くないんだけど、あの色がなー。
ガキの頃は面白がってたけど。
[なんて軽く返しつつ、レモンをしゃくしゃく。
ひやり、冷たさが喉を落ちて行く感触が心地いい]
イチゴのシロップが化粧っぽい、って発想はなかったなあ……。
普段、そーういうのと縁遠そうだけど、自然に出てくる辺りはお前も女子なんだなあ。
[その冷たさを楽しみつつ、素で言った言葉が。
かなり酷い物言いなのには気づいていない、鈍感がひとり。*]
[カメラを提げた青年は、ぱたり、ぱたり、気怠げな歩みで熱気の中を進み、かき氷屋まで進んで]
……お?
[ふと見えた二つの人影、
ケンとマシロのそれに、立ち止まった。ややあってからにっと笑い、カメラを構えてファウンダーを覗き込んだ。 かしゃり。
ちょっとした隠し撮りに、気付かれたなら]
んー? やー、夏の熱愛発覚かと思ってんよ。
そんなんとは違ったけ?
なーん、いい記念になるやろいね。
[などと、軽口を叩いて笑っただろう]
― むかし ―
(ああそうか)
[ぷつり、と。
茎の折れる手応えを感じたのが、この世での最後の記憶。
なにかを悟る、とか、感慨にふけるとか]
(そう、走馬燈だ)
[何かを思い出す、なんてこともなく。
少しだけ気になると言った村の行く末どころか、ヤンキー座りするンガムラの姿さえ、見えず]
(これにて、おしまい――)
[物思う自我も、かき消えた*]
― あのよ ―
[ひら、]
[青い花びらが一枚。
下方へ落ちて、波紋を散らす]
[ぴちょん、]
[水滴が落ちるでもないのに、
いくらか先に、広がる波紋]
[ひとつ、もうひとつ]
赤ワインはインパクトが弱かったかな。
あーん。
美味しいんだけどなぁ。
星の砂さま、星の砂さま、どうか赤ワインの売り上げがぐぐっと伸びますように!!
あ、いらっしゃいませ。
[花が摘んだ人間の願いを叶えるならば、代価(花)もそれと同じだけの力がある……と願ってもそうははいかなかったことも、それが、自分自身の記憶を削るものであることも、それ故に、忘れてしまった。
ただ、送ることだけ、贈ることだけ、憶えている]
……。
[足音は、ないまま]
あ。
[さまよい歩いた足は、漸く止まる]
[道の上に立ち、参り道を逆に辿る]
…………
[一度歌姫を振り返った後、胸に青い花を抱いたままゆっくりと歩を進めた。
歩むにつれて近付くひかり。
胸に抱いた青い花は解けて、靄となり宙へと解け行く。
異質な場所にありながら消えることのなかった記憶。
ここまで来れば守るものが無くとも忘れはしない]
[先に戻ったケンに遅れて、モミジもまた時の進んだ世界へと舞い戻った*]
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