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[少女を招く聲は、人のものにあらず。]
[おいで、おいで―――死の淵へと。]
[おいで、おいで、おいで―――お嬢さん。]
[湖へと招く歌を奏でるオクタヴィストの聲は、
イルマの脳へと、響き渡り―――*]
あら。
それなら私が添い寝しようかしら。
[無論冗談だ。
そしてミハイルにしろ、…にしろ朝起きてまず最初に
黒い靄を見る事になるクレストの心中を今は察することが出来ない。
…はしばらく沈黙してから]
………見てたわ。
[実際はそういう意味で言ったわけではなかったけども。
窓辺に立つ…の姿はそちらから見えただろうか。]
彼も、幸せになれるかしら。
[引き込むことと、殺すことは違う。
ナッキとして殺される事になった彼に、
ほんの少しの同情と罪悪感で胸が痛んだ。]
>>264
「ニェーボへ行けますように。」
[それが、彼がまともに聞いた最後の言葉だった。
ニェーボとは、何なのだろう。
理解する間もなく、元軍人だというミハイルは、宣言通りまっすぐに自分の心臓をめがけてサーベルをつき刺す。
そして耳元で何かをささやき、刃を引き抜くとトゥーリッキはそのまま、倒れ込んだ。
白い雪原が赤く染まって行く。
きちんと急所を狙ってくれたのだろう。
そのままたいして苦しむこともなく、永遠の眠りに就いた。]
[そうしてミハイルは無言でその場を辞す。
湯浴みを済ませ、クレストの部屋へと向かう。
背中を押された上での、選択**]
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