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[宝物庫の傍まで来て、気配を感じて足を止める]
……猫さん?
[じっと気配を窺い]
誰かいるの?
[声を張って呼びかけた]
―祭り前日・ネギヤ邸―
[ショッピングバッグから鉢巻の束を取り出した後]
ネギヤさん、お客様のお相手を?
では御挨拶は遠慮しておきますねえ。
[来客の件を家人に聞いてそう言った時、向こうの襖が開いて、プレーチェが出ていくのがみえた。]
あら、あの子、さっきの……?
[プレーチェの素性を教えてもらい、]
まあっ、ネギヤさんの姪っこさんなんですかあ。
[似ていないわ、との感想は胸の内に留めた。]
―祭り当日―
おつかれさまですー。
はい、ええと、ネギヤさんはコーヒー牛乳、萩原の奥さんは烏龍茶でと…
[汗だくになりながら、
神社の本部テントに飲み物を運んだり*]
猫さん、おいで。
宝物庫でおいたすると、かみかくしにあうんだよ。
[ドンドンと祭囃子。
ジリ、と一歩、中へと近寄る]
神隠しは怖い。
[プレーチェに静かな声が届く]
こんばんは。
[ふいに現れた。
とともに漂うザクロの香り。
猫の鋭い鳴き声がした]
[ざわめきと祭囃子の音が神社を賑わす。
普段は我が物顔をしている鳥も今日は木の上にでも避難しているのだろう。
浴衣を着たりハッピを羽織ったりする人々の多い中、今日も変わらず、バクは厚手のパーカーを身に纏っていた。
まだ太陽が活動中の今は、準備中の札が多い。
人ごみからは離れた木陰で、行き交う人々を眺める]
―祭り前日・ネギヤ邸 客間―
ほうほう。なるほど。昔は、欠夜来と書いたんですか。へぇー。
で、その、お祭りの謂れとかは……。
[話を聞きながらペンを走らせていると、カラリと襖が開く。そこには、可愛い給仕の姿が]
あ、どうも。こんにちは。お茶菓子ですか?ありがとう。
[ペコリとお辞儀をして出て行くプレーチェの姿に]
可愛らしい子ですねぇ。
……えぇえ!?姪御さん!?に、似てない!
あ、いや、その。ふがふが。
[慌てて口を塞いだが、遅かったようで。人の良さそうな主の笑顔が、少しだけ引きつった]
えぇーっと。
お話を続けさせてもらいますね……。
[パクリと茶菓子を頬張ると、取材を続行した]
[ふいに現れた人影に、ぽかんと口を開けて思考停止]
……こ、こんにちは。
[相手が一度見た顔であったことからやや警戒を緩めるも]
なにしてたの?
[こてりと首を傾げる。素朴な、疑問]
−祭り当日・神社の本部テント近く−
っつたく。結局何もつかめなかったまま当日か。
[だんだんと人が集まり、にぎやかになっていく神社を眺めながら、一人呟いている]
ま、無事に祭りができそうで何よりだ。
[テントで働いているエビコに会えば、先日はどうも、と挨拶をしただろうか。
そのまま、神社を散策して回っていると、宝物庫の方から声が聞こえてくる。
そっと近づいて、様子を伺うことにした]
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