[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13] [14] [15] [16] [17] [18] [19] [20] [メモ/メモ履歴] / 絞り込み / 発言欄へ
[扉を開いた向こうに広がる景色は今まで通ってきた道とはあまりにも違いすぎて、ほんの一瞬目をぱちくりとさせる。]
……なんだ、これは。
ビオトープと言うのか……意味の説明はいらない、自分で感じる。
綺麗だって?ぱっと目に映る感じでは確かにそうだな……でも、俺はなんか嫌だよ。上手く言えない。押し込められたような変な感じだ。この感覚はなんと言うんだ――『窮屈』、とでも言うのか……?
[ふと地面を見る。幾つかのあまり古くない足跡達。
足跡の進む方向を見やり、壁がないことを確認してため息を漏らし。]
ふぅん。あっちの方向、か……。
[壁から手を離し。よろよろと歩みを進めて行く。
人の手の加えられていないように『見える』地面を、足跡だけを頼りに進む]
[しばらく歩くと視界が開けた先に大きな――白い壁。]
……ぼ、ひ……?
此処はそういう名前なのか。
人間の眠る場所?ここでも眠っているのか。
さっきの部屋といい、此処といい、誰もが眠っているのに、俺は眠ろうとすると怒鳴られるとはね……。
ええ、送る事ができれば送りましょう。
また会う時を、……カナメに?
[最後の言葉に向けた疑問符は、
相手には恐らく、届かずに]
君、彼と知り合いなのかね?
[テンマが去ってから、「声」に問いかける。
「そうともいえるし、そうでないともいえますね」
抽象的な返事に、むうと眉を寄せ]
自分も私が俳優のようだと思う?
それは……何、三枚目なら似合う?
――全く、手厳しいね。
[誤魔化すような冗談には、やれやれと]
― 回想終了 ―
[返される挨拶と礼に、人差し指を立てて何度か横に振り、ふ、と笑って]
そういう時は「また会ったね」と言うのだよ。
やあ、また会ったね、プレーチェ。
[相手の名前とおぼしきものを*口にし*]
『どうやらここには彼以外の人影は見当たらないようだね。他の起きている人間達はここにはいないのだろう。
……だが、この場所を見ておくのは悪くはないね。君はこの場所をしっかりと目に焼き付けておくといい。』
(……ごちゃごちゃうるさい奴だな。)
『それは失敬。君は聞きたいこと以外には聞く耳を持たないのだね……名前を教える事に対しては素直に聞き入れるのに、説明をしようとしたら止められるときたものだ。』
(意味は、自分で感じたい……それだけだ。
…………………?
今、喋らなくても、通じた……?
まさかな。
きっと考えていることが顔にでも出てしまっていたんだろう。)
…ん?
[手足はまだ冷たく、感覚は未だ重い。]
いいにおい…。
[何処からともなく漂うスパイシーな香りに、消化器官が先に反応したらしい。
…きゅうと小さく腹の虫。]
おなかすいた。
[まだ半分夢の中に居るかのようなおぼつかない足取りで、香りの源泉を探しにふらり。]
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13] [14] [15] [16] [17] [18] [19] [20] [メモ/メモ履歴] / 絞り込み / 発言欄へ