[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [メモ/メモ履歴] / 絞り込み / 発言欄へ
お、おう!
いただきまーーーすっ!
[ミナツに食べていいよと言われたので
お預けは解除。一度手を合わせてから、
皿のロールキャベツにかぶりついた]
あちっ、ほっ、ほっ
んめ。んめー。
[はふはふとロールキャベツを頬張って
満面の笑み]
[ジュンタが無理に笑っているのがわかって胸が痛む。]
家族みたい?
あー。そう見えるかもね?
[くすくすと笑う。]
あはは。デンゴ君おいしい?
[少年の笑顔を見てほっとした顔をする。
それでもやはり気になるのかちらりと壁にかけられている時計へと視線を送る。
天へと戻る雪がまた天から降る時刻が刻々と近づいていた。]
[いつだかの夜中。
この世界に来てしまってからの、夜中。
ジュンタとの会話で随分と恐怖が和らいだ。
その時の彼の言葉を一つ、一つ。
ゆっくりと、思い出す。]
アンちゃん、か…
[彼女は何故この世界に居て、私達の前に現れ、
あんな事を言ったんだろう。
そして、何故"還す"事を望むのだろう。
…この世界は彼女にとっての理想郷、
では無いのだろうか。]
[彼女は確かに、"死者"だったのだ。
其れが、"死者"を還す事を望んでいた。
彼女もまた、彼女達の世界から消えた"死者"を。
私達が、元の世界を望むのと同じ様に…。
"還して"欲しい、と望んだのだろうか。]
――。
[全てはただの妄想で。
世界に理由や意味など無いのかもしれない。
人が生まれ、生き、やがて消える流れに、
意味などなにもわからない様に。
…いくら考えても、
其処には何も無い、かもしれない。]
[だけれど。其処に意味を。
気持ちを、探し、求めるのなら。]
――、
[件名に書く名は、一つしか浮かばない。]
――、っ、
[ゆっくりと、3のボタンを2回押し、]
……っ
[ぼやける視界の中、名を紡いで行く。
其の顔は、何処か苦痛めいた其れにも見えるか。]
うん、うめーっ!
[ミナツへそう返して、ジュンタの顔を見る]
家族?
[…とーちゃんがいたら、こんな感じなのかもな。
そう思ったが口にはせずに]
すっげわけーとーちゃんとかーちゃんだなぁ!
[あははははと笑う。
ミナツの視線を追って時計に目をやって
それからズボンのポケットに入れたままの携帯を
取り出した]
…終わらなきゃ、いい。
[自分をつなぎ止めている、この思いはなんだろう?
理不尽に、認識出来ぬまま奪われた事への口惜しさだけ?]
いや…居れたらいいんだ。
[長くは居られない事も、約束を果たせない事も、どこかで分かって居るはずなのに。]
…せめて今は…傍に。
[それは、わがままだけど。
帰りたい彼女を縛り付けるわがままだけど。]
[食事が済めば空になった食器を持って台所へと。
かちゃかちゃと食器を洗っていればやはり時間が気になり、携帯を取り出す。]
…………。
[内容には「雪に願いを」]
件名…。
[先程、デンゴに見せられた名簿を思い出す。
何かを決めたように件名へと名前を綴る。
画面をじっと見つめ、送信ボタンに手をかける。]
ごめんなさい…。
[そう呟いてぎゅっと目をつむり送信ボタンを押した。]
家族にみえないかな?見えてたらいいのにー。
[明るく振る舞うのは大変だ。それでも、なんとか頑張って。誰を………という言葉しか、頭に浮かばなくて。この嫌な気持ちはなんなんだろう。美夏以外なら誰でも……と思えたならどれだけ楽なんだろう。なんで、そう思えないんだろう。]
イマリとズイハラさん………無事かな………
[ズイハラの声が聞こえ、追う様に外を見る。
雪は静かに、天へと還って行く。
もしも意味が、あるのなら。
もしも願いが、あるのなら。]
――。
[雪に良く似た、脆くて儚くて、大切な其れは。
誰かの心に綺麗に積もってくれるだろうか。]
……。
[そっと、目を閉じた。]
[かちり携帯を取り出せば、無機質な画面がやけに後ろめたく。誰の名もかけぬまま、雪に願いをとだけ打ち込み。]
………終わらなければ……いい………
[そう小さく呟いて、入れた名は誰の名か]
ごちそうさま。
[食器を下げるミナツに言って
手元は慣れない携帯を操作する]
…ゆきに、願いを。
[ようやく覚えた漢字に変換して、
送信ボタンを押した]
――。
[かーちゃん…]
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [メモ/メモ履歴] / 絞り込み / 発言欄へ