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[拗ねないというプレーチェには、いい子だ、と]
気にかかる。そうだな、気にかかる……
いや。大した事でもない。
[レンの問いには肯定しかけて否定する。相手とプレーチェの様子を考えてだったか]
――、ルリ。
[突然後ろから聞こえた声に、振り向いて]
声が聞こえた、とは……
どういう事だね。
[問いかける。少女の奇妙な雰囲気に、少々戸惑った気配を見せながらも]
>>120
救い……?
[現れたルリに振り向いて、少女の表情を見据える]
あったかい。
[ルリの言葉をそのまま真似て、上着のゴージライン辺りをぎゅっとつまんだ]
…心はただ、あの空の上に。
[ひとつの質素な墓碑に刻まれた言葉。
それをかみ締めるように読み上げると、空を見上げる。]
流れ着く、居場所なのかな?
[空はただ広いだけ。
サンダルを履いた足は、自然と話し声のするほうへ。]
[食事を終えて、用の済んだキッチンを後にする。
足が向いた先には、扉がポストのように並んだ独特の空間]
――あれ?
みんな……ここで何してるの?
[その場にいた者たちに声をかけた]
[突然の後方からの声に振り返る。]
ルリ…?
テンマの声が聞こえた?
俺には聞こえない。…カナメのように響く声、か?
……繋がりのある、眠り?
人と人?ルリと、テンマ?
それじゃ、ないんだ…。
これも、違う眠りなのか…世界とは、繋がらない……世界に還らない。結びつかないのか……。
どうすれば、還る……?
[墓碑を見つめて呟く。
探し物を見失なったような表情で。視線を落とした。]
ミナツ。
[大きい上着を羽織ったまま、ミナツの元へ駆け寄る。
腕を引っ張り、墓碑まで歩かせた]
青い花。
[テンマの名がある墓を示した]
[ルリには一たび緩慢に首を振り]
いや、私は……聞かなかった。
昨日一度会って、それからは会っていない。
ルリは声を聞いたのかね?
[ルリの近付いた扉を見やる。プレートにテンマの名が刻まれていた扉。ミナツの声には一度其方を向いて]
何、少し話をしていたのだよ。
……君は今日、テンマさんの姿を見たかね?
[呟くように尋ね]
[プレーチェに促されて、墓の前へと進む。
そこには、言われたとおりに青い花が]
綺麗だね。なんでここにあるんだろ。
生えてた……わけでもないし、置かれてた……?
テンマ、さん……誰?それ。
[ライデンの問いには戸惑い。
ミナツはテンマのことを知らない。何せ会ってすらいないのだ]
黒いスーツを着た、三十代くらいの……
……そうかね。会っていないのだね。
[ミナツに短く説明してから、思い至ったよう、頷いて。口元に手をあて、俯きがちに、思案げに]
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