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何が見えたか?
[改めて訊かれると、すぐには答えることが出来ずに、言葉を選んで言う]
恐らくは、死者。
[俯き加減に立ち上がり、食器を流しに運ぶ。
残っていた林檎飴を見つけると、手に取ってくるりと回した]
甘いのは苦手だ。
[苦笑し、皿に戻した]
[エビコがやわらかく笑って指差す方を見る。炊事場からは温かくて良い匂いがしていた。席を立つエビコをぼんやり見送りながら、彼女が触れてくれていた手首を撫でる]
どくどく、いってる。
[しばらくそうやっていたけれど、やがて長く息をついて。ゆっくりと立ち上がり、炊事場へと足を向けた]
[まじまじとこちらを見るエビコには]
うん。
確か、あたしゃあエビコさんには
前にも2回くらいいった気がする。
"くらいどうぞう"じゃなくて、"くらいでんぞう"だから。
暗い銅像とかね。学校の怪談かと。
次間違えたら直さないからね。
ライデンの名前も3度まで。
[意味のわからないことを言った]
おじいちゃん? おじい…
[言ってはっと息を呑んだ]
ウミ、じいちゃん…
[ぽそり、呟いた。
結局祭りの前から一度も姿を見せなかったあの老人は
どうしたのだろうかと考えていたその耳に聞こえたのは
グンジの言葉]
死者…それって。
[ネギヤが消えてからばたばたと消えていった
みんなのことか?と目は語る]
あらあ……すいません。
暗い銅像のほうが覚えやすくて。
[失礼なことをさらりと言って、それでも悪いと思っているのか身を小さくした。]
死者……。
[帆澄と同じ言葉を繰り返す。]
私たちが、今、セイジ君たちの姿が見えないのと、先生が今も見えることに意味はあるんでしょうか……?
オブラートはもっと持ってきてねえしよ。
パンが無ければ菓子かと。
[少年の問いには]
ふじみ?不死身?んなわけねえだろ。
死にかけて生きて戻ったこたああるがな。
らーいっておま。
……おい?
それならば何故君は――。
[炊事場の小さな窓の向こう、雲が増えてきた空を見上げた。
コップをいくつかとお茶の入ったヤカンを手に席に戻り、適当に注ぐ]
ホズミ君は見ていなかったのか?
[広報誌のお悔やみ欄と、数枚の死亡届や診断書を指差した]
単なる嫌な悪戯かもしれないがね。
どっちも…くらぞぅ…で、いぃ…?
[おい、と呼ばれながらも、目をぱちくり]
し…しゃ
[大きく目を見開いたまま、入ってきたプレーチェの姿を見ると、視線が固まった。]
おは、よう?
意味などあるなら教えて貰いたいもんです。
ご先祖様の霊が宿る壷ですとでも言う商売でも始めるかな。
[無意識に胸ポケットを探っている手に気付いた。
もうそこは空っぽだ]
天罰かもしれないな。
[エビコに挨拶を返されて振り向く。彼女の笑顔だけはいつもと変わらない。何となくつられて微笑んで、こくんと頷いた]
ありがとう。
[口をついて出たのは、何故かそんな言葉]
[グンジの指差すものを一瞥して]
見た、よ…。
…広報誌の日付は、半年くらい前だったっけか
それで?それが?
[次第に口調がきつくなる]
それが…なんだってのさ…だってみんな「いた」じゃない。
ふっ、といなくなっちゃったからって死者だったなんて…
そんなの…
[そんなの、考えたくもない。
握り締めた手は震えていた]
壷屋さんですか……?
先生が持って歩くにはちょっと重そうですよ。
[冗談を真顔で受け止めて、首を傾げた。]
私は先生が死者を見ることが出来るのは、皆を導く為なのかなと思ってました。
私達みんな死んでいて、先生だけが私達が見えるんじゃないかって。
なんとなく。
まだ皆が見えるんですよね。
皆、彼岸へ行かずここにいるのはなぜなんでしょう……?
私たちを、待ってるんでしょうか?
[困ったように、どこか不安げに揺らいだ瞳が、最後の言葉に見開かれる。]
天……罰?
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