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[キャンプテントにクルミを誘うのは、実のところ、かなり緊張した。
鬼役と告白したよりも緊張をしたかも知れない。
テントならば入り口を閉めてしまえば、見つかりにくい。
元々が寝場所だから、そこらの売り場から物を失敬すれば、
寝心地も床や椅子よりは悪くないのだ、が。]
…、ここでもいいかな。
[彼女を中に誘う表情は、10thにでも見られれば笑われたか。
それほどに、ぎこちないものになっていた。]
ああ、そっか……それならしかたないのかな。
[6thの話にはゆるりと首をかしげ。
世界についての話には小さく頷いた]
私の世界だっていいところばかりじゃないけど。
すくなくとも周囲にいる人たちが私のせいで消えるとか冗談じゃないし。
帰りたいしね。
[小さく吐息を零した]
鬼じゃないって示すだけだし。
身を守る盾にはならないから、あんまり意味はないと思うな。
[鬼じゃないと分かったところで見逃してもらえるとはわからない。
現に今、そんな状況なわけだし]
[好奇心に満ちた眼差しにはどんよりとした目線と沈黙で答えていたが、きらきらが一気に奈落に落ちた変化には、ぷっと吹き出す口元を手で隠しそうとして袖ゆすられて、失敗したりもした]
……会って無いのか、そうか。
[ぺい、っと袖から手を払いながら、渋面見やって]
いや、僕への頼みごとは9thの場所教えろってことだったんだけど……。なんで、って聞いたら、なんか「なんとかも生えてないクソガキ」に言いたいことがあるって……。
[そのまま再現するのは憚られたので、ちょっと濁した]
お前になんか伝えたりしたかったのか、って……。
…あんだけ苦しい思いが 夢でした
で、済まない事くらい解ってる。
[ただ、思い出したように痕はないのに
首元に手を添えて、一度なぞる。
表情は、感情が入り交じり複雑なもの。]
―――
[死んだ、と告げられる言葉。
短く瞼を落とし、口を横に引き結んだ。]
[すぐに目を開くと、ナオが上を指差していて
天井を見上げるがそこには何もない。
「神の座」と聞けば、最初のあの場所かと思い至る。]
…見守る権利は、まだ、あるって事か。
[口髭を揺らし、口元を緩める。]
そう、だったんだ。
娘さんのために手を汚すって……
決めてたのかな。
[ぼそり、独り言のように言って]
いてくれるだけでいい、って言うなら。
私はまだ、考えて、悩んで……
それぐらいしかできてないから。
[だけど、隠しごとをしたりだの
どこか後ろ暗いことをしているとは言えなかった。
そのうちにエスカレーターが
4階に着いたことを知らせる]
まさに、11th,1st, 3rdが、鬼とか、鬼じゃないとかそういうのをおいといて結託しているもんな。
[そう相槌を打ち]
さて、ぼちぼち1st が起きたみたいだ。長話していると何の情報が取られるかわからねーなぁ。
おいらは武器になるもん、何か探してくるよ。マシロはどうする?
どうやら、グリタさんは、自身の世界よりも、
大切な何かができたようです。
そうなれば、私がグリタさんを加勢する意味はありません。
そして……。
あの、屋上での乱闘。
私はグリタさんとソラさん、両方の生存はない、と判断しました。
[そこでクルミの顔を見て]
なので、ソラさんとグリタさん、いずれかをと思えば、
グリタさんを消す。そういう判断になったのです。
おや。
[自分の日記に更新があった。
誰かが日記の内容を見た上で行動を決定し、その上で日記の内容が書き換わる]
――と、どうもお客さんが来たみたいなんだな。
[視線はエスカレーターへと向き、床においていた杖を手にとった]
……そっか。
[カノウくんの言っていた、すれ違いの意味に、小さく声を漏らす。
ソラさんについては、私は口を開かない。]
ゼンジさんにとっての判断基準は、誰を生かすか、じゃなくて……どの世界を残すか、なの?
[それが正しいのかどうかは、分からない。
ただ、私は少し、首を捻る。]
だよねえ……
鬼だと分かって掌返すような性格だったらここまで窮地にならなかったかなあ。
[そんなありもしないことを呟き。
1stがおきたことを知って手帳を取り出す]
3rdは4thと会話中みたい。
……どれだけ鬼に近づいてるんだか。
[ぱたりと手帳を閉じてまた胸あてとの隙間に挟み込む]
んー、5thを探しにいってくる。
協力関係、一応結んでるし。
こっちの手助けしてくれるか聞いてみようかな、と。
[ベンチから立ち上がりながら応えた]
ちなみに、
私は、グリタさんを殺すこと、
事前に、ヨシアキさんに告げました。
彼は、止めなかった。
そういうことです。
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