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[鼻先を突っ込むようにして、肝を齧る。両手で、腸を掻き出し、まだ暖かさの残る血を啜り舐め、肉を引き千切るようにして齧る。膨らみ始めた薄い乳房を噛み千切る。]
[くちゃりくちゃり]
[咀嚼し、喰べる。ベルンハードのように、続けて喰い続ける事は出来ない。それでも、傍目にはガツガツと食べているように見えたかもしれない。]
はぁはぁ…。
[怒りと生命の危機に急かされた捕食は、心が満たされない。荒げた息を整えながら呟く。
マティアス…、これからどうする?
お腹はいっぱいになったよ。
僕…、1、2…、いっぱい食べた。
[ぼーっと上を見上げながら、呟いた。]
― ビル街・屋上庭園 ―
[高層ビル街の一角に、上層階のみが
クラシックなレンガ造りの建物がある。
屋上には今も庭園が残るが、
年月に風化した煉瓦は脆く崩れやすく、
この場所へ至れる者は限られていた。]
…ッ ぎ、
[奇形化して歪な花を咲かせる木陰から、
今は押し殺す態の苦鳴が漏れ聞こえる。]
[ガリ、と馬銜噛む音は常より高い。]
く、ア…
[煤の混じったクレオソートの香りを
娼婦の部屋へ残してきた軽業師の身は、
胸板から脇腹まで衣服ごと爛れていた。]
…は っ…
[口元から滴る血だけを拭い、振り返る。
人差し指がピンと伸ばされる。]
俺は、一人。
[ベルンハードに、そっと告げる。]
[尨毛の木に凭れる軽業師は
砕けた煉瓦の粉を直接創部へ擦りつけ
至極大雑把にも――焼け爛れた組織ごと
「毒」をその身から削り落とした。]
熱さに鈍いのも、考えもの…
っ痛…
[布も巻きつけず疵は剥き出しのまま、
仰向いて額へ片手を乗せ息を整える。]
よオ、ネーさん。
散歩ノようなモンダ。
……仕事ハ上手くいったみたいダナ?
[待ちぼうけているらしい賞金稼ぎを見つけるのは、多少の時間を有した。
とはいっても、夜を纏う広い街の中、これだけの時間で見つけられたのは、何の『情報』も無ければ奇跡としか言いようがないのだが。
持ち運んでいる漂う死臭も辺りに漂うだろうか。
彼女に向けて、手にする数枚の紙をガサガサと振って見せる。]
ほレ。もう必要でもないカ?
あの宗教団体の情報ダガ。
一人しか食べてない?すぐにお腹が空くよ。
[お腹はいっぱい、でも機嫌は悪い。
でもそもういどうでも良くなり、周りが見えなくなる。]
そうだ、お家に帰らないと…、お家。
[マティアスの事を忘れたかのように、外套を引きずって、ゆっくり歩き出す。マティアスがついてくるか、否か、それは感知せず、だらだら歩く。]
[大量の消化を基本とした人体構造はしていなかった。]
これ、から……。
[軽業師レーメフトとの接触で活性化された意識は既に曖昧となり、楽園を探す、といった事が薄っすらと意識の表層に浮かび上がってくる。「喰べる」と「狩る」「両方」という音も浮かび上がるが、]
待って。
[移動の音が聞こえて、声をかけた。]
楽園にかえる?
[既に歩き出したベルンハードは止まらないだろう。]
ん、案外大したことなかたヨ。
報酬出たら一杯くらい奢ってやるデス。
[血に塗れた布袋を持ち上げてニヤリ。
彼から渡された紙に目を通すが、さして
興味はないといった様子で]
仕事終わたシ、もう興味ないネ。
誰かが賞金かけてくれたら別だけド。
……あ、コイツとは逢たヨ。
色々がなて煩かたから、目玉割てやたネ。
[一枚の紙を取り出し、開祖と思しき男が
載った写真をヒラヒラさせてそう告げた]
[にやりとした笑みには同じような笑みを返す。
ピュウ、と小さく口笛を鳴らし]
流石ネーさん。有り難く奢っテ貰うカナ。
[渡した数枚の紙切れ、彼女がどう活用するかは彼女次第。
燃やされようが捨てられようが、あの宗教団体にもう価値はないのだから。
ひらり、見せられる一枚に、へえ、と一つ相槌を返し]
しっかし、俺モ遠巻きニは見ていたガ。
すごい人が集まってイタな?
それに……変ナのも居たようダ。
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