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入試の見回りならともかく、学園祭だからなぁ……。
[キクコの漏らした不満にはそう答えて、手元を覗き込まれても動じることなく画面をスクロールしている]
何って、仕事。
[共同執筆者のしたためた論文を読み終えると、ファイルを閉じた]
[クルミは特選和菓子セットの入った箱を手に廊下を歩いていた。]
最初から用意していたなら、きちんと部屋においておくべきだわ。事務局だからって仕事さぼり過ぎ。
[箱の上には名簿が載っている。]
そういえば。あの変な放送ってここの通信室から流れていたのかしら?
[丁度目の前を通りかかったのを理由に、部屋のドアをそっと開けた。]
………なに? これ…。血?
[部屋中を染めている赤いものに、クルミは眉を顰めた。]
赤いということは…金星人じゃ無いのね。じゃぁこれは一体誰…?
[言いかけて思い当たる人物が浮かぶ。壊れた通信機も目に入り、只ならぬ雰囲気にクルミは息を呑む。]
えーと…。見なかったことに…しましょう。うん、それが良いわ。
[結論付けると、素早く回れ右をして部屋を出た。その反動で箱の上に載せていた名簿が部屋の中に落ちたが、彼女は気付かず委員会室へと戻った。]
えーと? なにかしら? この紙。アンケート?
[箱のそばに置いてあった用紙を取り目を通す。]
□おまかせするわ。もし都合が悪くなった際には抜けますので。
[一読して再び元の位置におき、箱の中から柚子衣を一つ取り席に戻る。その際新しく来た人に気付き]
あなたもパンパカ係に選ばれたのね。よろしくね、えーと…畑くん。
[無くしてしまった名簿を思い浮かべながらモニタを見、会釈をした。]
いいえ? 事務局に直談判した結果です。山吹色の饅頭はさすがに用意していなかったようです。残念です。
[手にしていた釘バットの行方は知れず、何事も無かったかのように呟き、柚衣を頬張る。そして緑茶を啜り]
パンパカ係の名簿も頂いて来たんですけどもね。途中で無くしてしまいました。
[残念です。
そう言って向けた視線の先は、何処か遠くを眺めていた。]
どこ見てんだ森の下?
[相変わらず名前が覚えられないまま、クルミの視線を追う。が、何もない]
思春期の少年少女はわかんねぇ。
[ずず、と茶を啜る]
牧野下です。
[結城の間違いを指摘し、視線をゆっくりと彼へと向ける。]
思春期の少年少女より、わたしは金星人の事がよく解りません。
[はぁ、と溜息を吐き頭を横に振って]
えぇ、事務局から名簿を強奪…いえ、快く譲り受けたんですけどもね。ここにくる途中に落としちゃって。かたじけない。
そうか牧野下。謝る必要はない。
名簿などなくとも、全員出席していましたと伝えるつもりだ。
[『腋の下』と書かれた電光掲示板をそれとなく確認してから、視線をクルミへ戻した]
……き、金星人って本当にいるのか?
へ? 名簿無くても大丈夫ですか?
[少し間抜けな声を出して顔を上げる。今程目の前にいる研修医…いや、土星人が頼もしく思えたことは無い。]
結城センセーっていい人ですね。それだとすっぽかした人も報われます。
[うっすら涙ぐむ目許にハンカチを当てた。]
金星人はいるんです。ほら、この資料によると四足歩行で歩くって書かれていますから。
[近くに置いてあったファイルを再び引っ張り出し高く掲げ力説した。無表情のまま。]
時給数百円の研修医がタダ働きに来てんのに、すっぽかすやつがいるのか。ここはそんな教育をしているのか。
日本ダメだろそんなんじゃ!!
[同じ様に涙目になったが、我に返って落ち着きを取り戻した]
そうか金星人は四足。覚えた。
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