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─自室─
[木戸がガタガタと風に揺られている。
毛布の中から白い顔を覗かせ、暗闇の中、正確に窓を見つめた。
どのくらい見つめていたのか。
そろりと手燭に灯りをつけ、窓の方へ足を進める]
……。
[手が木窓に触れた途端、掛け金が甘かったのか、窓が開き、強い風が吹き込む。
顔を歪めて一歩下がる。窓より上、天井に近い位置に視線を置いたあと、視線をさ迷わせる]
あ……アーヴァインさん……? 怪我……え? ……いや……。
[結局クインジーは食事を終えると店を出ていった。
その後彼がどこに行ったのか誰も知らない]
もう、黙って行っちゃうことないのに…
[ひとりごちてみても仕方ない。
女は集会場に向かうことにした]
―― 昨日・集会場 ――
そっか、お大事にね。
[ラッセルの手に関してはそれだけ言って、どれほどの時間が流れたのか。
現れたアーヴァインが一枚のメモを示したのだった]
容疑者?
[幾人かの名が乱雑に記されたそれは、アーヴァインの筆跡だった]
[やがて、夜の帳は下りる]
[小さく首を横に振りながら。どんどんと後ろに下がる。
背中が扉に触れた瞬間、驚いたように悲鳴を上げ、裸足のまま部屋から飛び出す]
せんせぇっ! ア、アーヴァインさんが……っ!
ひどっ……酷い怪我で……殺されたって……。赤……あか……赤い髪の男って……誰ですか……いや。
魔女って何ですか!
[医師の部屋の扉を叩き、泣きながら訴える]
―昨日―
そんなくらいのこと…。誰にでも失敗はあるよ。
[勿論疑うつもりは欠片もない。]
ばっ・・・! な、何言い出してんのよ!
[突然のことに真っ赤になって俯いた**]
[その夜は、空がひどく歪んでいたように少年には思えた。]
――書生崩れの君が、村長の娘に恋をしただなんて…、
ひどく滑稽だと思わない?
だから――…
僕のカンバスになって欲しいってお願いしたのに。
[手にしたナイフは、書生の膚を傷つけ。
破れた傷口から血が滴る。]
ちっ……ちがうんです。
だから魔女だって!!
[体を小刻みに震わせながら首を横に振り、なだめられるうちに落ち着いたのか、ゆっくりと振り返り、玄関を見て、階段を見て、うつむいた]
あそこに……。
[手燭を持った手で、階段をさす。
視線を床に落としたまま]
―むかしむかし そんなことがあったのです。
[ゆっくりと少女は物語を語り始める。
そこには本を開く魔法使いと黒猫。
そして飛びまわる妖精の姿。]
―「たいへん、たいへん、よくないことが起こったよ」
と魔法使いの周りをくるくる回りながら叫びました。
[妖精が運んできた凶報。
それは、隣の村の魔法使いが、遠い遠い最果ての山から訪れた狼に食べられたというものでした]
知ってる? ハーヴェイ。
この村は昔魔女裁判から逃れた者達が、
集い息を潜めて生き長らえた村なんだって。
でね? 魔女達は人の生き血を使い、
文字を、絵を描く事で願いを叶えて行くんだって。
――可笑しいと思わない?
そんな馬鹿げた話、有ると思う?
しかもその魔女の力を恐れて、
魔女狩りをはじめたって歴史も――
すごく馬鹿げていると思うんだけど、ね?
[窓の外を見遣る。
静けさは今は未だ、夜の暗闇に*横たわっていた*]
なぁに?
そうね、魔法が使えるのにね。
でも魔法使いは狼に食べられちゃったのよ。
だけどね、大丈夫。
この魔法使いにはお友達がいるもの。
[納得がいかないまま唸る兄を宥めるように言うと、ページをめくる]
そして次の日も、またその次の日も。
あの村で、この村で。
次々に魔法使いが食べられていきます。
魔法使いの村がひとつ、またひとつなくなりました。
魔法使いは仲間たちに言いました。
僕たちは戦わなくてはいけない、と。
そして魔法使いの冒険が始まったのです。
魔女?
ああ、アーヴァインのせいで変な夢でも……
[言いよどんで口を閉じる。
闇に慣れてきた目は、それでも階段に何も見出すことは出来なかった]
そうだな、えーと……
誰がいて、何て言っているか教えてくれないか?
[ニーナの両腕を軽く掴み、俯いた顔を覗き込むように少し腰を屈めて問いかけた*]
…あれ、リッくん?寝ちゃったの?
[隣で寝息を立てはじめた少年をゆっくりと寝かすと毛布をかけて本を閉じた]
特急列車に乗るところが面白いのに。
[呟いて、窓の外を見る]
パパ、遅いな。
[兄に並んで寝転ぶと、いつしか眠りが訪れた*]
― 昨夜・自宅 ―
[帰宅すればいくらか安堵した様子のジェーンが迎えてくれた]
すみません、遅くなりました。子供たちは……ああ、そうですね。もうこんな時間。
[椅子に腰掛けると、集会場での出来事を伝えて]
子供たちにも、話そうと思います。
隠しておいて家にかくまうのも、限度がありますし。ええ、望むだけ、私の知るだけ、話すつもりです。
[明日、二人のわが子にも同じように伝えるだろう。己の知るだけの『魔女狩り』の事を]
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